今週の注目レース

JRA70周年記念 ラジオNIKKEI賞(GⅢ)

福島競馬場 1800メートル(芝)ハンデ 3歳オープン

出走馬情報

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サトノシュトラーセ

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:ワンダーオブリップス
  • 母の父:Champs Elysees
ここに注目!

母が2018年の独オークス(G1)で3着に好走したワンダーオブリップスという良血馬。本馬は前走・青葉賞で勝ち馬から0秒2差の4着に善戦した。得意の右回りコースで初重賞タイトル奪取を目指す。

6番人気だった前走・青葉賞。スタート直後の行き脚がつかず、最内枠だったこともあってポジションを下げる展開となった。道中で外に出して直線勝負に出たが、伸びかけたところで外に振られるロス。そこから立て直したものの、4着が精いっぱいだった。騎乗したM.デムーロ騎手は「直線の不利が痛かった。でもすごくいい馬ですね」と相棒の走りを称えた。出走馬の多くがのちに活躍した昨年の京都2歳Sの3着馬。この時は、好位からセンスの良い走りで今年のダービー馬ダノンデサイル(4着)に先着している。夢の大舞台に進むことはできなかったが、その能力は世代上位だろう。馬名の由来は「冠名+道(独)」。

ウインマクシマム

牡3歳

調教師:畠山吉宏(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:コスモアクセス
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

半姉ウインピクシス(父ゴールドシップ)が福島で2勝に加え、4月の福島牝馬Sで3着に好走しているのが心強い。1勝クラス・ゆりかもめ賞(東京・芝2400メートル、1着)、青葉賞(5着)で示したスタミナは本物だ。

3番人気に支持された前走・青葉賞。大逃げしたパワーホール(14着)から離れた2番手という難しい競馬になった。直線は早めに捕らえに行って一度は先頭へ。しかし、そこから格好の目標となり、中団以降で待機した上位4頭に抜き去られた。しかし、1着シュガークンとは0秒2差。騎乗した松岡正海騎手は「この馬の強気を生かせる展開だったのですが。それでも、課題の折り合い面は良くなっていました」と説明した。日本ダービーの切符を手にすることはできなかったが、先行馬で最先着だった走りには評価が必要だろう。全2勝はともに逃げ切り。小回りの福島コースで自分の形に持ち込むことができれば、簡単には止まらない。馬名の由来は「冠名+最高の」。

アレグロブリランテ

牡3歳

調教師:上原佑紀(美浦)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:センティナリー
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

2走前のスプリングSは強敵相手に果敢にハナを奪い、9番人気の低評価を覆して2着に好走した。メイクデビュー福島(芝1800メートル)を好位から早め先頭で押し切っており、武器の機動力が開幕週の福島で生きてきそうだ。

15番人気だった前走・皐月賞。いつも通り好位で進めたが、レースの前半1000メートル通過タイム57秒5は皐月賞史上最速。逃げたメイショウタバルが最下位に敗れ、本馬も過去に経験のないハイペースで早々に苦しくなった(15着)。騎乗した横山和生騎手は「強いメンバー相手でも、自分の競馬で真正面から受け止めて頑張ってくれました。これがいい経験になると思います」と今後の成長を期待した。ともに2着だった1勝クラス・若竹賞(中山・芝1800メートル)とスプリングSの走りから、本来右回りは得意。開幕週で良好なコンディションが見込める福島なら、ガラリ一変の雰囲気が漂っている。馬名の由来は「快活に、輝かしく演奏するように(音楽用語)」。

セットアップ

牡3歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:デクラレーションオブウォー
  • 母:スリーアロー
  • 母の父:アルデバランⅡ
ここに注目!

札幌2歳Sで4馬身差Vを飾り、早くから頭角を現した素質馬。前走・サウジダービー(G3・サウジアラビア・ダート1600メートル)は11着に敗れたが、実績のある芝に戻って仕切り直しの一戦となる。

直近2戦は、初のマイル戦だった朝日杯フューチュリティS(7着)と、ダート初挑戦のサウジダービー(G3・サウジアラビア、11着)。メイクデビュー函館(2着)、未勝利(札幌、1着)、札幌2歳S(1着)と、右回りの芝1800メートル戦では連対を外していない。特に札幌2歳Sがかなりの好内容だった。開催最終週で洋芝の稍重というかなりタフなコンディションのなか、馬場のインを猛進。パワフルなフットワークで後続を4馬身も突き放した。騎乗した横山武史騎手は「想像以上に強かったです。テンションは上がりやすいけど、人に素直なので操縦しやすいです」と相棒を称えた。久々に条件がそろったここなら、重賞2勝目に手が届きそうだ。馬名の由来は「開始する、計画する」。

