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地元アメリカ勢、ヨーロッパ勢、さらには日本勢に拮抗した力の持ち主が複数いて、大混戦模様となっている。
地元で実績最上位なのが、ターフクラシックS、マンハッタンS、ターフマイルSと、アメリカの芝のG1を3連勝中のアップトゥザマーク(牡4歳)だ。西海岸での出走はこれが初めてで、長距離輸送への対応が鍵となるが、本領を発揮すれば地元勢の中では最有力馬となろう。ただし、同馬は、ブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ)にもクロスエントリーしており、ターフを第一優先としているため、そちらにまわる可能性もあることをご承知おきいただきたい。【アップトゥザマークはブリーダーズカップターフに出走予定】
ヨーロッパ勢で実績最上位は、今年マイル路線のG1を3勝しているパディントン(牡3歳)だ。10月21日のクイーンエリザベスⅡ世Sで9着に大敗。ここは馬の状態を見て出否の判断をするとのことだが、出走の可能性を残すべくプレエントリーは行ってきた。能力的に最上位で、出走してくれば当然のことながら有力馬となる。【パディントンは出走回避】
今年の英1000ギニー(G1・イギリス)優勝馬という、金看板を背負っての参戦となるのがゴドルフィンのモージ(牝3歳)だ。その後は、肺疾患を発症して休養していたが、10月14日にキーンランドで行われたクイーンエリザベスⅡ世チャレンジC(G1・アメリカ)で5か月ぶりに戦線復帰。見事な勝利を飾り、今季の戦績を4戦4勝とするとともに、アメリカのトラックにも対応できることを実証している。
ウッドバインマイル(G1・カナダ)を制し、6度目の重賞制覇を果たすとともに、待望のG1初制覇を飾った後、前走ターフマイルS(G1・アメリカ)がアップトゥザマークの2着だったマスターオブザシーズ(せん5歳)。同馬も、ヨーロッパ調教馬ながらアメリカでの出走経験があるのは強みだ。
日本から参戦のソングライン(牝5歳)も有力馬の1頭に数えられているが、今年前半に制したヴィクトリアマイル(GⅠ)、安田記念(GⅠ)を含めて、マイルGⅠ・3勝という実績を考えれば当然の評価だと思う。昨年、サウジアラビアで1351ターフスプリント(G3)を制しており、アウェーでも力を出せることを実証済みなのは心強い。1周1400メートルというサンタアニタの小回りコースをいかにハンドリングするかが、唯一にして最大の鍵となりそうだ。
昨年の関屋記念(GⅢ)、今年の東京新聞杯(GⅢ)と、マイル路線の重賞を2勝しているウインカーネリアン(牡6歳)。初の海外遠征となった春のゴドルフィンマイル(G2・UAE)では6着に敗れたが、不慣れなダート戦だったことを考えれば、悲観する内容ではなかった。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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