オープン特別時代から、2009年の勝ち馬ヴィクトワールピサ(皐月賞)、2012年の勝ち馬エピファネイア(菊花賞)など、後のクラシックウイナーが誕生している京都2歳S。2014年に重賞に格上げされてからも、2017年2着のタイムフライヤーがホープフルSを制し、2018年3着のワールドプレミアが菊花賞馬に輝くなど、暮れの2歳GⅠや翌年のクラシック戦線をにぎわせる馬たちが出走してきた。今回は、阪神競馬場で行われた2020年から2022年を含む、重賞昇格以降の過去9年の結果を分析していく。
第1回の2014年は単勝1番人気馬が7着に敗れ、8頭立て6番人気のベルラップが勝利する波乱の結果となったが、京都開催時は1番人気馬が〔2・2・1・1〕(3着内率83.3%)と信頼に足る成績を残している。3連単の配当を見ても640円だった2019年をはじめ、6回中4回は1万円未満と堅めの決着が多い。ただ、阪神で行われた直近の3回はいずれも1番人気馬が馬券圏外に沈み、2021年と2022年は3連単20万円超の高配当となった。今年は舞台が京都に戻るとはいえ、レースの傾向自体が変わった可能性も考えておいた方がいいかもしれない。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-2-1-4 | 22.2% | 44.4% | 55.6% |
2番人気 | 1-3-2-3 | 11.1% | 44.4% | 66.7% |
3番人気 | 3-1-1-4 | 33.3% | 44.4% | 55.6% |
4番人気 | 0-1-0-8 | 0% | 11.1% | 11.1% |
5番人気 | 2-1-2-4 | 22.2% | 33.3% | 55.6% |
6〜9番人気 | 1-1-2-31 | 2.9% | 5.7% | 11.4% |
10番人気以下 | 0-0-1-11 | 0% | 0% | 8.3% |
過去9年の前走の距離別成績では、前走で芝1800メートルのレースに出走していた馬が5連勝中で、3着内率は40%近い数値となっている。中でも、前走がオープンクラスの芝1800メートル戦で3着以内だった馬は、〔3・5・1・4〕(3着内率69.2%)と優秀な成績を残している。また、芝2000メートル組の中では、京都の芝2000メートル戦を勝って臨んだ馬が〔3・0・3・7〕(3着内率46.2%)という成績を残しており、これらに該当する馬は高く評価する必要がありそうだ。〔表2〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1600m以下 | 0-1-0-10 | 0% | 9.1% | 9.1% |
芝1800m | 5-6-4-23 | 13.2% | 28.9% | 39.5% |
芝2000m | 4-2-5-29 | 10.0% | 15.0% | 27.5% |
ダート戦 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
過去9年の騎手の所属別成績では、美浦所属の騎手は3回しか騎乗していないものの、その全てで馬券に絡んでいる。また、短期免許で来日中の海外所属の騎手も3着内率が41.7%と高くなっている。〔表3〕
騎手の所属 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 0-2-1-0 | 0% | 66.7% | 100% |
栗東 | 7-4-8-58 | 9.1% | 14.3% | 24.7% |
海外 | 2-3-0-7 | 16.7% | 41.7% | 41.7% |
なお、栗東所属の騎手が騎乗して3着以内に入った19頭のうち17頭は、前走と同じ騎手が騎乗していた。騎手が乗り替わっていた馬は3着内率が6.7%と低いので、栗東所属の騎手が騎乗する馬は継続騎乗かどうかをチェックしたい。〔表4〕
(高那実 マヤ)
騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
今回と同じ | 7-3-7-30 | 14.9% | 21.3% | 36.2% |
乗り替わり | 0-1-1-28 | 0% | 3.3% | 6.7% |
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