今週の注目レース

有馬記念(GⅠ)

中山競馬場 2500メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

ドウデュース

牡5歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ダストアンドダイヤモンズ
  • 母の父:Vindication
ここに注目!

昨年の有馬記念でGⅠ3勝目を挙げ、今秋は天皇賞(秋)、ジャパンカップを連勝。GⅠ3連戦となる今回は状態面がポイントになるが、2004年ゼンノロブロイ以来となる秋古馬三冠達成の大偉業に挑む。

2走前の天皇賞(秋)は、じっくり脚をためて後方待機策。スローペースになったが、4コーナー13番手から直線で大外へ出すと、レースの上がり3ハロンタイムを1秒2上回る同32秒5(推定)の豪脚で鮮やかに抜け出し快勝した。前走のジャパンカップも後方に控えて折り合いに専念。このレースもスローペースだったが、4コーナー手前から外を回ってジワッと動き出すと、直線半ばで一気に先頭へ並びかけた。最後は追いすがるシンエンペラー、ドゥレッツァ(2着同着)を力でねじ伏せ、GⅠ5勝目をマークした。現役最後のレースで有終の美を飾りたい。

12月20日(金曜)15時00分

出走取消

ジャスティンパレス

牡5歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:パレスルーマー
  • 母の父:Royal Anthem
ここに注目!

2023年の天皇賞(春)でGⅠタイトルを獲得し、同年の天皇賞(秋)ではJRAレコードの2着に好走。重馬場だった3走前の宝塚記念(10着)を除けば近走も堅実な走りを見せており、ここも有力候補に挙げられる。

秋初戦となった2走前の天皇賞(秋)は、スタートで後手を踏み後方待機策。スローペースだったが、直線は進路を探しながら内を選択。懸命に脚を伸ばして、勝ち馬ドウデュースに0秒3差の4着と健闘した。前走のジャパンカップはゲートの中で立ち上がっていたが、スタートは五分に出て中団のインを追走。スローペースの瞬発力勝負で後れを取ったものの、4コーナー付近から徐々に外へ出すと、直線ではしぶとく脚を伸ばして5着に入った。有馬記念は3年続けての出走になるが、課題のスタートが決まれば昨年(4着)以上の結果が期待できそうだ。

ダノンデサイル

牡3歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:トップデサイル
  • 母の父:Congrats
ここに注目!

今春の皐月賞は右前肢跛行のため競走除外となったが、日本ダービーを制して2021年生まれの同世代7906頭の頂点に立った。前走の菊花賞(6着)は不完全燃焼となったが、今回は本領発揮を期待したい。

皐月賞を競走除外となり、順調とは言えないなかで迎えた日本ダービーだったが、軽く気合をつけて先頭をうかがうと、エコロヴァルツ(8着)にハナを譲って先行集団のインを追走。道中は逃げ馬の直後でじっくり脚をため、直線では内ラチ沿いからスパッと抜け出して2馬身差で快勝した。約5か月の休養を挟み、秋初戦となった前走の菊花賞は、好位のインに収まったが、何度も先頭が変わる出入りの激しい競馬。2周目の3、4コーナーまでは徐々にポジションを下げたが、直線で懸命に差を詰めての6着なら評価は下がらない。他世代との初対戦で真価が問われる一戦になりそうだ。

アーバンシック

牡3歳

調教師:武井亮(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:エッジースタイル
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

皐月賞4着で素質の片りんを示していたが、ひと夏を越えて本格化。秋初戦のセントライト記念で初重賞制覇を飾ると、前走の菊花賞でビッグタイトルを獲得した。多世代相手のGⅠでも遜色のない競馬が可能だろう。

約3か月半の休み明けとなった2走前のセントライト記念は、中団のインで折り合いに専念。直線に入ってからスムーズに外へ出すと、先頭のコスモキュランダを一気に捕らえ、最後は豪快に突き放して1馬身3/4差をつけた。2番人気に支持された前走の菊花賞は、脚をためてレース序盤は後方を追走。先頭がころころと変わる出入りの激しい競馬だったが、自身のリズムを守りながら、他馬の動きに乗じて徐々にポジションを上げ、ラスト200メートルで先頭に躍り出ると、2馬身1/2差で快勝した。3歳秋を迎えて心身ともに成長しており、連勝の勢いに乗ってグランプリ制覇を狙う。

スターズオンアース

牝5歳

調教師:高柳瑞樹(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:サザンスターズ
  • 母の父:Smart Strike
ここに注目!

