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ウシュバテソーロ/アレイビアンナイト
西海岸の古馬勢が手薄と言われていた中、水準が高いと見られている3歳世代から、フォルテ、メイジ、ゴーロケットライド、アルカンジェロなど大物の回避が続出。それでもアメリカのこの路線は強者揃いではあるのだが、ここは日本調教馬ウシュバテソーロのチャンスと見る。
3月のドバイワールドカップ(G1・UAE)を直線一気という派手な競馬で制し世界を驚かせた同馬。前走の日本テレビ盃(JpnⅡ・船橋)では巧みなコーナリングを見せ、アメリカのタイトなコースにも充分適応できることを示した。前半から好位をとれる馬ではないが、ドバイワールドカップの時よりは前目に位置し、早めに動いての豪脚炸裂を期待したい。
2番手には、アメリカの3歳世代からアレイビアンナイトをとりたい。初戦と2戦目の内容から、ケンタッキーダービー(G1・アメリカ)の最有力候補と見られた同馬。故障で春3冠を全休した後、7月に復帰。2戦目となったパシフィッククラシックS(G1・アメリカ、1着)のレースぶりは、この馬の能力の高さを改めて実感させられるものだった。ボブ・バファート調教師がここにピタリと照準を定めた仕上げをしており、ウシュバテソーロにとって最大の敵になりそうだ。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ウシュバテソーロ/ゼンダン
ボブ・バファート厩舎の期待馬で、パシフィッククラシックS(G1・アメリカ)を鮮やかに逃げ切ったアレイビアンナイトがモーニングライン(想定オッズ)では1番人気になっているが、この馬はここまで4戦しか競馬を経験していない。ブリーダーズカップクラシックというのは、経験豊富な馬が本領を発揮する舞台とみており、私の1番手はウシュバテソーロとした。サンタアニタに到着後の調教を見ているが、コンディションは上々とみている。
2番手は、デルマソトガケ、ホワイトアバリオ、ゼンダンの3頭で迷ったが、騎乗するL.デットーリ騎手の手腕を込みにして、ゼンダンを2番手とした。昨年の冬にサンタアニタを拠点としたデットーリ騎手は、コースの特性を完璧に把握しており、2週間前のブリティッシュ・チャンピオンズデー同様に、ブリーダーズカップでもデットーリ騎手が一番オイシイところを持っていく可能性がありそうだ。
前述したように、2頭のセレクションには入らなかったが、デルマソトガケ、ホワイトアバリオも、馬券の対象にはしたいと考えている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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