札幌開催の最終週に行われる2歳GⅢ。昨年優勝のドゥーラはオークスで3着。2021年優勝のジオグリフは皐月賞を勝ち、2020年優勝のソダシは阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞を制覇と、毎年のように2歳GⅠやクラシック路線を沸かせる馬が登場している出世レースだ。今回は函館競馬場で行われた2013年を含む、過去10年のデータを中心に傾向を探った。
過去10年の優勝馬のうち9頭は前走で1着だった。該当する頭数は多いが前走1着馬の中から軸馬を探すのが無難だろう。ちなみに前走2着以下で馬券に絡んだ4頭は前走がクローバー賞かコスモス賞で2着から4着だった。それ以外の臨戦過程の馬は評価を下げたい。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 9-8-9-79 | 8.6% | 16.2% | 24.8% |
2着以下 | 1-2-1-23 | 3.7% | 11.1% | 14.8% |
ということで、前走1着馬の頭数が多くなりがちなので、ある程度は絞り込む必要がある。そこで、前走1着馬の前走での単勝人気をチェックすると、前走3番人気以内だった馬の3着内率が32.9%あるのに対し、4番人気以下は同8.6%と低い。前走で上位人気の支持に応えて勝利していた馬を重視したい。〔表2〕
前走の単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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3番人気以内 | 9-7-7-47 | 12.9% | 22.9% | 32.9% |
4番人気以下 | 0-1-2-32 | 0% | 2.9% | 8.6% |
過去10年の出走馬のデビュー月を調べると、8月デビューの馬よりも6月、7月にデビューした馬の好走率が高い。特に注目しておきたいのは、6月に東京、阪神、中京(今年は6月に中京での開催はなし)で新馬勝ちを収めて、満を持して札幌2歳Sに出走してきた馬。2021年の優勝馬で後に皐月賞を勝ったジオグリフや、2020年の2着馬で後にオークスを勝ったユーバーレーベンがこれに当てはまる。〔表3〕
デビュー月 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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6月 | 3-3-3-34 | 7.0% | 14.0% | 20.9% |
7月 | 5-5-5-38 | 9.4% | 18.9% | 28.3% |
8月 | 1-1-1-27 | 3.3% | 6.7% | 10.0% |
札幌競馬場で行われた過去9年の枠番別成績を見ると、7枠が3勝、8枠が2勝を挙げている。特に8枠の3着内率55.6%は驚異的だ。7枠と8枠の3着以内馬には、2016年に10番人気で2着に入ったブラックオニキス(8枠13番)、2014年11番人気2着のマイネルシュバリエ(7枠11番)といった穴馬も含まれているので、人気の有無にかかわらず外枠の馬の軽視は禁物だ。〔表4〕
(姫園 淀仁)
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1枠 | 0-0-3-6 | 0% | 0% | 33.3% |
2枠 | 1-0-0-8 | 11.1% | 11.1% | 11.1% |
3枠 | 1-0-1-12 | 7.1% | 7.1% | 14.3% |
4枠 | 1-0-1-14 | 6.3% | 6.3% | 12.5% |
5枠 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
6枠 | 0-1-0-16 | 0% | 5.9% | 5.9% |
7枠 | 3-2-0-13 | 16.7% | 27.8% | 27.8% |
8枠 | 2-5-3-8 | 11.1% | 38.9% | 55.6% |
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