今週の注目レース

札幌2歳ステークス(GⅢ)

札幌競馬場 1800メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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牡2歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ミュージカルロマンス
  • 母の父:Concorde's Tune
ここに注目!

母はBCフィリー&メアスプリントなど、アメリカのG1を2勝。父もすでに種牡馬として多くの活躍馬を送り出しており、スケール感のある配合となっている。本馬にも重賞で通用するだけの素質があるはずだ。

メイクデビュー札幌(芝1800メートル)は、ゲートをあおるように出て発馬はスムーズではなかったが、二の脚を利かして先行集団の直後で前半を進んだ。向正面で2番手までポジションを上げると、直線は長くいい脚を使い、2着コルレオニスに2馬身差をつけて初陣を白星で飾った。道中で行きたがるそぶりを見せながらも、メンバー中最速の上がり3ハロン36秒8(推定)をマークしていたように、まだまだ上積みもありそうな内容。引き続き同じ条件で初めての重賞に挑めるという点もプラスに働くはずだ。再び素晴らしい走りを見せられるだろう。

牡2歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:シャンデリアハウス
  • 母の父:ヴァーミリアン
ここに注目!

母は現役時代に芝短距離を中心に使われて4勝をマーク。母系をたどればダイナカールに行きつき、数々の活躍馬を出す名門牝系の出身だ。2戦目でさらにパフォーマンスを上げる可能性もあるだろう。

メイクデビュー阪神(芝1800メートル)は、好スタートから控えて後方2番手を追走。4コーナーでは最後方の位置取りだったが、直線では各馬が避けた最内のスペースを突いて鋭く伸びた。一気に先頭に立つと、後続を突き放して5馬身差の快勝。メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークした。2着ブルーミンデザインは続く未勝利戦で勝利を挙げ、5着メイプルギャング、6着クイックバイオも2戦目でV。好メンバーの相手だったことを考えれば、この馬の強さがより際立つ。重賞挑戦とはなるが、初戦で見せた切れ味は今回も大きな武器となるだろう。

牡2歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:サンクボヌール
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

父は初年度産駒からGⅠ4勝のイクイノックスを出し、今年はソールオリエンスが皐月賞をV。種牡馬として順風満帆の滑り出しを見せている。この世代からも大物が出るのか、本馬にかかる期待は大きい。

メイクデビュー札幌(芝2000メートル)は、スタート後に先頭に立つと向正面で1度かわされたものの、鞍上の川田将雅騎手が気合をつけ、4コーナーでは再び先頭に並びかけた。直線ではウインマクシマム(2着)と馬体を併せるように末脚を伸ばし、アタマ差で勝利。着差はわずかでも、勝負根性を発揮してきっちりと勝ち切った点は高く評価できるだろう。初戦では気性的に幼い面も見せていたように、これからの伸びしろも期待できそうだ。母サンクボヌールは芝1800メートルで全2勝を挙げており、200メートルの距離短縮も血統的にはこなせるとみてよさそうだ。

牡2歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ストロベリーズ
  • 母の父:コマンズ
ここに注目!

フローラSを制した伯母ミッドサマーフェアをはじめ、母系は全体的に芝中距離での活躍が多い。父も芝2000メートルの大阪杯でGⅠ初制覇。本馬にとって今回の条件は合っていると言えそうだ。

今年、初年度産駒がデビューを迎えたスワーヴリチャード産駒は、ここまで好調な滑り出しを披露。2歳リーディングサイヤーランキングで首位に立っており(8月28日終了時点)、今注目の種牡馬と言えるだろう。本馬もそのうちの一頭。メイクデビュー札幌(芝1800メートル)は、スタート直後にダッシュを利かしてハナを奪うと、そのままマイペースを刻み鮮やかな逃げ切り。前半1000メートル通過タイムが1分04秒4とゆったりした流れだったとはいえ、直線は後続を突き放す完勝で、上がり3ハロンもメンバー中最速の34秒5をマークした。初戦で見せた先行力は、今回も強みとなるはずだ。

牝2歳

調教師:和田勇介(美浦)

  • 父:リアルインパクト
  • 母:トレラピッド
  • 母の父:Anabaa Blue
ここに注目!

