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牝5歳
調教師:宮田敬介(美浦)
叔母に二冠牝馬ミッキークイーン、近親にはミッキーゴージャス(2024年愛知杯V)、エピファニー(2024年小倉大賞典V)がいる活力のある母系の出身。本馬は前走・マイルチャンピオンシップで初めて1600メートルに挑んで4着。その経験は糧となるはずだ。
マイル初挑戦ながら1番人気に支持された前走・マイルチャンピオンシップ。道中でややポジションを下げながらも、直線ではしぶとく差を詰め、2着エルトンバローズとはタイム差なしの4着に入った。これまでのキャリア7戦中5戦でメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムを計時。32秒台も3度叩き出したことがある末脚の威力は、現役馬で屈指のものがある。直線の長い東京コースでは、昨年の府中牝馬Sを含めて3戦3勝。マイルの流れへの慣れが見込めるここで、今度こそ人気に応えてみせる。
牝4歳
調教師:手塚貴久(美浦)
半兄は2022年共同通信杯を優勝し、GⅠでの好走歴も光るダノンベルーガ(父ハーツクライ)。本馬は重賞タイトルこそ手にしていないが、前走の秋華賞2着など常に安定した立ち回りを披露している。ここでも地力上位だろう。
5番人気で2着に好走した前走・秋華賞。道中は折り合いを重視して中団後方を追走し、4コーナーでは外めを回りつつ一気にトップスピードへ。勝ち馬チェルヴィニアには及ばなかったが、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒1(推定)の末脚を発揮してポテンシャルの高さを見せた。騎乗した武豊騎手は「やりたいレースができました。いい感じだなと思ったけど、勝ち馬が強かったです」と、相棒の強さを認めつつ勝者を称えた。3走前・クイーンS(2着)から末脚を生かす競馬に挑み、さらに安定感が増した印象。本舞台ではサウジアラビアロイヤルC2着、NHKマイルC17着と極端な成績だが、今のスタイルなら楽しみは大きい。
牡4歳
調教師:河内洋(栗東)
昨年のシンザン記念3着、きさらぎ賞2着、そして前走の京都金杯2着と、重賞で差のない競馬を続けている実力馬。特に近走は、マイル戦で鋭い末脚を繰り出すことができている。待望の初タイトル奪取となるか、注目だ。
4番人気で2着に好走した前走・京都金杯。直線では外から猛烈に伸びてきた。マークした上がり3ハロンタイムはメンバー中最速の34秒3(推定)。あと少しだけ距離があれば差し切ったのではという勢いだった。騎乗した田辺裕信騎手は「直線は反応良く伸びてくれました。もう少しリズム良く運べていれば、勝ちがあったかもしれません」と振り返った。本舞台はGⅠのNHKマイルC(8着)を除けば2戦2勝。特にトロヴァトーレ、レッドモンレーヴなどの実力馬たちを下した2走前のキャピタルS(リステッド)が優秀で、条件への不安は一切ない。改めて重賞タイトル奪取に挑む。
牡4歳
調教師:吉村圭司(栗東)
昨年のラジオNIKKEI賞で重賞初勝利を達成。近2戦は芝1400メートルに挑んでスワンS(2着)、阪神C(3着)と好走した。マイルはデビューから5戦連続で走って[2・1・1・1]と実績十分。明け4歳馬だけに成長分も楽しみだ。
近2戦は1400メートルで好走。特に前走の阪神C(9番人気3着)はGⅠ級のメンバーがそろったなか、後方から鋭い末脚を使って上位に肉薄した。1着ナムラクレア(2023年、2024年高松宮記念2着)、2着マッドクール(2024年高松宮記念V)とは0秒2差以内で、セリフォス、ママコチャ、ダノンスコーピオン、シャンパンカラーと4頭のGⅠ馬に先着した。騎乗した菱田裕二騎手は「直線は進路を探しながらでしたが、最後はすごくいい切れ味でした」と高く評価した。今回は条件こそ違うが、GⅠ級のメンバーと渡り合った経験値は大きな糧になる。
