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フォーエバーヤング/シエラレオーネ
アメリカvsヨーロッパvs日本という、ダート2000メートルが舞台のレースとしては、画期的な戦いの構図となっている。
新たな時代の幕を開けるのは、日本調教馬フォーエバーヤングだ。サウジダービー(G3・サウジアラビア)、UAEダービー(G2・UAE)を制して臨んだ5月のケンタッキーダービー(G1・アメリカ)で、勝ち馬から僅差の3着に入った同馬。極めて厳しいローテーションで臨んだ一戦だっただけに、あの頑張りには胸が熱くなった。その後は充分な休養をとり、休み明けの一戦となった10月2日のジャパンダートクラシック(JpnⅠ)も、重厚なメンバーを相手に快勝。春よりは遥かに分厚いメンバーが相手となるが、春よりは数段上のパフォーマンスを発揮できる状態の今回は、アメリカ競馬の頂点に立てると信じる。
シティオブトロイももちろん難敵だが、相手はアメリカ競馬の総本山というべき砦を全力で守りにくるアメリカ馬と見る。ケンタッキーダービーで2着、トラヴァーズS(G1・アメリカ)で3着となった、現3歳世代の屈指の実力馬シエラレオーネを2番手にとりたい。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
フォーエバーヤング/ハイランドフォールズ
見どころ満載で、まさに世界中の競馬関係者とファンが、ゲートが開く瞬間を待ち焦がれる一戦となった。
ポイントはいくつかあるが、その1つが英ダービー(G1・イギリス)、インターナショナルS(G1・イギリス)で素晴らしい勝ち方を見せたシティオブトロイが、ダートの路面でも上手に走れるかどうかであることは間違いない。極めて能力の高い馬で、ここでも桁違いのレースを見せる可能性はあるが、筆者は敢えてこの馬をセレクションから外すことにした。
私の1番手は、フォーエバーヤングである。アメリカのダートにも対応できることは実証済みで、5月のケンタッキーダービー(G1・アメリカ)は、明らかにアンラッキーな敗戦だった。春よりは遥かに状態が良いと陣営も太鼓判を押しており、ここは日本調教馬による初優勝が実現する確率が高いと見る。
地元勢では、フィアースネス、シエラレオーネといった3歳勢ももちろん強敵ではあるが、2番手には古馬のハイランドフォールズを取り上げたい。サラトガのジョッキークラブゴールドC(G1・アメリカ)を勝っての参戦だが、人気の盲点になっているようで、馬券的に非常に大きな魅力を感じている。
ここまで取りあげた馬たち以外にも、米国調教馬のアーサーズライド、日本調教馬のウシュバテソーロ、デルマソトガケの3頭も、馬券には絡めたいと考えている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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