60年近くにわたって1回東京開催で行われている名物重賞。2018年の優勝馬リスグラシューや2019年の優勝馬インディチャンプは、年明け初戦としてこのレースから始動し、同年に初GⅠタイトルを獲得した。ここでは過去10年の結果から傾向を調べている。
混戦模様になることが多い重賞であり、過去10年で1番人気はわずか1勝。連対率や3着内率も1番人気にしては低めの数値となっているので信頼はしづらい。狙い目は3番人気から5番人気。過去10年で3番人気から5番人気の馬がそろって4着以下に敗れたことは一度もない。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
2番人気 | 0-1-2-7 | 0% | 10.0% | 30.0% |
3番人気 | 3-0-1-6 | 30.0% | 30.0% | 40.0% |
4番人気 | 3-1-1-5 | 30.0% | 40.0% | 50.0% |
5番人気 | 2-2-1-5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
6番人気以下 | 1-5-3-91 | 1.0% | 6.0% | 9.0% |
過去10年の前走別成績を調べてみると、3勝クラスだった馬の活躍が目立つ。3勝クラス組は1頭を除いて前走を勝っており、東京新聞杯はオープンクラス昇級初戦の馬がいきなり通用する重賞と言えるだろう。それに次いで成績が良いのは、前走でGⅠを使われていた馬。特に前走がエリザベス女王杯だった馬は〔2・1・1・1〕と、馬券に絡む確率が高くなっている。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 4-3-2-15 | 16.7% | 29.2% | 37.5% |
GⅡ | 0-0-2-11 | 0% | 0% | 15.4% |
GⅢ | 2-2-5-49 | 3.4% | 6.9% | 15.5% |
オープン特別 | 0-3-1-36 | 0% | 7.5% | 10.0% |
3勝クラス | 4-1-0-7 | 33.3% | 41.7% | 41.7% |
海外 | 0-1-0-2 | 0% | 33.3% | 33.3% |
過去10年の出走馬の大半は前走もマイル戦だった。前走もマイル戦だった馬は3着以内馬延べ30頭中17頭を占めている。しかし、好走率が高いのは前走が1600メートルを超える距離だった“距離短縮組”で、芝2000メートル以上のレースで5着以下に敗れていた馬が巻き返すケースが多くなっている。〔表3〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1600m未満 | 0-0-2-9 | 0% | 0% | 18.2% |
1600m | 6-6-5-87 | 5.8% | 11.5% | 16.3% |
1600m超 | 4-4-3-24 | 11.4% | 22.9% | 31.4% |
ここ5年は美浦所属の関東馬が5連勝中。しかも2021年以降は前走と同じ騎手が乗っていた馬が勝利している。今年も前走から継続して同じ騎手が騎乗する関東馬が狙い目かもしれない。〔表4〕
(姫園 淀仁)
年 | 優勝馬 | 所属 | 騎手 |
---|---|---|---|
2020年 | プリモシーン | 美浦 | 乗り替わり |
2021年 | カラテ | 美浦 | 継続騎乗 |
2022年 | イルーシヴパンサー | 美浦 | 継続騎乗 |
2023年 | ウインカーネリアン | 美浦 | 継続騎乗 |
2024年 | サクラトゥジュール | 美浦 | 継続騎乗 |
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