海外競馬発売
今年の世界の競馬を締めくくる香港国際競走のメイン競走にふさわしい、素晴らしい顔触れがそろった。
2022年の愛チャンピオンS(G1・芝2000メートル)、2023年のタタソールズゴールドC(G1・芝2100メートル)を制しているほか、今年6月のプリンスオブウェールズS(G1・芝1990メートル)がモスターダフの2着、今年9月の愛チャンピオンSがオーギュストロダンの2着と、ヨーロッパのこの路線で確固たる実績を築いているのがルクセンブルク(牡4歳)だ。フランス、イギリス、アメリカで行われたシーズン終盤の大一番には見向きもせず、ここ1本に照準を絞ってきたローテーションは好感が持てる。
この路線の重賞を3連勝した後、G1初挑戦にして海外初参戦だった前走チャンピオンS(芝1990メートル)でも3着と、悪くない競馬をしたのがオリゾンドレ(せん3歳)だ。渋り気味の馬場で好走を続けてきた馬だけに、シャティンの馬場が合うかどうかが、大きなポイントとなりそうである。
昨年のこのレースの勝ち馬で、過去2シーズン連続で香港最優秀中距離馬に選ばれているロマンチックウォリアー(せん5歳)は、今季序盤の目標をオーストラリアの主要競走に置き、現地における2戦目となったコックスプレート(G1・芝2040メートル)を制して、香港競馬史に燦然と輝く快挙を成し遂げた。10月31日に帰国後、11月6日から本格的な運動を再開。馬場調教にプール調教を織り交ぜつつ、ここを目標に調整されている。
過去10年で5勝と、このレースを得意としている日本陣営は今年、3頭出しで臨む。
4月のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・芝2000メートル)でロマンチックウォリアーの2着となっているのがプログノーシス(牡5歳)だ。その後、札幌記念(GⅡ・芝2000メートル)に勝利し、天皇賞(秋)(GⅠ・芝2000メートル)が3着と、日本のこの路線においても上位の実績を残している。コース適性を実証済みなのは、大きな強みと言えそうだ。
2021年のこのレースで2着に好走し、プログノーシス同様にコース適性を実証済みなのがヒシイグアス(牡7歳)である。騎乗するのがJ.モレイラ騎手というのは、大きな魅力だ。
函館記念(GⅢ・芝2000メートル)、オールカマー(GⅡ・芝2200メートル)と、2つの重賞を含めて3連勝中で、上昇気流に乗っての参戦となるのがローシャムパーク(牡4歳)だ。父ハービンジャーは2020年のこのレースの勝ち馬ノームコアを送り出しており、本馬も高いシャティン適性を持つ可能性がある。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。