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牡4歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
500キログラムオーバーのたくましい馬体の持ち主で、調教での動きもひときわ目立つタイプ。良馬場のスピード勝負も苦手ではないが、他馬が苦しむような水分を含んだ馬場状態のほうが、自身のパワーをより生かせるだろう。
父ドゥラメンテは日本ダービー勝ち馬、母の父ニューアプローチは英ダービー馬。クラシックディスタンス向きと思える血統構成だが、ニューアプローチの半兄にあたるシンコウフォレストは1998年の高松宮記念を制したスプリンター。配合のイメージと違う舞台での本馬の活躍にも理由はあったと言えそうだ。本馬はここまで〔2・4・1・3〕と勝ち切れない成績ではあるが、前々走のスワンSが勝ち馬ウイングレイテストと0秒2差の4着、前走の京阪杯が同トウシンマカオから0秒3差2着と、重賞でも差のない競馬を続けている。実績馬との間に斤量差が生まれる今回はチャンスだろう。
牡5歳
調教師:安田隆行(栗東)
10キログラム増だった前走時の馬体重は、数字通りに少し太め残り。どこまで絞り込めるかが最初のチェックポイントになりそうだ。京都コースを走るのも今回が初。直線平坦コースへの適性があるかどうかも鍵になる。
昨年の阪急杯を制している重賞勝ち馬で、3走前のセントウルSが勝ったテイエムスパーダから0秒2差の2着、前走の阪神Cでも同ウインマーベルから0秒1差の3着と、差のない競馬をしている。この路線ではトップレベルの存在と言えるだろう。GⅠでは結果を出せずにいるが、ここはビッグタイトル獲得に向けて好発進を切りたい一戦だ。加えて言えば、管理する安田隆行厩舎は今年の3月頭で定年解散。同厩舎の重賞チャレンジも残り少なくなっている。ロードカナロアなどを送り出し、“短距離王国”として知られた名門。その底力を見せられるかにも注目したい。
牡5歳
調教師:中竹和也(栗東)
重馬場の前々走でもしっかりと脚を使っていたように、タフな馬場コンディションを苦にしないタイプ。中竹和也厩舎の管理馬は、栗東坂路で時計がかかる時間帯に調教をすることが多く、坂路調教のタイムは数字以上の評価が必要だ。
父リオンディーズは名牝シーザリオの産駒で、エピファネイアとサートゥルナーリアを兄弟に持つ血統馬。母の父リダウツチョイスはオーストラリアのリーディングサイヤーにもなったスプリンターで、スピード色の非常に強い血統構成と言えるだろう。約1年の長い休養を経て昨年夏に復帰。当初はトップフォームを取り戻すことに苦労していたが、前々走の3勝クラス・北陸S(新潟・芝1200メートル)で差し切り勝ちを決めると、前走のラピスラズリS(リステッド・中山・芝1200メートル)も制してオープンクラス初勝利を挙げた。勢いを取り戻して挑む重賞挑戦なら、その動向から目が離せない。
牝5歳
調教師:中川公成(美浦)
1200メートルの距離はもちろん、関西への遠征競馬も初。さらに右回りを走るのも、直線の短いコースを走るのも今回が初めてとなる。初物尽くしの一戦だが、逆にプラス材料となれば、パフォーマンスを大きく上げることもありそうだ。
母に重賞2勝馬マジックタイムを持つロードカナロア産駒。レース間隔を空けながら出走してきたこともあり、明けて5歳を迎えた現在でもキャリアは8戦で、今回が2度目の重賞挑戦となる。伸びしろをたっぷりと残している馬と言えそうだ。2番人気の支持を受けて出走した前走の富士Sは、直線の伸びを欠いて勝ち馬ナミュールから0秒8差の6着に敗れたが、夏負けの影響で関屋記念を自重した背景があったうえ、重賞クラスでは1600メートルの距離が少し長い印象も受けた。1200メートルへの距離短縮がはまるようなら、ここでも面白い存在となりそうだ。
牝5歳
調教師:木原一良(栗東)
2つ目の重賞のタイトルを獲得したこともあり、他馬とのハンデ差がポイントとなりそう。初めての京都コースは向きそうだが、スピードが身上の馬。先週の雨でタフな馬場コンディションになり過ぎると厳しいのかもしれない。
一昨年のCBC賞を1分05秒8のJRAレコードで制した快速馬。48キログラムの軽ハンデではあったが、類まれなスピードを披露した。同型馬との競り合いになりやすい逃げ脚質も相まって、それ以降はなかなか結果を出せなかったが、マイペースの積極策で運べた前々走のセントウルSで、約1年2か月ぶりの勝利を2度目の重賞制覇でマーク。自分の形で競馬ができたときの強さを再認識させた。前走のスプリンターズSは、ジャスパークローネ(4着)に先手を奪われる厳しい展開もあって14着と大敗を喫したが、自分の形で運ぶことができれば、今回もチャンスがあるはずだ。
牝4歳
調教師:千田輝彦(栗東)
距離をこなしても不思議のない血統と馬体をしているが、道中で力む面がある。スプリント戦での活躍はここに起因しているのだろう。重賞の速いペースのほうが、競馬はしやすいのかもしれない。理想はパンパンの良馬場というタイプだ。
英ダービーなどを勝った名馬アダイヤー、アメリカのG1を勝ち、2010年のエリザベス女王杯にも参戦したアーヴェイなどが出た母系は優秀で、母ティップトップの産駒はJRAでデビューした3頭全てが勝ち上がっている。現在、最も出世している馬が4勝をマークしているハーツクライ産駒の本馬で、1200メートル路線に舵を切ってからは3戦3勝と負け知らず。休み明けでの出走になった前走の3勝クラス・南総S(中山・芝1200メートル)では自身の持ち時計を大幅に短縮し、1分07秒2の好時計で勝ち上がった。重賞メンバーが相手でも、差のない競馬が可能だろう。
牡9歳
調教師:高橋康之(栗東)
自身の持ち時計では走ってくる馬で、相手関係よりも1分07秒台後半ぐらいの時計になるかどうかが一番のポイントだろう。不良馬場でも苦にせず走る馬で、雨の降った馬場状態は他馬が苦にする分だけプラスに働きそうだ。
有馬記念などGⅠ3勝を挙げたドリームジャーニーを父に持つ9歳馬。今回がキャリア32戦目になるベテランホースだが、これまでに重賞勝利はなく、念願のタイトル獲得を目指した戦いを続けている。タイトルに最も接近したのはクビ差2着だった2021年の京王杯スプリングCと、同じくクビ差2着だった2022年阪急杯。そこからずいぶんと時は経過しているが、昨年の高松宮記念で勝ったファストフォースから0秒2差の3着に好走した実績があるように、決して力が衰えているわけではない。今回も展開次第でチャンスがあるはずだ。
(松浪 大樹)
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