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牡7歳
調教師:尾関知人(美浦)
母は2013年クイーンC、2015年クイーンSでともに3着に好走したイリュミナンス。本馬は重賞に挑んだ近3戦で3着以内に好走し、今回と同舞台の前走・目黒記念でも3着。7歳秋でもキャリアは13戦で、まだまだ馬が若い。
2番人気に支持された前走・目黒記念。2走前・日経賞(2着)でも経験した芝2500メートルのペースに戸惑うことなく、好位を追走した。ラストは勝ち馬の切れ味に屈したが、1、2着馬とはタイム差なしの3着。その後に京都大賞典を勝利した2着シュヴァリエローズとはアタマ差だった。騎乗したC.ルメール騎手は「2着馬の後ろでマークしながら、いいポジションでベストなレースができました。長い距離が合っていますね」と、好レースを振り返った。重賞3戦は全て勝ち馬から0秒2差以内に好走。その能力は優に重賞級だ。7歳秋での初タイトル奪取を期待したい。馬名の由来は「色度」。
牡4歳
調教師:中竹和也(栗東)
昨年の菊花賞5着、今年の天皇賞(春)6着を含め、中長距離の重賞で全て6着以内に善戦。豊富なスタミナを備えており、前走・オールカマー(4着)も惜しい競馬だった。タフな展開となっても動じない。
3番人気だった前走・オールカマーは、緩い流れを好位から運び、ラストまでしぶとく伸びて4着。騎乗した横山武史騎手は「スタートはあまり得意ではないけど、うまく出られました。欲しいポジションが取れたし、よく脚を使ってくれましたが、最後は決め手勝負になって分が悪くなりました」と振り返った。近2戦の勝ち馬は、先週の天皇賞(秋)で3着に頑張ったホウオウビスケッツと、3番人気に推されたレーベンスティール。その比較から言えば、今回は相手関係が手ごろな印象。2500メートル戦なら武器のスタミナを生かせるはずだ。馬名の由来は「イタリアの都市名」。
牡5歳
調教師:友道康夫(栗東)
半兄に2016年シリウスS2着などダート重賞で活躍したピオネロ(父ネオユニヴァース)がいる骨っぽい母系の出身。本馬はオープンクラス未勝利ながら、前走・新潟記念では勝ち馬とハナ差の2着。重賞通用の力は示している。
コースレコード決着の2着だった2走前のオープン特別・関越S(新潟・芝1800メートル)で繰り出した上がり3ハロンタイムは、メンバー中最速の33秒1(推定)。その決め手が評価され、久々の重賞挑戦だった前走・新潟記念では3番人気に支持された。レースは後方でじっと脚をためると、直線は目の覚めるような伸び脚を発揮。関越Sを上回るメンバー中最速の上がり3ハロン32秒8(推定)の末脚で、勝ち馬シンリョクカにハナ差まで迫った。半姉は2015年のオークスで3着のクルミナル(父ディープインパクト)。血統面や前走内容からも、500メートルの距離延長には対応できそうだ。馬名の由来は「アルゼンチンサッカートップチームの愛称。母名より連想」。
牡4歳
調教師:須貝尚介(栗東)
2021年セレクトセールにおいて2億8600万円(消費税込み)で取引された期待馬だ。昨年の皐月賞で5着と早くから能力の片りんは示していたが、近2戦を正攻法の競馬で連勝。素質馬が本格化の兆しを見せている。
夏は札幌日経オープン(リステッド)、オープン特別・タイランドCと、札幌・芝2600メートルで連勝。距離を延ばしたことで、武器の心肺機能が存分に生かされた。前走のタイランドCでは、ハヤヤッコ(3着、2022年函館記念V)などの実力馬たちを破った点も評価したい。2022年のメイクデビュー阪神(芝1800メートル)では、勝ったベラジオオペラ(今年の大阪杯V、宝塚記念3着)と小差の3着。昨年のクラシック三冠(皐月賞5着、日本ダービー16着、菊花賞11着)は皆勤した。秘めるポテンシャルと、これまでの経験がようやくかみ合ってきた印象だ。馬名の由来は「冠名+バシッと決める」。
