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オーギュストロダン/ロスアンゼルス
合田's Viewでも触れたが、このレース連覇を狙うオーギュストロダンの取捨が、最大のポイントとなる。筆者の結論は「買い」だ。追い切りの動きが良く、調子を上げていること。レパーズタウンはここまで、2戦2勝と相性の良いコースであること。4頭出しのA.オブライエン勢にあって、主戦のライアン・ムーアがこの馬を選択したこと。そして、週後半に崩れると言われていた予報が変わり、この馬が得意とする乾いた馬場になりそうなこと。など、推しの材料は複数ある。
相手は、水準が高いと言われている3歳世代から、ロスアンゼルスをピックアップした。ここまで6戦5勝という堅実な成績を誇り、勝ち星の中にはレパーズタウンの10ハロンを舞台とした愛ダービートライアルS(G3・アイルランド)が含まれている。どんな馬場でも好位につけられるレースセンスがあり、3歳勢では最も信頼がおける馬とみた。
日本から臨むのがシンエンペラー。近年でも有数の好メンバーがそろったここで内容のある競馬ができれば、3週間後の凱旋門賞(G1・フランス)への展望が大きく開けることになろう。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ロスアンゼルス/オーギュストロダン
昨年と一昨年のこのレースの勝ち馬、オーギュストロダンとルクセンブルクが、それぞれ2度目の優勝を目指して出走してくる。
彼らにとっての強敵は、3歳世代であることは間違いないが、このうちオーギュストロダンには、この馬が本来持っている能力を出し切ることができれば、3歳世代の台頭を食い止める可能性がありそうだ。オーギュストロダンは、セレクションの2番手としたい。
3歳世代の中でも前評判が高いのは、今年に入って3戦3勝というエコノミクスだ。今がまさに上昇中で、未知の魅力にあふれたスター候補であることは間違いない。ただし、G1参戦はここが初めてになる。経験豊富な猛者たちと、いきなり渡り合うのは、そう簡単なことではないはずだ。英ダービー(G1・イギリス)でシティオブトロイの3着となった後、愛ダービー(G1・アイルランド)を制したロスアンゼルスが、3歳世代の中では最高の力量を持っているとみる。この馬が、セレクションの1番手。
ゴーストライター、シンエンペラーといった3歳世代も、入着のチャンスはあるとみている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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