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過去10年で8勝と、香港調教馬が優勢を誇るこのレース。今年も強力な布陣で臨む地元勢の中でも、大黒柱と目されているのがラッキースワイネス(せん5歳)だ。昨シーズン、香港スピードシリーズ完全制覇を成し遂げ、500万香港ドル(約7500万円、1香港ドル=約15円で換算)のボーナスを手にするとともに、最優秀短距離馬に選出された同馬。今季初戦となったクラス1のハンデ戦(芝1200メートル)、続くプレミアボウル(G2・芝1200メートル)では、いずれも135ポンド(約61キログラム)のトップハンデを課せられて2着に敗れたが、11月19日に行われた香港ジョッキークラブプスリント(G2・芝1200メートル)は僅差ながらしっかりと勝利を収め、磐石の態勢を整えて大一番に臨む。
その香港ジョッキークラブスプリントでクビ差2着に健闘した新興勢力のビクターザウィナー(せん5歳)、昨年の香港スプリント(G1・芝1200メートル)勝ち馬で、5か月の休み明けだった香港ジョッキークラブスプリントで3着に入った既成勢力のウェリントン(せん7歳)など、香港勢は手駒が豊富だ。
5歳だった昨年、ナンソープS(G1・芝1000メートル)などこの路線のG1を3勝し、欧州最優秀短距離馬のタイトルを手にしたのがイギリス調教馬のハイフィールドプリンセス(牝6歳)だ。連覇を狙ったナンソープSで2着など、今年はG1での惜敗が続いていたが、10月1日にパリロンシャンで行われたアベイドロンシャン賞(G1・芝1000メートル)を快勝し、自身4度目のG1制覇を達成。その後は、ここに照準を絞って調整されてきた。ヨーロッパのスプリンターはコーナーを曲がったことがない馬が多いが、同馬は昨年秋にキーンランドが舞台だったブリーダーズカップターフスプリント(G1・芝1000メートル)に参戦(4着)し、きついカーブを経験している。
過去10年で、地元勢が勝てなかった2年において勝利を収めている日本陣営から、今年はマッドクール(牡4歳)、ジャスパークローネ(牡4歳)の2頭が参戦する。
3歳だった昨年、デビュー3戦目で初勝利をあげると、そこから破竹の4連勝でオープンクラスまで出世したのがマッドクールだ。未だ重賞勝ちこそないものの、10日1日のスプリンターS(GⅠ・芝1200メートル)でハナ差の2着に善戦。日本の短距離路線でもトップクラスの能力を備えていることをアピールした。
そのスプリンターズSで4着となった後、サンタアニタパークのブリーダーズカップターフスプリント(G1・芝1000メートル)に挑んだのがジャスパークローネだ。結果は芳しくなかった(12着)が、海外遠征を経験したことは糧となるはずである。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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