今週の注目レース

エルムステークス(GⅢ)

札幌競馬場 1700メートル(ダート)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

ドゥラエレーデ

牡4歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:マルケッサ
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

一昨年のホープフルSから勝利こそ遠のいているが、昨年のチャンピオンズCと東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000メートル)で連続3着。前走のドバイワールドカップ(G1・UAE・ダート2000メートル)では5着に入った。初勝利を挙げた札幌で、久しぶりの勝利を目指す。

札幌・ダート1700メートルで未勝利を勝つと、東京スポーツ杯2歳S4着をステップにホープフルSを制覇。単勝14番人気での優勝という大波乱を演出したが、それがフロックでなかったことはその後の成績が示している。3歳初戦のUAEダービー(G2・ダート1900メートル)で2着に好走し、暮れにはチャンピオンズC、東京大賞典(GⅠ)をともに3着。今年はドバイワールドカップ(G1)で着差こそ大きかったが5着に入っており、日本でも指折りのダートホースと言っていいだろう。今回は帰国初戦となるが、GⅢなら実績は一枚上の印象。しかも、それだけの実績馬でありながら57キログラムの斤量で出走できる点も好材料と言える。秋の大舞台へ負けられない一戦になる。

ミトノオー

牡4歳

調教師:牧光二(美浦)

  • 父:ロゴタイプ
  • 母:シダクティヴリー
  • 母の父:Thunder Gulch
ここに注目!

前走の平安Sで重賞2勝目をマーク。前々走のマーチSでも2着に好走しており、逃げてしぶとい本馬の強みが一層強化された印象を受ける。今回は初距離だが、おそらく戦法に迷いなし。重賞連勝を狙う。

昨年5月に3連勝で兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ・園田・ダート1870メートル)を制覇。勇躍挑んだジャパンダートダービー(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)は3着に敗れ、秋はダートグレード競走を戦場に6着、2着、9着の成績を残した。今年初戦のマーチSは向正面で後続を引き離す逃げを打って、中身の濃い2着。続く平安SはマーチSとは違い、淡々とマイペースを刻んで押し切った。これまでの競馬が糧となったかのような見事な逃げで重賞2勝目をマーク。ハナを切れば簡単には止まらないタイプであることはもちろん、前走のようにラストに速い脚を使って後続を振り切ることも可能だ。今回も展開の鍵を握る。

プロミストウォリア

牡7歳

調教師:野中賢二(栗東)

  • 父:マジェスティックウォリアー
  • 母:プロミストスパーク
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

昨年の帝王賞(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)で5着に敗れるまで、東海S、アンタレスSの重賞2勝を含む破竹の5連勝。その帝王賞も、さらなる飛躍を感じさせるに十分な力走だった。長期休養明けでも調教量は十分。即好勝負になっていい。

“一体どこまで強くなるのか”と感じさせたのが昨年。昇級初戦で一気の相手強化となった東海Sを悠々と逃げ切り、続くアンタレスSは1分49秒5という好タイムで重賞連勝を果たした。3番人気の支持を集めた前走の帝王賞(JpnⅠ)では強豪相手でも積極果敢にハナへ行く競馬を展開し、直線前半まで先頭を守った。最後は失速したとはいえ(5着)、初のJpnⅠを思えば十分な健闘だった。その後の活躍が大いに期待されたが、長期休養へ。ここが約1年1か月ぶりの復帰戦となるが、6月中旬から熱心に乗り込まれており、調教量は十分とみていいだろう。力を出せる態勢が整っている。

サヴァ

牡6歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:アイルハヴアナザー
  • 母:ダイワバーガンディ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

3歳時にユニコーンSで2着に好走し、古馬になってからは芝の六甲S(芝1600メートル)でリステッド初勝利を挙げた芝・ダート兼用ホース。今年の春からダートに戻り、前走の大沼S(函館・ダート1700メートル)でリステッド2勝目を挙げた。再上昇の勢いに警戒が必要だ。

素質の片りんが窺えたのがデビュー2戦目の未勝利(京都・ダート1400メートル)。着差はクビだったが、2歳コースレコード勝ち。しかも当時の2着、3着、4着馬もその後オープンクラスまで出世するという非常にハイレベルなメンバーだった。翌2021年には毎年素質馬がそろうユニコーンSで2着に入り、改めて能力の高さを証明。次戦の3勝クラス・姫路S(阪神・ダート1400メートル)を勝ってオープンクラス入りを果たした。芝の勝ち星もあるが、集中力の持続と器用さが出てきたことを思えば、今はダートのほうがより力を出せる印象。長く脚を使って勝った前走の内容から、パワーアップも窺える。札幌は初めてだが、同距離のレース。チャンスは十分にあるだろう。

ナチュラルハイ

牡4歳

調教師:黒岩陽一(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:ニシノシュクラン
  • 母の父:Pulpit
ここに注目!

