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ウォーライクゴッデス/シンデレラズドリーム
芝のレースだけに、ヨーロッパ勢を狙うのが筋かとは思うが、今年は地元アメリカ勢が強力な手駒を擁している。ブリーダーズCはこれが4年連続の参戦となる、ウォーライクゴッデスがその馬だ。
牡馬の一線級を撃破した2022年と2023年のジョーハーシュターフクラシック(G1・アメリカ)を含めて、重賞10勝という圧倒的実績を誇る同馬。2022年、2023年はいずれもブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ)に挑み、2022年には3着に健闘している。しかし、3連覇を狙った9月28日のジョーハーシュターフクラシックで半馬身差の2着に敗れると、陣営は「今年はフィリー&メアターフを狙う」と宣言。牝馬同士なら、依然として上位の力量を維持している馬である。
2番手には、鞍上がL.デットーリに戻るエミリーアップジョンを考えていたが、同馬がターフに回ったため、新たな2番手としてはゴドルフィンのシンデレラズドリームを挙げたい。米国で重賞2連勝中だが、中でもトラックレコードを樹立した7月6日のベルモントオークス招待(G1・アメリカ)の内容は秀逸だった。初めて2200メートルの距離に挑む上に、相手も一気に強化されたが、ここでも通用するとみる。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ウォーライクゴッデス/コンテント
芝2200メートルという競走条件であれば、ヨーロッパ調教馬を狙いたいところではあるが、今年のこのレースにおけるヨーロッパ勢は、やや手薄な印象がある。ということで、私の1番手は地元・アメリカ調教馬のウォーライクゴッデスとしたい。既に4シーズンにわたって、この路線の最前線で堅実な成績をあげ続けている同馬。既に7歳の秋を迎えているが、依然として旺盛な活力を維持しており、この相手であれば、中心的存在とみてよいと思う。
2番手は、ゴドルフィンのシンデレラズドリームか、バリードイルのコンテントにしようかおおいに迷ったが、コンテントをとることにした。シンデレラズドリームの米国で走ったここ2戦の内容は確かに素晴らしいものだが、彼女にとって2200メートルの距離を走るのは初めてとなる。この距離を乗り切るスタミナに、若干の不安があるように思う。コンテントはここ2戦続けて大敗しているが、馬場状態がこの馬には不向きだった。乾いた馬場での2200メートル戦なら本来の力が出せるはずなので、この馬を2番手としたい。
セレクションからは漏れたが、フルカウントフェリシア、ビューティフルラブ、アニセットの3頭は、ぜひ馬券の対象にしてみたいと思っている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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