当レースは秋のダート王決定戦・チャンピオンズCの前哨戦に位置付けられている。2020年から2022年は阪神・ダート1800メートルで開催され、2018年は京都でJBC開催があったため休止となっているが、ここでは2013年以降の過去10回分の結果を中心に、好走馬に共通するポイントを探っていこう。
過去10回の単勝人気別成績では、1番人気と2番人気が共に3着内率50%とまずまず。5番人気以内の馬は3着以内が16回、3着内率が32.0%なのに対し、6番人気から9番人気の馬は3着以内が11回で、3着内率は27.5%と、5番人気以内に迫る数値となっている。対象とした10回では毎回6番人気以下の馬が3着以内に入っていることからも、下位人気馬の軽視は禁物だろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-1-2-5 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
2番人気 | 3-1-1-5 | 30.0% | 40.0% | 50.0% |
3番人気 | 0-0-1-9 | 0% | 0% | 10.0% |
4番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
5番人気 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
6〜9番人気 | 2-6-3-29 | 5.0% | 20.0% | 27.5% |
10番人気以下 | 1-1-1-55 | 1.7% | 3.4% | 5.2% |
過去10回の前走別成績では、前走がオープン特別だった馬が3着以内馬延べ30頭中13頭を占め好走率でトップとなっているのに対し、前走がGⅢだった馬は3着以内が11回で、好走率でもオープン特別組を下回っている。前走GⅠ・GⅡ組は出走数自体が少ないが3着以内もないので、前走を比較する際はオープン特別やGⅢだった馬に注目してみたい。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ・GⅡ | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
GⅢ | 3-3-5-40 | 5.9% | 11.8% | 21.6% |
オープン特別 | 6-5-2-34 | 12.8% | 23.4% | 27.7% |
条件クラス | 1-1-0-14 | 6.3% | 12.5% | 12.5% |
地方競馬のレース | 0-1-3-26 | 0% | 3.3% | 13.3% |
過去10回の出走馬の前走の出走頭数別に成績をまとめると、前走が13頭から15頭立てだった馬は延べ53頭が出走して連対8回、前走が16頭立てだった馬も延べ49頭が出走して連対8回と互角。しかし、3着数では16頭立てだった馬が上回り、3着内率では差がついている。なお、前走が12頭以下だった馬は連対率が8.7%で劣勢傾向にある。〔表3〕
前走の出走頭数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
9〜12頭 | 1-3-3-39 | 2.2% | 8.7% | 15.2% |
13〜15頭 | 4-4-1-44 | 7.5% | 15.1% | 17.0% |
16頭 | 5-3-6-35 | 10.2% | 16.3% | 28.6% |
2013年以降に京都で開催された過去7回の優勝馬7頭は、過去2走がいずれもJRAのレースで、単勝人気が4番人気以内、着順も8着以内という点が共通しており、うち6頭は過去2走とも4着以内だった。今年もこれらをクリアする馬が優勝候補となりそうだ。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 前走の単勝人気と着順 | 前々走の単勝人気と着順 |
---|---|---|---|
2013年 | ブライトライン | エルムS・1番人気・3着 | マリーンS・1番人気・1着 |
2014年 | インカンテーション | ラジオ日本賞・1番人気・1着 | BSN賞・2番人気・1着 |
2015年 | ロワジャルダン | ブラジルC・1番人気・4着 | 安達太良S・2番人気・1着 |
2016年 | アポロケンタッキー | ブラジルC・1番人気・8着 | シリウスS・4番人気・3着 |
2017年 | テイエムジンソク | エルムS・1番人気・2着 | マリーンS・1番人気・1着 |
2019年 | ヴェンジェンス | 太秦S・3番人気・2着 | プロキオンS・4番人気・3着 |
2023年 | セラフィックコール | JRAアニバーサリーS・1番人気・1着 | 八王子特別・1番人気・1着 |
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