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牡4歳
調教師:斉藤崇史(栗東)
デビュー以来無傷の4連勝で重賞に駒を進めてきた。半兄ヤマニンサンパ(父ディープインパクト)は芝でオープンクラスまで出世を果たし、リステッドでも好走。本馬も血統的にさらなる活躍が期待できそうだ。
一昨年8月のメイクデビュー小倉(ダート1700メートル)で2着に4秒3差をつける大差勝ちを収めると、昨年4月の1勝クラス(京都・ダート1800メートル)でも6馬身差の圧勝を披露。ともに先行策からメンバー中最速の上がり3ハロンをマークする好内容で、圧倒的なパフォーマンスで連勝を決めた。同年11月の2勝クラス(京都・ダート1900メートル)でも2着に3馬身1/2差をつけ、クラスに壁を感じさせずに3連勝。前走の3勝クラス・雅S(京都・ダート1800メートル)では、1馬身1/4差の完勝でオープンクラス入りを決めた。今回が初めての重賞挑戦とはなるが、これまでのレースぶりからも相当、大きな器と言えるだろう。
牡5歳
調教師:大久保龍志(栗東)
ここまで重賞での勝利こそないものの、2022年のチャンピオンズCで3着に好走。GⅢでも複数回の好走実績があるように、ダートの中距離路線で上位の能力を持っている存在と言えるだろう。
今年2戦目のオープン特別・名古屋城S(中京・ダート1800メートル)で3着に入った後は、オープン特別・大阪―ハンブルクC(阪神・芝2600メートル)で初めて芝のレースに出走。9着に敗れたとはいえ、勝ち馬から0秒8差で走っており、有意義な挑戦だったと言えるだろう。前々走の天皇賞(春)は競走中止となり、立て直してダートに戻した前走の平安Sでは2着に好走。アクシデントを乗り越え、重賞でも好走を見せた。これまで1800メートル以上のレースにしか出走がなく、初めての1700メートルの距離に対応できるかは鍵だが、充実したままレースに向かえるだろう。
牡6歳
調教師:池添学(栗東)
牝馬三冠などGⅠ・G1を計7勝した名牝ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)を半姉に持つ良血馬。本馬はダートの適性が濃く出たが、母系が伝える高い能力をしっかりと受け継いでいると言えるだろう。
デビュー3戦目での初ダートとなった未勝利(函館・ダート1700メートル)で、2着に1秒9差をつける大差勝ちを披露。その後も順調に出世を重ね、一昨年にオープンクラス入りを果たした。重賞タイトルにこそ手が届いていないが、前々走のアンタレスSでクビ差の2着に好走しており、タイトルをつかめるだけの能力はすでに示していると言っていいだろう。前走の平安Sは10着。明確な敗因が見当たらないものの、立て直しを図って臨む今回の一戦で巻き返しを期す。6月26日には栗東CWコースでラスト1ハロン11秒6(6ハロン85秒0)と切れ味を披露しており、調整は順調とみていいだろう。
牡6歳
調教師:庄野靖志(栗東)
小倉・ダート1700メートルは、一昨年の3勝クラス・九州スポーツ杯を勝ってオープンクラス入りを決めた思い出の舞台。昨年9月以来のレースとはなるが、しっかりと能力を発揮できる条件と言えそうだ。
競走中止となった昨年1月の東海Sを除けば6戦連続で3着以内に好走しているように、安定して能力を発揮して上位争いに加われる点は強みのひとつだろう。前々からレースを運び、しまいの脚もしっかりと使えるだけに、今回も大崩れない走りを見せられそうだ。昨年9月のシリウスS(3着)以来のレースで、約9か月ぶりの実戦復帰となるが、6月20日に栗東坂路で4ハロン52秒5(ラスト1ハロン12秒3)を一杯に追われてマークすると、25日には同コースで4ハロン54秒6(ラスト1ハロン12秒5)を記録。もともとあまり調教で動くタイプではないため派手な時計こそ出ていないが、本数をこなせており、態勢は万全と言えそうだ。
