今週の注目レース

日刊スポーツ賞中山金杯(GⅢ)

中山競馬場 2000メートル(芝)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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ホウオウビスケッツ

牡5歳

調教師:奥村武(美浦)

  • 父:マインドユアビスケッツ
  • 母:ホウオウサブリナ
  • 母の父:ルーラーシップ
ここに注目!

2024年夏の函館記念で待望の重賞タイトルを獲得。同年秋の毎日王冠で僅差の2着に入ると、前走の天皇賞(秋)では3着に好走して本格化を遂げている。有馬記念への出走がかなわず予定はスライドしたが、仕上げに抜かりはない。

2走前の毎日王冠は、2枠2番からトップスタートを決めて、そのまま先手を奪うとマイペースの逃げ。ゴール寸前で勝ち馬シックスペンスの瞬発力に屈したが、直線でしぶとい二枚腰を発揮してのクビ差2着だった。前走の天皇賞(秋)も、好スタートからベラジオオペラ(6着)を制してハナを主張。スローペースに持ち込むと、直線で一度は後続を引き離してラスト100メートルまで先頭を死守。ドウデュース(1着)、タスティエーラ(2着)にかわされたが、懸命に粘って3着に好走した。今回のメンバーなら地力は一枚上で、先行力が生きる中山コースもプラスに働きそうだ。

クリスマスパレード

牝4歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ミスエリカ
  • 母の父:Blame
ここに注目!

開幕週で時計の出やすいコンディションだったとはいえ、昨秋の紫苑Sを1分56秒6のコースレコードで勝利。GⅠ初挑戦となった前走の秋華賞では勝ち馬から0秒5差の5着に健闘した。2025年はさらなる飛躍を期待したい。

2走前の紫苑Sは、イゾラフェリーチェ(10着)を行かせて、すんなり2番手をキープ。直線の入り口で先頭に躍り出ると、ミアネーロ(2着)以下の追い上げをしのいで重賞タイトルを獲得した。前走の秋華賞は、セキトバイースト(13着)の大逃げになったなか、離れた2番手を追走。4コーナー手前から早めに前を追いかけ、ラスト200メートル付近で一度は先頭に並ぶシーン。差し、追い込み馬が上位を占めたことを踏まえれば、勝ち馬チェルヴィニアから0秒5差の5着は高く評価できる。今回は牡馬相手になるが、本舞台のレコードホルダーだけに目が離せない。

シンリョクカ

牝5歳

調教師:竹内正洋(美浦)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:レイカーラ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

デビュー2戦目の阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入って素質の片りんを示していたが、2走前の新潟記念で念願の重賞制覇を飾り、前走のエリザベス女王杯では4着に好走した。近況の充実ぶりは著しく、主役候補に挙げられる。

約4か月半の休み明けとなった昨年夏の新潟記念は、離れた2番手を追走。アリスヴェリテ(10着)の大逃げでやや速い流れになったなか、2番手以降は緩いペースの瞬発力勝負。ラスト300メートル付近で先頭に躍り出ると、最後はセレシオンの追い上げをハナ差振り切って重賞タイトルを獲得した。前走のエリザベス女王杯は、スッと前に取りついて2番手のインをキープ。直線ではしぶとく脚を伸ばし、勝ったスタニングローズには離されたが、接戦の2着争いを演じて4着に健闘した。競走中止明けで勝利した2走前の新潟記念より調整過程は順調。ここは首位争いが濃厚だ。

リカンカブール

牡6歳

調教師:田中克典(栗東)

  • 父:シルバーステート
  • 母:アンブラッセモワ
  • 母の父:Zoffany
ここに注目!

2024年の中山金杯では、好位のインに収まり4コーナーで馬場の中ほどへ出すと、鮮やかに抜け出して重賞タイトルを獲得した。前走のオールカマーでも勝ち馬から0秒2差の3着に好走。中山コースでは抜群の実績を誇っている。

GⅠ初挑戦となった3走前の大阪杯は16着。2走前の函館記念では、58キログラムのハンデを背負いながらも中団追走から前へ上がっていく脚を見せており、8着でもレース内容は悪くなかった。前走のオールカマーは、スタート、二の脚ともに速く2番手をキープ。スローペースで前へ行った組が残る展開ではあったが、直線でしぶとく脚を伸ばし、12番人気の低評価を覆して3着に好走した。前走後はリフレッシュを図り、12月上旬から時計を出し始めて、調整過程はすこぶる順調。追い切りでは好調時と遜色のない動きを見せている。中山金杯連覇に向けて視界は良好だ。

ボーンディスウェイ

牡6歳

調教師:牧光二(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ウィンドハック
  • 母の父:Platini
ここに注目!

