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デルマソトガケ/ウシュバテソーロ
ダート競馬の盟主・アメリカから5頭、競馬の世界地図における存在感を益々高めている日本から4頭、さらに、地元サウジアラビア勢にも勝負気配が漂う馬がいて目移りするが、ここは、日本が前年に続く連覇を果たすというのが私のFinal Judgeだ。
本命に推すのはデルマソトガケである。合田’s Viewでも記したが、2023年のロンジンワールドベストレースホースランキング・ダート部門で首位タイの評価を受けたホワイトアバリオから1馬身差の2着に入った昨年秋のブリーダーズカップクラシック(G1・アメリカ)のレースぶりには、心底感銘を受けた。中間一頓挫があり、予定をしていた前哨戦を使えず、正直に言えばレース前は入着もおぼつかないのではとみていたら、あの善戦である。今回も輸送中に顔面に外傷を負うトラブルはあったものの、サウジ到着後は順調に調整を積まれており、現在の調子なら、ブリーダーズカップクラシックの1・2着は順番が入れ換わるとみている。
冒頭で記したように、目移りするような好メンバーで、2着馬を絞り込むのも容易ではないが、先行馬が多くてハイペースになる公算が大きいことから、持ち前の末脚が活きる展開になるとみて、ウシュバテソーロをセレクションの2頭目に挙げたい。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
デルマソトガケ/ナショナルトレジャー
イギリスで売られる馬券ではおそらく、昨年秋にサンタアニタで行われたブリーダーズカップクラシック(G1・アメリカ)の勝ち馬ホワイトアバリオが1番人気になることと思う。しかし、様々な条件がホワイトアバリオに味方したブリーダーズカップクラシックと、同じ結果になるとは私はみていない。
強力な日本陣営の中でも、デルマソトガケとウシュバテソーロが2トップで、そのどちらを本命に選択するか、おおいに頭を悩ませたが、ブリーダーズカップクラシック2着の実績を高く評価して、デルマソトガケを私のセレクションの1頭目としたい。
アメリカからの遠征馬では、前走ルイジアナS(G3・アメリカ)のレース内容が良かったサウジクラウンや、良い末脚を持つセニョールバスカドールらも気になる存在だが、私がセレクションの2頭目に推すのはナショナルトレジャーだ。ブリーダーズカップダートマイル(G1・アメリカ)で2着に惜敗した後、ペガサスワールドカップを制した同馬。そのペガサスワールドカップは、2着セニョールバスカドールとの着差はわずかクビ差だったが、内容的には完勝で、前走と同じ1800メートルの距離ならば、この馬がアメリカ勢の筆頭格とみる。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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