チャレンジCは2017年に芝2000メートルの別定戦となり、2020年優勝のレイパパレ、2023年優勝のベラジオオペラは翌年の大阪杯でGⅠウイナーの仲間入りを果たしている。今年は京都競馬場に場所を移して行われるが、来年の中距離GⅠ戦線に向けて見逃せない一戦となることに変わりはなさそうだ。今回は別定戦として阪神競馬場で行われた過去7年のデータを参考に、レースの特徴を探ってみる。
過去7年の優勝馬延べ7頭はいずれも単勝3番人気以内で、2020年は3着まで人気通りの決着だった。その他の6回中3回は3着以内が全て5番人気以内の馬で、残る3回も3着以内馬のうち2頭が5番人気以内の馬だった。2桁人気馬の好走例もないので、堅く収まりやすい一戦と考えるべきだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-0-0-3 | 57.1% | 57.1% | 57.1% |
2番人気 | 2-2-1-2 | 28.6% | 57.1% | 71.4% |
3番人気 | 1-0-2-4 | 14.3% | 14.3% | 42.9% |
4番人気 | 0-3-0-4 | 0% | 42.9% | 42.9% |
5番人気 | 0-1-2-4 | 0% | 14.3% | 42.9% |
6〜9番人気 | 0-1-2-25 | 0% | 3.6% | 10.7% |
10番人気以下 | 0-0-0-22 | 0% | 0% | 0% |
過去7年の優勝馬のうち5頭は3歳だった。後にGⅠウイナーとなったレイパパレ、ベラジオオペラもこれに含まれる。3歳馬は勝率も38.5%と高いので、出走があれば本命候補となりそうだ。なお、5歳以上の馬は優勝なしと若い世代に押され気味だが、単勝6番人気以下で馬券に絡んだ3頭がいずれも5歳以上だったことは覚えておきたい。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 5-0-2-6 | 38.5% | 38.5% | 53.8% |
4歳 | 2-2-2-19 | 8.0% | 16.0% | 24.0% |
5歳 | 0-3-1-15 | 0% | 15.8% | 21.1% |
6歳 | 0-0-1-16 | 0% | 0% | 5.9% |
7歳以上 | 0-2-1-8 | 0% | 18.2% | 27.3% |
過去7年の3着以内馬延べ21頭のうち、11頭は前走から距離を短縮してきた馬だった。距離短縮組は3着内率でも他を圧倒し、その中でも芝2200メートル以上のGⅠから臨んだ馬が〔2・1・3・3〕(3着内率66.7%)と活躍を見せている。一方、前走も芝2000メートルだった馬は勝利がないうえ、その中でも天皇賞(秋)組は〔0・0・1・4〕と連対がなく、昨年はガイアフォースが単勝1番人気で6着に敗れている。〔表3〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1800m以下 | 3-0-0-13 | 18.8% | 18.8% | 18.8% |
芝2000m | 0-3-4-31 | 0% | 7.9% | 18.4% |
芝2200m以上 | 4-4-3-17 | 14.3% | 28.6% | 39.3% |
ダート戦 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
過去7年の優勝馬の共通点を探してみると、いずれの馬も4歳以下だった。また、2020年優勝のレイパパレはデビューから4連勝中、2019年優勝のロードマイウェイは1勝クラスから4連勝中、2018年優勝のエアウィンザーも3連勝中と、連勝中の勢いのある馬は無視できないだろう。これを止めるとすれば、やはり実績に勝る馬。残る4頭の優勝馬は芝中距離の重賞で連対経験がある馬だった。〔表4〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 年齢 | 主な実績 |
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2017年 | サトノクロニクル | 3歳 | 京都新聞杯2着 |
2018年 | エアウィンザー | 4歳 | 前走(カシオペアS)まで3連勝中 |
2019年 | ロードマイウェイ | 3歳 | 前走(ポートアイランドS)まで4連勝中 |
2020年 | レイパパレ | 3歳 | 前走(大原S)まで4連勝中 |
2021年 | ソーヴァリアント | 3歳 | セントライト記念2着 |
2022年 | ソーヴァリアント | 4歳 | チャレンジC1着 |
2023年 | ベラジオオペラ | 3歳 | スプリングS1着 |
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