オフトレイル

牡3歳

調教師:吉村圭司(栗東)

  • 父:Farhh
  • 母:Rose Trail
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

2走前・アーリントンCで勝ち馬から0秒4差の6着に頑張り、重賞で通用する素質は証明済み。前走の白百合S(リステッド・京都)2着で芝1800メートルへの距離延長にも対応し、ここは楽しみな一戦となる。

1番人気に支持された前走の白百合S(リステッド)。序盤から引っ掛かり、口を割ってポジションを下げ、そこから外を早めに押し上がるややチグハグな内容となったが、直線でしぶとく2着まで追い上げたのは地力の証明と言えるだろう。9頭立てをマイペースで逃げ切ったミナデオロとの0秒2差は、展開のアヤもあった印象だ。キャリア6戦で3着以下には敗れたのは2走前・アーリントンC(6着)だけで、安定感はここに入っても上位。幅広い戦法を取れるのもストロングポイントだ。前走の1800メートルで折り合いを欠いたのは気がかりだが、その経験も生かして初重賞タイトルを狙う。馬名の由来は「道のないとこを行く」。

ショーマンフリート

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:スカイフ
  • 母の父:Siyouni
ここに注目!

デビュー2戦目のシンザン記念で5着に善戦。立派な馬格、雄大なフットワークからもスケールの大きさを感じさせる。前走の1勝クラス(東京・芝1800メートル)を勝利し、引き続き好調をキープしている。

デビュー前から陣営の期待が高かった素質馬。余裕たっぷりに勝ち切ったメイクデビュー中山(芝1600メートル)は、下した12頭中5頭がその後にJRAで勝ち上がるレベルの高い一戦だった。その後の重賞2戦では結果を出せなかったが、近2戦は自己条件で2着、1着と能力を見せている。19日の1週前追い切りは、宝塚記念を直前に控えたソールオリエンスとの併せ馬。迫力満点のフットワークで皐月賞馬と互角に渡り合い、好調ぶりをアピールしている。昨年のラジオNIKKEI賞は、1勝クラスを勝った直後のエルトンバローズがV。大きく成長する3歳夏だけに、好気配の馬は見逃せない。馬名の由来は「エンターテイナー+快速」

シリウスコルト

牡3歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:マクフィ
  • 母:オールドフレイム
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

2走前・弥生賞ディープインパクト記念では、果敢にハナを切って3着に好走。勝ったコスモキュランダ(次走の皐月賞で2着)から0秒4差に頑張った。前走の皐月賞(14着)こそ大敗したが、新馬戦を勝った福島コースで反撃がありそうだ。

ハイペースとなった皐月賞(14着)を2番手で運んでいたのが本馬。快速馬メイショウタバルの存在で、2走前・弥生賞ディープインパクト記念(3着)のような単騎逃げはかなわなかった。弥生賞ディープインパクト記念の前半1000メートル通過タイムが1分00秒4だったのに対し、皐月賞は57秒5。あまりに質の違うレースに戸惑いがあったに違いない。騎乗した三浦皇成騎手は「ペースが速いのは分かっていたけど、1頭で競馬がしたかったのであの位置に。しっかり自分の競馬はできました」と振り返った。本レースは2022年フェーングロッテン、2023年エルトンバローズと、4コーナー3番手以内の馬が2連覇中。粘り切っても不思議はない。馬名の由来は「星の名称+人名より」。

ジュンゴールド

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ジュントップヒトミ
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

近親に2016年のダービー馬マカヒキがいる重厚な母系の出身。鮮やかだったデビュー2連勝は本物で、1、3番人気で敗れた前々走の京成杯(12着)、前走のスプリングS(10着)からしっかり間隔を取ったここで反撃の構えだ。

不完全燃焼の一戦となった前走のスプリングS。最後方で4コーナーを通過して直線勝負にかけたが、結果は10着だった。道中がスローペースになり、勝利したシックスペンスが好位からメンバー中最速の上がり3ハロン33秒3(推定)を繰り出す展開ではあまりに厳しかったか。騎乗した坂井瑠星騎手は「力む面は前回よりマシでしたが、まだポジションを取りに行けるような雰囲気ではありませんでした。最後も脚は使っていましたが、上がりが速すぎました」と敗因を説明した。デビュー2戦はともに3馬身1/2差の快勝。休養を挟んだことで精神的な成長があれば、素質は十分に通用する。馬名の由来は「冠名+黄金」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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