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ノータブルスピーチ/ポータフォーチュナ
ゴドルフィンが所有し、C.アップルビーが管理し、W.ビュイックが騎乗する馬が3連覇中なのがこのレースである。
今年、この強力トリオが送り出すのがノータブルスピーチだ。今年1月のデビューから、オールウェザーのレースを3連勝した後、4戦目となった英2000ギニー(G1・イギリス)を制するという、異例のローテーションでクラシック制覇を果たした同馬。7月には、瞬間移動したのではないかと見まがうほどの鮮烈な瞬発力を発揮し、サセックスS(G1・イギリス)を手中にしている。デルマーの馬場ならば、持ち前の切れ味を存分に生かせるはずだ。
今年のヨーロッパ勢は強力な布陣で、2番手に推すのも、3馬身3/4差で快勝したファルマスS(G1・イギリス)を含めて、マイルG1を3連勝中なのがポータフォーチュナとしたい。昨年のブリーダーズカップでは、ジュべナイルフィリーズターフ(G1・アメリカ)に出走して半馬身差の2着に入っており、アメリカのタイトなコーナーへの対応力を立証している。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
カールスパクラー/ポータフォーチュナ
今季の世界マイル王者を決定するにふさわしい、素晴らしいメンバーとなった。
そんな中で私は、フランス調教馬のラマチュエルを本命に推そうと考えていた。10月6日にパリロンシャンで行われたフォレ賞(G1・フランス)の勝ち方が素晴らしく、ひと夏を越えての大きな成長を感じていたからだ。ところが、直前に行われた獣医検査で、気がかりな点が見つかったとして、出走取消となってしまった。
そこで、もともとは2番手候補だった、アメリカ調教馬のカールスパクラーを1番手に繰り上げることにした。2つのG1含めて、重賞3連勝を飾っての参戦となる同馬。管理するのが、芝馬を育てることにかけては間違いなく全米で随一の手腕を持つチャド・ブラウンというのも、心強い材料である。
2番手には、ヨーロッパでマイルG1・3連勝中のポータフォーチュナを挙げたい。昨年のブリーダーズカップでは、BCジュベナイルフィリーズターフ(G1)に出走して2着となっており、アメリカの小回り馬場への適性を実証している。
セレクションからは外れたが、このレース4連覇を目指すゴドルフィンが送り込むノータブルスピーチ、カールスパクラーと同厩のチリフラッグ、前走の札幌記念(GⅡ)で2着に入っての参戦となるジオグリフも、馬券には絡めたいと考えている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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