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牝3歳
調教師:木村哲也(美浦)
前走のホープフルSでGⅠタイトルを獲得。今回は約3か月半の休み明けだが、調教では休養前と遜色のない動きを披露している。牝馬の皐月賞出走は2017年ファンディーナ(7着)以来で、優勝すれば76年ぶりの快挙になる。
デビュー3戦目となった前走のホープフルSは、スタートで後手を踏み、そのまま後方待機策。3コーナー手前から馬込みをさばいて徐々に進出を開始。4コーナーで馬群が横に広がり、馬群の外めを回ることになったが、ラスト1ハロンでエンジンがかかると、先に抜け出したシンエンペラーを豪快に捕らえて快勝した。牝馬のホープフルS優勝は、GⅠ昇格後では初の快挙。騎乗したC.ルメール騎手も「2歳馬のレースということで全馬がフラフラしていたので、大外に出す形になりましたが、ラストの瞬発力はすごかったですね」と称賛を送っている。皐月賞直行のローテーションだが、仕上げに抜かりはない。
牡3歳
調教師:友道康夫(栗東)
デビューから2連勝で共同通信杯を快勝。母マーゴットディドはイギリスのG1ウイナーで、父にキズナを配した血統背景は一級品だ。本馬は左回りしか経験がなく、中山コースに課題はあるが、潜在能力の高さからも主役候補に挙げられる。
11月18日のメイクデビュー東京(芝2000メートル)は、ヘデントール(現2勝馬)に1馬身3/4差をつけて快勝。前走の共同通信杯では、二の脚を利かせて2番手に取りつき、かなりのスローペースでも道中の折り合いはスムーズ。直線半ばで逃げるパワーホール(3着)を捕らえると、ラスト2ハロン10秒9、10秒8の加速ラップでジャンタルマンタルを寄せつけずに1馬身1/2差で完勝した。ハイペースが未経験で、多頭数の中山・芝2000メートルに対応できるかも鍵になるが、それを補うだけの素質を秘めており、操縦性の高さもセールスポイント。今回のみならず、先々まで注目したい。
牡3歳
調教師:高野友和(栗東)
デビューから無傷の3連勝で朝日杯フューチュリティSを制して、昨年度のJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。前走の共同通信杯は2着に敗れたが、血統背景から200メートルの距離延長は問題なく、本番での巻き返しを狙う。
2走前の朝日杯フューチュリティSは、スッと控えて中団のインを追走。4コーナーからジワッと押し上げ、残り400メートル付近で先頭に躍り出ると、エコロヴァルツ以下の追い上げを危なげなく振り切ってビッグタイトルを獲得した。前走の共同通信杯は、好スタートを決めて好位集団で折り合いに専念。スローペースで、先に抜け出したジャスティンミラノに振り切られたが、この馬自身も上がり3ハロン32秒6(推定)の末脚でしっかり2着連対を果たしており、悲観するレース内容ではない。GⅠの厳しい流れのほうが折り合いもつけやすく、2歳チャンピオンとして恥ずかしい競馬はできない。
牡3歳
調教師:加藤士津八(美浦)
気性面の幼さがあってデビュー戦ではしんがり負けを喫したが、キャリアを積むごとに競馬を覚えて、前走の弥生賞ディープインパクト記念を快勝。前哨戦を制した勢いに乗ってビッグタイトル獲得を狙う。
3歳初戦となった2走前の1勝クラス(中山・芝2000メートル)はスタートで後手を踏んだが、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒9(推定)の末脚で猛然と追い上げてクビ差の2着に好走した。前走の弥生賞ディープインパクト記念も、若干出負け気味のスタートでレース序盤は後方を追走。ペースの緩んだ向正面で一気に動いて3コーナーで先頭へ並びかけると、直線では逃げ粘るシリウスコルト(3着)を競り落とし、最後はシンエンペラーの追い上げを振り切って重賞タイトルを獲得した。走破時計の1分59秒8はレースレコードで、スピードの持続力が持ち味。本番でも侮れない存在だ。
牡3歳
調教師:矢作芳人(栗東)
半姉シスターチャーリー(父Myboycharlie)はアメリカでG1を7勝。全兄ソットサスは凱旋門賞などフランスのG1で3勝を挙げており、世界的な良血馬と言える。本馬はホープフルSで2着に入り、世代屈指の実力を証明済みだ。
2走前のホープフルSでは好位集団のインに収まり、道中は折り合いに専念。4コーナーで進路を確保すると、直線の入り口で敢然と先頭に立った。最後はレガレイラの瞬発力に屈したものの、“負けてなお強し”を印象付ける2着だった。前走の弥生賞ディープインパクト記念は、4番手のインを追走。3、4コーナーでの手応えが悪く、コスモキュランダに先を越されてしまったが、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒8(推定)の末脚でしぶとく差を詰めて2着に入った。今年2戦目で状態面の上積みは大きく、本番で本領発揮が期待できそうだ。
牡3歳
調教師:坂口智康(栗東)
デビューから2戦2勝で前走のきさらぎ賞を優勝。心身ともに幼さはあるが、それだけ成長の余地は大きく、大物感は十分だ。多頭数の中山・芝2000メートルに対応できれば、あっさり勝っても不思議はない。
12月2日のメイクデビュー阪神(芝2000メートル)は、スタートで後手を踏み、後方待機策。コーナリングもぎこちなく、大味な競馬にはなったが、4コーナー8番手から直線で大外を豪快に突き抜けて3馬身差で快勝した。1番人気に支持された前走のきさらぎ賞もスタートがひと息で、後方2番手を追走。直線勝負に徹して、4コーナーで大外へ持ち出すと、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で一完歩ごとに差を詰め、最後は4頭横並びの接戦を制して初の重賞タイトルを手にした。気性が難しく、今回も当日の気配は鍵になるが、GⅠでも瞬発力は互角以上で、目が離せない存在だ。
牡3歳
調教師:武井亮(美浦)
本馬の母エッジースタイルは、レガレイラの母ロカと1歳違いの全妹で、ともにスワーヴリチャードを配した血統。本馬は随所に幼さがあってまだ粗削りだが、京成杯2着で素質の片りんを示しており、GⅠでも引けを取らない。
2走前の1勝クラス・百日草特別(東京・芝2000メートル)は、スタートで遅れて最後方を追走。スローペースでレースのラスト3ハロンが11秒7、11秒5、11秒3の加速ラップだったが、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒2(推定)の豪脚で鮮やかな差し切り勝ちを収めた。前走の京成杯もスタートが遅く後方待機策となり、4コーナー10番手から猛然と追い上げて2着。騎乗した横山武史騎手が「勝負どころは外へ出したかったのですが、内にモタれるのを矯正しながらになってしまい、その差が出てしまいました」と敗因を挙げていた。瞬発力の生きる展開になれば、ここでも上位に食い込むシーンがありそうだ。
牡3歳
調教師:安田翔伍(栗東)
父エピファネイア、母トップデサイル(アメリカのG1で2着2回)という良血馬で、前走の京成杯で重賞タイトルを獲得。間隔を空けて英気を養い、3月中旬から時計を出し始めて入念な乗り込みを消化。クラシック三冠初戦に向けて出走態勢は整った。
デビュー3戦目の京都2歳Sは、脚をためて後方待機策。直線半ばで窮屈になり、外へ切り替えるロスはあったが、ゴール前は目立つ伸び脚で追い上げて勝ち馬シンエンペラーから0秒1差の4着に健闘した。前走の京成杯は、外枠(8枠14番)からジワッと前に取りついて好位を追走。4コーナーで外へ膨れる場面はあったが、直線でエンジンがかかるとラスト50メートル付近で先行勢を豪快に抜き去り、最後はアーバンシックの追い上げを寄せつけずに快勝した。学習能力が高く、キャリアを積むごとにレースを覚えて一戦ごとにパフォーマンスを上げている。前走と同舞台の大一番でさらなる飛躍が期待できそうだ。
(京増 真臣)
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