昨年の札幌で2連勝。今年は大沼S(リステッド)2着、オープン特別・マリーンS1着(ともにダート1700メートル)と、函館で連続好走を果たした。よほど気候が合っているのか、北海道での好成績は特筆もの。2戦2勝の札幌で、初重賞タイトル獲得に挑む。

昨年夏の札幌で2連勝。そこから充実期に入ったようで、以後は5着、2着、1着、8着、6着、2着、1着と大崩れなく走れている。前走のオープン特別・マリーンSは、好位直後で手応え十分に直線へ向いたが、前が壁になるシーン。残り100メートルで馬群を割るように伸びて差し切った。時計は平凡で少し強引なシーンもあったが、地力強化を感じさせる勝ち方だったと言えるだろう。気性的に滞在競馬向きというのもあるが、夏は6戦して4勝。そのうち札幌で2戦2勝と、季節とコース適性も大きな強調材料。連勝での重賞タイトル奪取も十分にあり得る。

テーオードレフォン

牡5歳

調教師:梅田智之(栗東)

  • 父:ドレフォン
  • 母:エミネントシチー
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

重賞初挑戦だったアンタレスS(12着)は大敗を喫したが、大沼S(リステッド)とオープン特別・マリーンS(ともに函館・ダート1700メートル)では軽快な先行策で4着、3着と見せ場を作った。引き続き自分の形なら、粘り込みの可能性は十分にある。

昨年12月の3勝クラス・市川S(中山・ダート1800メートル)を勝ってオープンクラス入りを決めた。当時の2着馬がナチュラルハイ。そのナチュラルハイに先着を許しているここ2戦だが、前々走の大沼S(リステッド)はハナを取り切れず途中から先頭に立つ難しい形になったなか、それでも0秒3差の4着に粘った。前走のオープン特別・マリーンSはハナには行けたものの、今度は2番手の馬に早めに来られる競馬になり、その厳しい展開のなかでの0秒3差3着だった。従って、ここ2戦も力は十分に示したと言える。同型馬の存在は鍵になるが、ポンと行ければ一気の逃げ切りがあっても不思議はない。

ペイシャエス

牡5歳

調教師:小西一男(美浦)

  • 父:エスポワールシチー
  • 母:リサプシュケ
  • 母の父:ワイルドラッシュ
ここに注目!

一昨年にユニコーンSと名古屋グランプリ(JpnⅡ・名古屋・ダート2100メートル)を制した実力馬。前走のマーチSはトップハンデを背負いながら3着に入り、改めて能力の高さを示した。8着だった昨年の雪辱を期す。

ユニコーンSを勝った時の2着馬が昨年のエルムSの勝ち馬で、今年のフェブラリーSで3着だったセキフウ。同じユニコーンSで4着だったのが今年のマーチSの勝ち馬ヴァルツァーシャル。これらに先着しているうえ、名古屋グランプリ(JpnⅡ)はハナ差とはいえコースレコード勝ち。その名古屋グランプリ後は勝ち星を挙げていないが、“もっと走れていいはず”という印象を受ける。前走のマーチS(3着)は58キログラムのハンデを背負いながらも、逃げたミトノオー(2着)を一度は捕まえにいく脚を見せており、復調は感じられた。昨年のエルムSは位置が取れずの8着。先行策がかなえば面白い。

ヴィクティファルス

せん6歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ヴィルジニア
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

昨年秋のオープン特別・太秦S(京都・ダート1800メートル)では、外から一気に動いて他を圧倒。2021年スプリングS以来の勝利を初のダートで挙げた。続く東海Sでも3着に入り、適性と力が本物であることを証明。ここ2戦はひと息だが、立て直した効果に注目したい。

新馬勝ち直後の共同通信杯でエフフォーリアの2着に入り、スプリングSで重賞初制覇。一躍クラシック候補に名乗りを上げたが、クラシック三冠は9着、14着、10着。その後も芝では大きな良化が見られず、昨年秋からダート路線へ転じた。ダート初戦となったオープン特別・太秦Sは、中団から直線入り口で先頭に立つとそのまま押し切る強い競馬で勝利。東海S3着を経た近2走は大きく着順を落としたが、気持ちの難しい面が出てしまったよう。そういうタイプだけに、北海道の滞在競馬は合っていそうだ。当日落ち着いていれば、太秦Sの再現があっても驚けない。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: