今週の注目レース

京王杯2歳ステークス(GⅡ)

東京競馬場 1400メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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エイシンワンド

牡2歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:ディスクリートキャット
  • 母:エイシンフェアリー
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

デビュー戦はスローペースの瞬発力勝負に対応し、前走の小倉2歳Sでは重馬場のタフなコンディションをものともせずに無傷の2連勝を飾っている。メンバー唯一の重賞ウイナーとして主役の座は譲れない。

8月10日のメイクデビュー中京(芝1200メートル)は、二の脚を利かせて2番手を追走。スローペースで直線は逃げたクラスペディアとのマッチレースになったが、余裕十分に競り落として快勝した。1番人気に推された前走の小倉2歳Sは、抜群の行きっぷりで3番手を進み、ラスト200メートル付近で先頭に躍り出ると、最後はクラスペディアの追い上げを振り切って重賞タイトルを獲得した。中間は栗東坂路の時計を大幅に詰めて、調整過程はすこぶる順調。父ディスクリートキャットはアメリカのダート1600メートルでG1勝ちの実績があり、血統背景を考えれば200メートルの距離延長は問題なさそうだ。

ヒシアマン

牡2歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:アシュリン
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

特別登録のあったサウジアラビアロイヤルCを見送って、調整を一度緩めた経緯はあるが、その後は順調で調教の動きも文句なし。前走の未勝利(札幌・芝1500メートル)勝ちが圧巻の内容で、重賞でも素質は引けを取らない。

メイクデビュー札幌(芝1500メートル)は、折り合いをつけて中団を追走。スローペースの競馬で、勝ったアルテヴェローチェ(次走のサウジアラビアロイヤルCを優勝)とは位置取りの差も出たが、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒5(推定)の末脚でクビ差まで追い上げて能力の片りんをアピールした。前走の未勝利も、中団に控えて折り合いに専念。3コーナー過ぎから外を回って追い上げ、直線の入り口で先頭に躍り出ると、軽く促した程度で後続を突き放して6馬身差で快勝した。予定を切り替えたこともあって2か月ほど間隔は空いたが、仕上げに抜かりはない。

クラスペディア

牡2歳

調教師:河嶋宏樹(栗東)

  • 父:ミスターメロディ
  • 母:ウンベラータ
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

デビューから2戦続けてエイシンワンドの後塵を拝したが、前走の小倉2歳Sは素質馬がそろったなかで2着に入り、能力の高さを示した。高松宮記念を制した父は本年度期待の新種牡馬で、産駒初のJRA重賞制覇を狙う。

8月10日のメイクデビュー中京(芝1200メートル)は好スタート、好ダッシュでハナを奪い、マイペースの逃げ。直線の追い比べでエイシンワンドに後れを取ったが、3着以下を6馬身離して2着に好走した。前走の小倉2歳Sは、スッと控えて好位集団を追走。4コーナーでエイシンワンドに離されてしまったが、直線の入り口で外へ持ち出されると、一完歩ごとに差を詰めて0秒1差の2着まで追い上げた。初戦とは違った競馬ができたことは収穫。操縦性の高さから、コース替わりや200メートルの距離延長も不問だろう。中間は栗東坂路の自己ベストタイムをマークしており、前走以上の状態で臨めそうだ。

マイネルチケット

牡2歳

調教師:宮徹(栗東)

  • 父:ダノンバラード
  • 母:エントリーチケット
  • 母の父:マツリダゴッホ
ここに注目!

前走のサウジアラビアロイヤルCで勝ち馬から0秒2差の3着に好走。母は1600メートル以下で6勝を挙げ、1200メートルでオープン特別勝ちの実績がある。本馬も優れたスピードを秘めており、200メートルの距離短縮がプラスに働く可能性は高い。

8月11日のメイクデビュー新潟(芝1600メートル)では、マスカレードボール(その後リステッド・アイビーSを優勝)の2着。2走前の未勝利(中京・芝1600メートル)は好位のインで折り合いに専念し、直線では外に進路を切り替えながら脚を伸ばすと、ゴール前で一気に先頭を捕らえて初勝利を挙げた。前走のサウジアラビアロイヤルCは、スタート後の競り合いから一歩引いて3番手のインを追走。差し・追い込み決着になったなか、残り200メートル過ぎで一度先頭に立つシーンを作って見せ場十分の3着に好走した。1400メートルの重賞でも、スピードの絶対値は互角以上だ。

シンフォーエバー

牡2歳

調教師:森秀行(栗東)

  • 父:Complexity
  • 母:Praising
  • 母の父:Pulpit
ここに注目!