3歳時の弥生賞ディープインパクト記念ではアスクビクターモア(その後菊花賞優勝)、ドウデュース(GⅠ5勝)に次ぐ3着に好走。キャリアを積むごとに地力をつけ、前走のオクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)を快勝した。重賞制覇へ機は熟した。

昨年夏の七夕賞は、2頭の逃げ争いでハイペースに。前へ行った組には厳しい展開で勝ち馬から1秒0差の9着に敗れたが、3番手追走から4コーナーで先頭に並びかけて見せ場を作った。前走のオクトーバーS(リステッド)は、好スタートから3番手をキープ。速めの流れになったなか、ラスト400メートル付近で先頭に躍り出ると、ギャラクシーナイト以下の追い上げを力強く振り切り、1分57秒4の好タイムで5勝目をマークした。約2か月半の休養で疲れを癒やし、本レースに照準を合わせて万全の態勢が整えられている。

アルナシーム

牡6歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジュベルアリ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

折り合い面など乗り難しさがあったが、経験を積むごとに競馬を覚え、2024年夏の中京記念で重賞タイトルを獲得した。2000メートルでの勝ち星はないが、母はシャフリヤールの全姉で、距離をこなせる下地はあると言えるだろう。

3走前の中京記念は、逃げ争いの2頭が速い流れで飛ばすなか、中団のインで折り合いに専念。3コーナー手前からペースが緩み、馬群が凝縮したが、4コーナーでスムーズに外へ出すと、ラスト200メートルでエルトンバローズ(3着)を捕らえ、最後はエピファニー(2着)の追い上げをクビ差しのいで重賞制覇を達成した。2走前の富士Sは勝ち馬と0秒5差の6着、前走のマイルチャンピオンシップは同0秒9差の11着に敗れたが、ともに強敵相手だったことを踏まえれば、悲観するレース内容ではないだろう。400メートルの距離延長がプラスに働けば、あっさり勝っても不思議はない。

パラレルヴィジョン

牡6歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:アールブリュット
  • 母の父:Makfi
ここに注目!

2024年のダービー卿チャレンジTで重賞初制覇を達成。続く安田記念以降は3戦続けて2桁着順に敗れているが、この中間は約2か月半の休養で立て直しを図った。調教では好調時と遜色のない動きを披露しており、変わり身が期待できそうだ。

4走前のダービー卿チャレンジTは、好スタートを決めて3番手を追走。途中からエエヤン(2着)が後続を引き離して大逃げの形になったが、道中は深追いせず折り合いに専念。4コーナー付近から徐々に追い上げを開始し、直線は一完歩ごとに差を詰めると、最後は粘るエエヤンを測ったように差し切った。その後は安田記念13着、関屋記念14着、富士S16着と大敗が続くが、重賞勝ちの実績を踏まえれば、本来のパフォーマンスを発揮できていないことは明白だ。以前と比べ落ち着きが出て、精神面も成長。3歳時に3勝を挙げた2000メートルへの距離延長で活路を見いだしたい。

エアファンディタ

牡8歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:Hat Trick
  • 母:Nokaze
  • 母の父:Empire Maker
ここに注目!

リステッド2勝の実績馬。トモの炎症で約10か月半の長期休養を余儀なくされて、復帰後の2戦はともに2桁着順に敗れたが、前走のチャレンジCで勝ち馬から0秒4差の3着に追い上げて、復調のきっかけをつかんだ。

約10か月半の休み明けとなった3走前の京成杯オータムHは、後方のままで14着。続く毎日王冠もしんがり負けの14着だったが、ともに直線ではジリジリと脚を使っており、着順ほどレース内容は悪くなかった。前走のチャレンジCは、スッと控えて後方待機策。速い流れになり展開が向いた面もあったが、直線では大外からメンバー中最速となる上がり3ハロン34秒8(推定)の末脚で懸命に差を詰め、13番人気の低評価を覆して3着に好走した。8歳を迎えたが、心身ともに若々しさがある。差し脚が生きる展開になれば、今回も上位に食い込むシーンがありそうだ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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