牡3歳
調教師:川村禎彦(栗東)
今回が初めての他世代との対戦となるが、同世代相手のダート重賞を使いながら着実に力をつけてきた一頭なだけに、ここも大きな糧にできる可能性が高そうだ。これからの伸びしろも十分にあるだろう。
1勝クラス(京都・ダート1800メートル)を勝ち上がった直後に挑んだ3走前の雲取賞(JpnⅢ・大井・ダート1800メートル)を鮮やかに逃げ切り、重賞初制覇を果たした。続く羽田盃(JpnⅠ・大井・ダート1800メートル)は、大外枠からのスタートも響き、本来のハナを奪う形に持ち込めなかった。8着に敗れたとはいえ、本来の形で運べればまた違ったレースになっていたはずだ。この時の勝ち馬アマンテビアンコは雲取賞で2着に下している。立て直しを図って臨んだ前走の鳳雛S(リステッド・京都・ダート1800メートル)では、再び逃げの手を打ち2着を確保。今回も同型馬や枠順にもよるが、逃げの形が理想だろう。
牡6歳
調教師:大久保龍志(栗東)
これまでダートグレードレースを2勝と、実績は今回のメンバーでは上位の存在。1800メートル以上のレースしか経験していないため、1700メートルの距離への対応は鍵になるが、能力は引けを取らない。
昨年のチャンピオンズCで13着に敗れると、東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000メートル)が6着。今年の川崎記念(JpnⅠ・川崎・ダート2100メートル)でも9着と敗戦が続いた。前走の平安Sは、先行策から4コーナーで先頭に並びかける見せ場十分の内容。8着とはいえ、勝ち馬から0秒6差なら復調の気配を見せたと言っていいだろう。6月20日に栗東CWコースで6ハロン82秒6(ラスト1ハロン11秒6)を一杯に追われてマーク。27日に同坂路で4ハロン53秒1(ラスト1ハロン12秒2)を計時しており、しっかりと負荷をかけられた調教を重ねている。前進があるかもしれない。
牡5歳
調教師:池江泰寿(栗東)
近親には今年のオークスを制したチェルヴィニアや1993年のマイルチャンピオンシップを勝ったシンコウラブリイなど、活躍馬の名がずらりと並ぶ。成長力もある血統なだけに、重賞制覇を果たしてもおかしくないだろう。
昨年秋のオープン特別・カノープスS(京都・ダート1900メートル)では、直線で末脚を伸ばし、1/2馬身差の勝利。昇級5戦目でオープンクラス初勝利を挙げた。3走前の仁川S(リステッド・阪神・ダート2000メートル)でもクビ差の2着に好走。成績的に安定はしていないが、かみ合いさえすればこのクラスでも上位争いができる能力がある。6月27日の1週前追い切りでは、栗東CWコースで6ハロン83秒2(ラスト1ハロン11秒6)を一杯に追われてマーク。併せ馬で後れを取ったが、しっかりと負荷がかけられ、好内容の調教を見せている。状態面は万全でレースに向かえそうだ。
牡6歳
調教師:角田晃一(栗東)
全6勝中半分の3勝をダート1700メートルのレースで挙げており、今回は得意としている距離で重賞に挑めると言っていいだろう。走り慣れたこの距離で、5度目の挑戦での重賞初制覇を狙う。
前走のオープン特別・吾妻小富士S(福島・ダート1700メートル)は、メンバー中2位タイの上がり3ハロン36秒7(推定)をマークして鮮やかな差し切り勝ち。2着に1馬身3/4差をつけ、同レース連覇を達成した。今回と同じ小倉・ダート1700メートルでは、昨年のオープン特別・阿蘇Sで勝ち馬キングズソード(その後JpnⅠ2勝をマーク)から0秒3差の4着に駆けており、能力を発揮できる舞台と言えるはずだ。6歳の夏を迎えたが、母カチューシャも6歳時にオープン特別を勝利するなど、息の長い活躍を見せた。本馬も母同様、まだまだここから活躍が見込めるだろう。
(山口 大輝)
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