2022年の桜花賞、オークスを制した二冠牝馬。2年半以上勝ち星から遠ざかっているものの、昨年の有馬記念ではドウデュースの2着に好走した。前走のジャパンカップは7着に敗れたが、ここが秋2戦目。状態面の上積みは大きそうだ。

昨年の有馬記念はタイトルホルダー(3着)の大逃げになったが、大外枠からポンと好スタートを決め、離れた2番手をキープ。直線に入ってから追い出し、ドウデュース(1着)と併せるように脚を伸ばしたが、1/2馬身差の2着惜敗だった。初の海外遠征となった2走前のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)は、急きょ乗り替わりの影響もあってか8着。約8か月ぶりの実戦となった前走のジャパンカップも7着に敗れたが、先行策から直線では見せ場を作っており、レース内容は悪くなかった。休み明けを1度使って状態は上向き。本来のパフォーマンスを発揮できれば、あっさり勝っても不思議はない。

ベラジオオペラ

牡4歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:エアルーティーン
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

今春の大阪杯で、ローシャムパークとの追い比べを制してGⅠ初制覇を達成。秋初戦の天皇賞・秋(6着)を使った今回は、状態面の上積みが十分に見込める。2500メートルは未経験だが、2023年日本ダービーで僅差4着なら距離の不安はない。

2走前の宝塚記念はポンと好スタートを決めると、他馬の出方をうかがいながらレース序盤は4番手をキープ。ラスト800メートル付近から一気にペースが上がる厳しい展開になったが、直線半ばでは1度先頭のシーン。最後は上位2頭の瞬発力に屈したが、しぶとく粘って3着に好走した。約4か月の休み明けとなった前走の天皇賞(秋)は、最内枠から3番手のインを追走。直線は逃げるホウオウビスケッツ(3着)の外へ出し、ラスト300メートル付近で2番手に浮上。ゴール寸前で脚色は鈍ったが、見せ場十分の6着だった。操縦性が高く、コーナー通過6回の中山・芝2500メートルもプラスに働きそうだ。

ブローザホーン

牡5歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:オートクレール
  • 母の父:デュランダル
ここに注目!

晩成型らしくキャリアを積みながら着実に地力をつけて、3走前の宝塚記念でGⅠタイトルを獲得。今秋は2戦続けて二桁着順に敗れているが、この中間は好調時の雰囲気が戻ってきた印象で、グランプリ制覇も可能だろう。

3走前の宝塚記念は、重馬場のタフなコンディションのなか、脚をためて後方待機策。3コーナー付近から外を回ってジワッと押し上げ、直線はメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒0(推定)の末脚で豪快に突き抜けて2馬身差で快勝した。秋初戦の京都大賞典は11着。前走のジャパンカップも12着に敗れたが、コンビを組む菅原明良騎手は「だいぶ調子が上がっていました。切れ味勝負では少し分が悪かったですが、よく食らいついていました」と、復調の手応えを口にした。中山・芝2500メートルは2戦2勝と条件的にも好転。GⅠ勝ちの実績馬で侮れない存在だ。

スタニングローズ

牝5歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ローザブランカ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

前走のエリザベス女王杯で2022年秋華賞以来となる勝利を挙げ、見事に復活を遂げた。4代母ローザネイにさかのぼる“バラ一族”の出身で、GⅠ2勝の大輪を咲かせた本馬が、牡馬相手に3つ目のビッグタイトル獲得を目指す。

今年夏のクイーンSは、57キログラムの斤量を背負いながら、スッと前に取りついて好位を追走。3、4コーナーで2番手に上がると、直線もしぶとく粘って勝ち馬から0秒2差の6着に入った。約3か月半の休養を挟んだ前走のエリザベス女王杯は、好スタートを決め、他馬の出方をうかがいながら4番手をキープ。4コーナー手前から早めに動き出してラスト400メートル付近で先頭に躍り出ると、最後までスピードは緩まず、2着以下を2馬身突き放して快勝した。中山コースは重賞2勝の実績があり、復調がうかがえる今なら牡馬相手でも上位争いが期待できそうだ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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