実力拮抗のメンバー構成になりやすい難解なダート重賞。過去10年で1番人気が1勝しか挙げていないように、前評判通りの結果になりにくい一戦だ。ここでは函館競馬場で行われた2021年を含む過去10年の結果から気になるデータをピックアップしていく。
幅広い世代の馬が出走してくるが、過去10年の年齢別成績において3着以内馬は4歳から6歳の馬が中心で、7歳以上の馬は苦戦気味。7歳以上で3着以内に入った馬は、2015年2着のグレープブランデー(フェブラリーS優勝)、同3着のエーシンモアオバー(ダートグレード競走4勝)、2020年2着のウェスタールンド(チャンピオンズC2着)と、かなりの実績を持った馬だった。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 3-2-1-15 | 14.3% | 23.8% | 28.6% |
5歳 | 5-4-3-24 | 13.9% | 25.0% | 33.3% |
6歳 | 2-2-5-31 | 5.0% | 10.0% | 22.5% |
7歳以上 | 0-2-1-36 | 0% | 5.1% | 7.7% |
過去10年の3着以内馬のほとんどは4コーナーを6番手以内で通過していた。直線が短いコースなので、勝負どころで好位置につけていなければ上位に食い込むのが難しいようだ。そこで、位置取りの目安として参考にしたいのが前走の4コーナーの通過順である。過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は前走の4コーナー通過順が6番手以内で、7番手以下だった馬の好走率はかなり低い数字になっている。〔表2〕
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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6番手以内 | 10-8-10-71 | 10.1% | 18.2% | 28.3% |
7番手以下 | 0-2-0-33 | 0% | 5.7% | 5.7% |
過去10年の前走の距離別成績では、前走も1700メートルだった馬の好走率が高い。それに次ぐのが1700メートルを超える距離だった、いわゆる距離短縮馬だ。前走が1700メートル未満だった馬も3頭が馬券に絡んでいるが、これは全て良馬場以外で行われた年のものだった。良馬場なら距離延長馬は軽視できそうだ。〔表3〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1700m未満 | 0-3-0-19 | 0% | 13.6% | 13.6% |
1700m | 8-4-3-45 | 13.3% | 20.0% | 25.0% |
1700m超 | 2-3-7-42 | 3.7% | 9.3% | 22.2% |
過去6年の優勝馬は全て前走でマリーンSを使われており、そこで3着以内に入っていた。今年もマリーンSからの臨戦馬が出走してくるだろうが、勝ち馬候補としては同レース3着以内の馬から選びたい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 前走 | 前走の着順 |
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2018年 | ハイランドピーク | マリーンS | 2着 |
2019年 | モズアトラクション | マリーンS | 2着 |
2020年 | タイムフライヤー | マリーンS | 1着 |
2021年 | スワーヴアラミス | マリーンS | 1着 |
2022年 | フルデプスリーダー | マリーンS | 1着 |
2023年 | セキフウ | マリーンS | 3着 |
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