今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

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ステレンボッシュ

牝3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ブルークランズ
  • 母の父:ルーラーシップ
ここに注目!

デビューから6戦して、GⅠ3戦を含む全てで連対を果たしているように、安定して力を発揮できる点はこの馬の強みと言える。距離も問わずに好走を続けており、今回も実績通りのパフォーマンスを見せられるだろう。

前々走の桜花賞では、直線で力強い伸び脚を発揮して差し切り、牝馬三冠の初戦でGⅠ初制覇を達成した。前走のオークスは、メンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒0(推定)をマークして2着。敗れはしたものの、改めて同世代の牝馬で上位の地力を証明したと言っていいだろう。中間は休養を挟んで一度美浦トレーニング・センターに入厩した後、すぐさま栗東トレーニング・センターに移動して調整中。厩舎スタッフは「背中の感じがだいぶしっかりしてきた気がします。体幹もしっかりしてきました」と、成長を実感している様子だ。さらに進化した姿を見せられるだろう。

チェルヴィニア

牝3歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:チェッキーノ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走のオークスで、母が成し遂げられなかったGⅠ制覇を達成。伯父のコディーノが重賞2勝を挙げ、半兄ノッキングポイント(父モーリス)も重賞ウイナーという良血馬だけに、さらにタイトルを重ねる可能性もありそうだ。

前走のオークスでは、桜花賞13着から巻き返してGⅠ初制覇を果たした。道中はじっくりと構え、直線で末脚を爆発。メンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒0(推定)をマークして、2着ステレンボッシュに1/2馬身差をつけた。もともとデビュー2戦目の未勝利(新潟・芝1800メートル)を6馬身差で快勝し、続くアルテミスSも2着馬に1馬身3/4差をつけて勝利したように、素質は相当なものがあった馬。前走で2400メートルをこなしたことから、2000メートルの距離にも対応可能だろう。今回がキャリア6戦目と、まだ伸びしろもありそうだ。

クイーンズウォーク

牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ウェイヴェルアベニュー
  • 母の父:Harlington
ここに注目!

朝日杯フューチュリティSを勝った半兄グレナディアガーズ(父Frankel)は、5歳秋の阪神Cで2着に入るなど成長力も見せた。血統的にも、本馬が3歳秋にさらに進化した姿を見せても不思議はない。

前走のローズSは、メンバー中2位の上がり3ハロン33秒5(推定)をマークして鮮やかな差し切り勝ち。2着チェレスタに1馬身1/2差をつけ、ひと夏を越しての成長を実戦で証明してみせた。厩舎スタッフは「秋初戦のローズSが春より成長を感じさせる内容でした。暑さの影響もあってレース後はさすがに疲れた様子を見せていましたが、在厩のまましっかりとケアに努めてきたことで、今は回復した雰囲気にあります」と、順調な中間の様子を伝える。春も強烈な決め手を見せていただけに、その持ち味が生きる流れになれば、今回も直線で素晴らしい脚を繰り出せるだろう。

ボンドガール

牝3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:コーステッド
  • 母の父:Tizway
ここに注目!

ここまで1勝だが、重賞で2着3回、3着1回の実績が示すように、能力は世代上位のものがあると言えるだろう。持ち前の決め手が生きる流れになれば、待望の重賞初勝利をGⅠの大舞台で挙げる可能性もありそうだ。

メイクデビュー東京(芝1600メートル)では、のちにオークスを制するチェルヴィニア(2着)、京王杯2歳Sを勝つコラソンビート(3着)などに先着を果たし、初陣を白星で飾った。それ以降白星から遠ざかってはいるが、前々走のクイーンSでは初めての1800メートルの距離にも対応して2着に好走。メンバー中最速の上がり3ハロン34秒4(推定)をマークしたように、終いまでしっかりと脚を使えていた。さらに200メートル距離が延びた前走の紫苑Sでも3着に入り、中距離適性を改めて証明。今回と同じ距離を克服したことは大きな収穫となったはずだ。

クリスマスパレード

牝3歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ミスエリカ
  • 母の父:Blame
ここに注目!