牡5歳
調教師:辻野泰之(栗東)
昨年のオープン特別・万葉S(中京・芝3000メートル)とダイヤモンドSをともにコースレコードで優勝。長距離戦で豊富なスタミナをアピールした。約1年7か月ぶりとなった前走のオールカマー(11着)を1度使われ、ここで本来の走りを期待したい。
脚元の不安が解消し、約1年7か月ぶりにターフに戻ってきた前走・オールカマー。後方からの運びとなったが、直線ではメンバー中2位タイの上がり3ハロン34秒1(推定)の末脚を繰り出した。その前の2戦が3000メートル以上の距離で連勝したことを考えれば、2200メートルの距離もやや短かったか。11着に敗れはしたが、勝ち馬レーベンスティールから0秒8差なら上々の復帰戦だったと言えるだろう。10月23日には栗東CWコースで併せ馬を行い、軽快なフットワークを披露。万全な状態に戻っていれば好勝負可能だ。馬名の由来は「mix(混ぜる)とology(〜論)の掛合せ」。
牡8歳
調教師:宮徹(栗東)
2021年と2023年のアルゼンチン共和国杯で2着、2022年の目黒記念で2着と、東京・芝2500メートルの重賞で抜群の相性を誇っている。8歳を迎えても走りは安定しており、今年こそ待望のVを目指す。
4番人気で挑んだ前走・目黒記念。中団後方からの勝負になったが、直線ではじわじわと伸び続けて5着に入った。2年前の目黒記念(2着)より着順こそ落としたものの、勝ち馬シュトルーヴェとのタイム差は0秒3と大きくは離されなかった。最後の勝利は2021年の福島民報杯(リステッド・新潟・芝2000メートル)だが、その後のレースで勝ち馬から1秒以上離されたのは1度だけ。それら全てが重賞だったことを考えれば、安定感は特筆ものだ。どんな展開になっても脚を使えるタイプだけに、今年も軽視は禁物だろう。馬名の由来は「冠名+勇気(ラテン語)」。
牡5歳
調教師:宗像義忠(美浦)
2021年ホープフルSで3着に好走し、2023年中山金杯を優勝した実力馬。約7か月ぶりだった前走・オールカマーは7着に敗れたが、勝ち馬レーベンスティールからは0秒5差。休養明け2戦目で反応が良化するはずだ。
当初予定していた新潟記念を見送って挑んだ前走のオールカマー。上位6頭中5頭が4コーナー4番手以内という決着のなか、中団からじわじわと追い上げて7着に入った。騎乗した三浦皇成騎手は「復調気配を感じます。内からいい脚を使ってくれました。上がりの速い競馬が向かないなかでよく頑張ってくれました」と、相棒をねぎらった。脚元のトラブルで天皇賞(秋)も見送ることになったが、徐々に状態を上げてここにエントリー。10月23日の美浦Wコースでの1週前追い切りではパワフルな走りを見せており、出走態勢は整ったと判断していいだろう。馬名の由来は「ディートリッヒ伝説に登場する武器の名」。
牡5歳
調教師:本田優(栗東)
前走・京都大賞典は11番人気で3着に好走。上位2頭とは0秒1差の接戦だった。今春から重賞戦線に挑み、4戦目でようやくきっかけをつかんだ印象。同舞台の目黒記念では10着に敗れたが、今回は違う走りを見せられるだろう。
前走の京都大賞典は単勝オッズ154.4倍の最低人気。直線ではそんな下馬評を覆す末脚でグングン加速し、勝ち馬シュヴァリエローズから0秒1差の3着に頑張った。騎乗した酒井学騎手は「末脚を生かす競馬だったので、なるべくストレスをかけないように行きました。最後まで脚を使って際どいところまで頑張ってくれました。人気薄だったけど、これぐらい走れていい馬ですから」と納得の口ぶりだった。振り返れば、春の目黒記念は10着でも上がり3ハロンタイムはメンバー中2位の33秒2(推定)。スタミナ豊富なゴールドシップ産駒が、再びの激走を見せても不思議はない。馬名の由来は「冠名+人名より」。
(高木 翔平)
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