東京スポーツ杯2歳Sの優勝馬には後のGⅠホースが多数名を連ね、2020年に無敗でクラシック三冠を達成したコントレイルもここで重賞初制覇を果たしていた。2021年にはGⅡに格上げされ、同年の優勝馬イクイノックスが翌年秋から国内外でGⅠ6連勝を飾ったことは記憶に新しい。そんな出世レースの特徴を、過去10年の結果から調べてみた。
過去10年の3着以内馬30頭の前走を見ると、新馬戦だった馬が13頭、オープンクラスだった馬が12頭と、この2組で3着以内馬の大半を占めている。3着内率もともに30%以上で甲乙つけがたいが、ここ5年に限るとオープンクラス組は1勝止まり。近年は新馬組が優勢だ。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
オープンクラス | 5-3-4-26 | 13.2% | 21.1% | 31.6% |
1勝クラス | 0-0-0-9 | 0% | 0% | 0% |
新馬 | 5-4-4-24 | 13.5% | 24.3% | 35.1% |
未勝利 | 0-3-2-19 | 0% | 12.5% | 20.8% |
なお、前走がオープンクラスだった馬は着順が重要で、2着以内だった場合3着内率が47.8%にアップする。一方、3着以下だった馬は2023年1着のシュトラウスしか3着以内に入っておらず、3着内率も6.7%と芳しくない。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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2着以内 | 4-3-4-12 | 17.4% | 30.4% | 47.8% |
3着以下 | 1-0-0-14 | 6.7% | 6.7% | 6.7% |
過去10年の単勝人気別成績を調べると、1番人気は3着内率70.0%と水準以上の数値を示している。だた、9番人気までの馬に好走例があるため、伏兵の台頭にも注意を払いたい。なお、前走がオープンクラス2着以内だった馬の成績が良いことを〔表2〕で述べたが、それに該当した好走馬の中には2018年1着のニシノデイジー(8番人気)、同2着のアガラス(7番人気)などが含まれているので、前走でオープンクラスのレースを連対していた馬は、評価が低くても侮れない存在となりそうだ。〔表3〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1番人気 | 4-1-2-3 | 40.0% | 50.0% | 70.0% |
2番人気 | 1-4-1-4 | 10.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 0-0-3-7 | 0% | 0% | 30.0% |
4番人気 | 3-2-1-4 | 30.0% | 50.0% | 60.0% |
5番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
6〜9番人気 | 1-2-3-31 | 2.7% | 8.1% | 16.2% |
10番人気以下 | 0-0-0-21 | 0% | 0% | 0% |
過去10年において単勝6番人気以下で好走した6頭のうち5頭は、1枠または2枠に入った馬だった。枠番別成績を見ても、1枠は3着内率が63.6%と出色の成績を残している。3枠も半数以上が3着以内に入っているので、迷ったら内寄りの枠に入った馬を重視する手もありそうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1枠 | 3-1-3-4 | 27.3% | 36.4% | 63.6% |
2枠 | 0-3-1-7 | 0% | 27.3% | 36.4% |
3枠 | 3-1-2-5 | 27.3% | 36.4% | 54.5% |
4枠 | 0-0-0-12 | 0% | 0% | 0% |
5枠 | 0-1-1-11 | 0% | 7.7% | 15.4% |
6枠 | 2-1-0-12 | 13.3% | 20.0% | 20.0% |
7枠 | 1-2-2-13 | 5.6% | 16.7% | 27.8% |
8枠 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
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