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サウジカップ5回目の開催にして、過去最高の顔触れがそろった。
ダート競馬の盟主・アメリカ勢は、5頭出しで臨む。代表格は、2023年のロンジンワールドベストレースホースランキング・ダート部門で首位タイの評価を受けたホワイトアバリオだろう。今年に入り、同馬の権利の一部をミシュリフの馬主でもあったアラビアのプリンス・ファイサルが取得。サウジカップはプリンスの服色を背負っての出走となる。
アメリカ調教馬では、昨年のプリークネスS(G1・アメリカ)勝ち馬で、今季初戦のペガサスワールドカップ(G1・アメリカ)を勝っての参戦となるナショナルトレジャーも、相当な実力馬だ。
地元勢の筆頭は、ディファンデッドになろうか。昨年秋までアメリカで走り、4歳時にオーサムアゲインS(G1・アメリカ)、5歳時にハリウッドゴールドC(G1・アメリカ)と、西海岸の基幹ダート戦を2つ制している大物だ。
昨年、このレース初優勝を果たした日本勢も、アメリカ同様に5頭出しで臨む。
半年ぶりの実戦だったブリーダーズカップクラシック(G1・アメリカ)で、3コーナーで一度は手応えが怪しくなったように見せて、そこから盛り返して2着に健闘したのがデルマソトガケだ。蹄を傷めたために回避することになった日本テレビ盃(JpnⅡ・船橋)を使えていたら、勝っていたかもしれないと思わせる内容だった。
昨年のドバイワールドカップ(G1・UAE)に続く、2度目の海外G1制覇を目指すのがウシュバテソーロだ。末脚を生かす馬だけに、昨年のドバイワールドカップのようなハイペースとなることが望まれるが、前述したナショナルトレジャー、ディファンデッドはいずれも先行馬で、さらにルイジアナS(G3・アメリカ)を逃げ切っての参戦となるサウジクラウンや、前走ペガサスワールドカップを含めてここ2戦逃げているホイストザゴールドもいるから、この馬向きの展開になる可能性が大きいと見る。
史上4頭目となるJRAダートGⅠ同一年連覇を果たし、JRA賞最優秀ダートホースに選出されたレモンポップ、帝王賞(JpnⅠ・大井)連覇のメイショウハリオ、昨年のサウジカップの5着馬で、秋に韓国のG3コリアCをぶっちぎったクラウンプライドも、チャンスのある馬たちである。【メイショウハリオは2月23日(金曜)に出走取消】
過去4回のサウジカップのうち2回はミシュリフ、パンサラッサという、芝を主戦場としていた馬が優勝したことから、アイルランド調教馬ルクセンブルクも争覇圏にいる馬だろうと見ていたのだが、前週になってネオムターフカップ(G2・サウジアラビア)にエントリー変更してしまった。ダートでの走りを見るのを楽しみにしていただけに、残念である。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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