牡6歳
調教師:木村哲也(美浦)
母は2013年エリザベス女王杯で3着に好走したアロマティコ。本馬は2022年皐月賞を制して以来勝利から遠ざかっているが、2走前・札幌記念2着など地力は示し続けている。GⅢなら主力を構成できる。
世界の強豪が集った前走のブリーダーズCマイル(G1・アメリカ・芝1600メートル)。好スタートを切り、道中は好位インの3番手を追走した。ラストはやや脚色が鈍ったものの、上位馬とはそれほど差のない5着に善戦。世界クラスのマイル戦の流れに対応してみせた。騎乗した横山武史騎手は「きついコースにも対応してよく頑張ってくれました。スタートを決めて前で競馬をしたいと考えていたので、その通りの競馬はできました」と振り返った。2歳時以来の芝マイル戦だった昨年の安田記念でも勝ち馬から0秒5差の6着に奮闘。アメリカでの経験も生かして、久々の勝利を目指す。
せん8歳
調教師:堀宣行(美浦)
昨年の東京新聞杯で重賞初タイトルを獲得。2走前・関屋記念(13着)こそ結果を残せなかったが、前走の京都金杯を鋭く差し切った。明け8歳馬でも馬体は若く、得意の舞台で堂々と連覇を目指す。
6番人気で勝利した前走・京都金杯。後方でじっと脚を温存し、内ラチ沿いを進み続けた。直線では馬群の中に進路を見いだすと鋭い伸び。一気にトップスピードに乗り、ウォーターリヒトをクビ差振り切った。前年の東京新聞杯でも勝利に導いたR.キング騎手は「プラン通りでした。去年勝った時のように前半リラックスさせて、その分最後は勝負強い末脚を引き出せました」と、納得の表情だった。今回は7番人気で制した昨年と似たローテーションで挑むが、前走で勝利を挙げている分、臨戦過程はよく映る。また、昨年に去勢手術を行い、折り合い面での安定感が出てきたことも信頼感につながっている。
せん6歳
調教師:松永幹夫(栗東)
2024年中山記念ではジオグリフ(3着)、ソールオリエンス(4着)などの強敵を破って勝利。昨年の天皇賞(秋)も12番人気で5着に頑張り、1着ドウデュースとの差は0秒3だった。能力は本物で、GⅢなら楽しみが大きい。
9番人気で挑んだ前走のマイルチャンピオンシップ。久々のマイル戦で、いつもより後方のポジションから進むことになった。直線は上位争いに加わることができず、勝ち馬ソウルラッシュから1秒4差の14着。マイルGⅠの流れにやや戸惑っていた印象を受けた。それでも、昨年の東京新聞杯では勝ち馬から0秒3差の5着に善戦。中団前めでしっかり流れに乗れていた。過去10年の東京新聞杯で前走・マイルチャンピオンシップ組は2020年プリモシーン、2023年ウインカーネリアンが勝っているが、ともに前走2桁着順から大きく巻き返した。強敵たちとの戦いで得た経験を結果に繋げたい。
牡6歳
調教師:友道康夫(栗東)
祖母が2000年フェブラリーS2着、マイルチャンピオンシップ南部杯(GⅠ)1着のゴールドティアラという良血馬。本馬は2走前・富士Sで重賞タイトルを手にした。素質馬が軌道に乗ってきた印象だ。
5番人気だった前走のマイルチャンピオンシップ。GⅠ初挑戦で気負ったわけではないだろうが、スタートで出遅れて最後方付近からの運びになった。それでも何とか馬群に取りつくと、直線では内からしぶとく伸びて勝ち馬から0秒7差まで追い上げた(10着)。騎乗した戸崎圭太騎手は「気合乗りがよくて、ゲートでもうるさかったです。それで出遅れたのが全てです」と、力負けではないことを強調。今回と同舞台の2走前・富士Sでは、ソウルラッシュ、セリフォスなどのマイルの強豪を撃破している。過去に左回りの競馬場(東京・新潟)でコースレコードVが2度ある馬。持ち前のスピードを生かして、開幕序盤の芝を立ち回る。
(高木 翔平)
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