2走前の新潟2歳Sは2番人気で9着に敗れたが、前走のサウジアラビアロイヤルCでは4着に健闘した。デビューから3戦続けてハナを切っており、今回も展開の鍵を握る本馬の動向から目が離せない。

8月3日のメイクデビュー新潟(芝1600メートル)はハナを奪い、道中は後続を引きつけてスローペースの逃げ。直線はいくらか外に膨れながらも、上がり3ハロンを33秒3でまとめ、後続を楽に突き放して2馬身1/2差で完勝した。2走前の新潟2歳Sは直線で粘りを欠いて9着に敗退。前走のサウジアラビアロイヤルCは、400メートル過ぎまでマイネルチケット(3着)と競る形になってハイペースに。序盤に脚を使う厳しい展開だったが、最後までしぶとい二枚腰を発揮して勝ち馬から0秒2差の4着に粘っている。200メートルの距離短縮がプラスに働けば、優勝争いが可能だろう。

ヤンキーバローズ

牡2歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:キャンディバローズ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

気性の幼さはあるが、前走の函館2歳Sで4着に追い上げて素質の片りんを示した。母はファンタジーSを制した重賞ウイナーで、父にエピファネイアを配した血統背景は一級品。今後のさらなる活躍を期待したい。

6月23日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は、軽く促して3番手をキープ。4コーナー手前から徐々に押し上げて先頭へ並びかけると、最後は力でねじ伏せて1馬身差で快勝した。前走の函館2歳Sは、二の脚がつかずに後方を追走。3コーナー過ぎから進出を開始し、4コーナーで大外へ持ち出すと、レースの上がり3ハロンタイムを1秒0上回る同34秒2(推定)の末脚で懸命に追い上げ、勝ち馬から0秒3差の4着に健闘した。約3か月半の休養で成長を促し、本レースに照準を合わせて入念な乗り込みを消化。距離延長、コース替わりも歓迎材料と言え、前走以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。

エンドレスサマー

牡2歳

調教師:上原佑紀(美浦)

  • 父:アルアイン
  • 母:コケレール
  • 母の父:Zamindar
ここに注目!

前走の小倉2歳Sはスピードをそがれる重馬場で6着に敗れたが、2走前の函館2歳Sで3着に入り、能力の高さは証明済み。中8週のローテーションで夏場の疲れを癒して、調教の動きは申し分なく、改めて注目したい

6月29日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は、好スタートから先手を奪いマイペースの逃げ。4コーナー付近からギアを上げると、直線はムチを入れられることなく後続を突き放して5馬身差で快勝した。2走前の函館2歳Sは、軽く促して好位のインをキープ。やや速い流れのなか、直線では狭いスペースをさばき、しぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒2差の3着に好走した。前走の小倉2歳Sは差す競馬で6着に敗れたが、脚質に幅が出たことは収穫で、レース内容は悪くない。緩急の利いた走りから一介のスピード馬ではなく、200メートルの距離延長には対応できそうだ。

レモンバーム

牝2歳

調教師:嘉藤貴行(美浦)

  • 父:ジョーカプチーノ
  • 母:フライングメリッサ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

母は現役時代3勝の活躍馬で、繁殖牝馬としても本馬を含む9頭の産駒がデビューし、JRAで計13勝を挙げている。NHKマイルCを制した父から卓越したスピードを受け継いでおり、先々まで注目したい素質馬だ。

10月13日のメイクデビュー東京(芝1400メートル)は、大外枠から中団の外を追走。フリッカージャブ(2着)がスローペースの逃げに持ち込むなか、直線ではメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)の末脚で徐々に差を詰め、ラスト100メートル付近で前を捕らえると、最後は2馬身1/2突き放して初陣を勝利で飾った。騎乗したM.デムーロ騎手は「強かったです。外枠も気にならなかったし、真面目に走っていました」と称賛を与えており、将来性は十分。重賞挑戦で試金石の一戦になるが、レースを1度使った上積みは大きく、同じ舞台で勝ち鞍があることも強調材料と言える。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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