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リメイク/ボールドジャーニー
ダート1200メートルという競走条件だけに、アメリカ調教馬を重く見るべきで、中でも昨年のこのレースの勝ち馬で、1年前と全く同じローテーションでここへ臨むシベリウスには、一目置くべきだろう。
ただし昨年と違うのは、顔ぶれからして昨年よりも前半の流れが速くなりそうな点だ。昨年も逃げたホプキンズがいて、地元の快速馬タズがいて、そこに日本の韋駄天ドンフランキーが絡めば、乱ペース必至だ。
それならば、後ろから行く馬が届く展開になると見て、前走のリヤドダートスプリント(G3・サウジアラビア)を差し切ったリメイクを1番手としたい。昨年のこのレースでは5着に敗れているが、勝ちシベリウスとの着差は約1馬身3/4差だった。この馬自身、1年前に比べれば成長してレースぶりが安定してきており、そこに展開の利が加われば、昨年の1馬身3/4差は逆転可能と見る。
セレクションの2番手も、アメリカ調教馬の中では末脚が一番切れるボールドジャーニーとする。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
シベリウス/ナカトミ
昨年のこのレースをハナ差で制したシベリウスが、連覇を狙って今年もドバイにやってきた。昨年12月にガルフストリームパークのミスタープロスペクターS(G3・アメリカ)、今年2月にタンパベイダウンズのペリカンS(リステッド・アメリカ)を制しているが、これは1年前とまったく同じ臨戦態勢である。
ペリカンSで、勝ち馬シベリウスから1馬身3/4差の3着に入ったのがナカトミだ。そして同馬は、昨年11月にブリーダーズカップスプリント(G1・アメリカ)3着という実績も残している馬である。そのブリーダーズカップスプリントでは先行したが、普段は後方から差してくる馬で、J.スペンサーを鞍上に配したここも、末脚を活かした競馬をすると見ている。
シベリウスとナカトミの2頭を私のセレクションとしたが、このアメリカコンビの一角を崩すとしたら、リヤドダートスプリント(G3・サウジアラビア)を鮮やかに制した場面が記憶に新しい、日本調教馬リメイクであろう。イギリスのブックメーカーの中には、この馬を本命に推している社も少なくない。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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