前走の紫苑Sでは、従来のコースレコードを0秒5も更新する1分56秒6の走破タイムをマークし、重賞初制覇を飾った。GⅠ初挑戦とはなるが、スピードが問われる展開なら力を発揮できるはずだ。

伯父のSoldatはG2、G3をそれぞれ1勝ずつマーク。半姉ミスヨコハマ(父カレンブラックヒル)は2歳時に2勝を挙げているように、能力値の高い血統背景の持ち主だ。本馬は重賞勝ちこそ前走の紫苑Sが初めてだったが、血統に裏打ちされた能力の高さを発揮したと言っていいだろう。父キタサンブラックは高い能力を見せながらも春のクラシックでは頂点に手が届かなかったが、秋の菊花賞でGⅠ初制覇を達成。それも前哨戦のセントライト記念を制しての戴冠だった。前哨戦を制しての三冠最終戦への挑戦は、父と同じ足跡。本馬もさらなる活躍が期待される。

ミアネーロ

牝3歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ミスエーニョ
  • 母の父:Pulpit
ここに注目!

父の産駒は、先日のスプリンターズSでルガルがGⅠ制覇を果たしたばかり。本馬が勝てば、産駒のJRA・GⅠ連勝となる。母系も優秀なだけに、大舞台でも活躍できる下地はあると言えるだろう。

昨年9月のメイクデビュー中山(芝1800メートル)で初陣勝ちを収めると、1勝クラス・菜の花賞(中山・芝1600メートル)5着を挟み、フラワーCで重賞初制覇を果たした。勢いに乗って挑んだオークスこそ14着だったものの、秋初戦となった前走の紫苑Sで2着と好走。メンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒0(推定)をマークして、勝ち馬クリスマスパレードとタイム差なしなら、勝ちに等しい内容だったと言えるだろう。初めての2000メートルのレースで結果を残したことも、同距離の今回に向けて意義のある前哨戦になったはずだ。

コガネノソラ

牝3歳

調教師:菊沢隆徳(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:マイネヒメル
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

前走のクイーンSを含め、ここまで芝1800メートルで4勝を挙げている。芝2400メートルのオークスこそ12着だったが、芝2000メートルの距離ならまた違った姿を見せられるはずだ。

初勝利は4戦目だった昨年10月の未勝利(東京・芝1800メートル)で、今年4月の1勝クラス(中山・芝1800メートル)、スイートピーS(リステッド・東京・芝1800メートル)と3連勝を達成。前走のクイーンSは他世代との初対戦だったなか、同世代のボンドガールを抑えて重賞初制覇を飾った。叔母に香港ヴァーズ(G1)など重賞4勝をマークしたウインマリリン。近親には、京王杯2歳Sを勝った同世代のコラソンビートと活躍馬の名が並ぶ母系となっており、大舞台での活躍も納得の血統背景の持ち主。GⅠのメンバーに入っても上位の素質がありそうだ。

タガノエルピーダ

牝3歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:タガノレヴェントン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

新馬勝ち直後に挑んだ昨年の朝日杯フューチュリティSで牡馬を相手に3着と好走するなど、能力の高さは疑いようがない。オークス16着のリベンジを牝馬三冠ラストの一戦で晴らすことができるのか、注目だ。

秋初戦となった前走のローズSは、オークスでの16着から巻き返して4着に健闘。管理する斉藤崇史調教師は「いい位置を取れましたが、3、4コーナーで置かれてしまった部分もありました。それでも終いは詰めていますからね」と、前向きに振り返った。2日の1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン55秒3(ラスト1ハロン11秒9)をマークして併走馬に先着。同調教師は「終いも動けていましたし、良くなっています。前回は休み明けの感じもありましたからね」と、良化を強調していた。GⅠに向けて万全の態勢が整いつつあるとみてよさそうだ。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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