JRAでデビューしたきょうだい5頭のうち4頭が白星を挙げている堅実な母系。半兄ケヴィン(父キズナ)が若駒S(リステッド)を勝っていることからも、1800メートルから2000メートルの距離がぴったりの血統と言えそうだ。

メイクデビュー福島(芝1800メートル)は、好スタートから先行集団の一角で運び、馬群の中で脚をためた。直線は内に進路を取り、2着ティンクとの競り合いを制してハナ差で勝利をつかんだ。メンバー中最速の上がり3ハロン35秒3(推定)もマーク。好位置から馬群も苦にせず、直線も狭いところを突いたように、レースセンスの高さも感じさせる初戦の内容だった。今回も直線の短い札幌コースだけに、持ち味が生きそうだ。初戦の2着馬ティンクと4着馬ゴードンテソーロが次戦でしっかりと勝ち上がったことから、レースレベルも一定以上のものがあったとみていいだろう。

牡2歳

調教師:伊坂重信(美浦)

  • 父:ノヴェリスト
  • 母:インクレセント
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

近親に京都記念を勝ち、皐月賞と香港ヴァーズ(G1)で2着に好走したシックスセンスがおり、質の高い牝系の出身と言えるだろう。デビュー戦を快勝した本馬も、さらなる大舞台での活躍が期待できそうだ。

メイクデビュー函館(芝1800メートル)は、阪神ジュベナイルフィリーズを制したレッドリヴェールを母に持つレーヴジーニアルや、近親に重賞3勝のプリモシーンがいるベランジェールなど良血馬がそろっていたが、本馬が鮮やかに逃げ切りデビュー勝ちを収めた。内枠(3枠3番)から発馬を決めると、1コーナーを回るところでハナへ。3コーナー過ぎで一度はスパークリシャール(2着)に並びかけられたものの、直線で二枚腰を発揮してもうひと伸び。メンバー中最速の上がり3ハロン36秒2をマークし、1馬身差の快勝だった。稍重馬場で挙げた勝利でもあり、タフな馬場を苦にしない点も強みと言えるだろう。

牡2歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:デクラレーションオブウォー
  • 母:スリーアロー
  • 母の父:アルデバランⅡ
ここに注目!

同じ父を持つトップナイフが今年の札幌記念で2着に好走。力の要るタフな馬場コンディションが合っている血統と言えそうだ。開催最終週の札幌・芝1800メートルの条件なら、持っている力をしっかりと発揮できるだろう。

メイクデビュー函館(芝1800メートル)は逃げ粘って2着に好走。勝ち馬レガレイラには1馬身1/2差をつけられたが、3着馬には3馬身1/2差をつけており、能力を証明するには十分の内容だった。続く未勝利(札幌・芝1800メートル)できっちり初勝利。外枠(8枠11番)だったものの、スタート直後にスッと内へ進路を取ってハナを奪うと、後続を離したまま直線へ。最後は2着スパークリシャールに差を詰められたが、1馬身1/2差をつけて逃げ切った。今回も同型馬との兼ね合いは鍵だが、スタートが上手で、二の脚も利くタイプ。重賞でも自らの形に持ち込むことができそうだ。

牡2歳

調教師:稲垣幸雄(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:シェリール
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

半兄ムスカテール(父マヤノトップガン)は目黒記念を制し、川崎記念(JpnⅠ)でも2着に好走。全兄グロンディオーズがダイヤモンドSを制しているように、きょうだいは重賞で活躍している。本馬も兄たちに続きたい。

メイクデビュー東京(芝1800メートル)こそ5着だったが、次戦の未勝利(福島・芝1800メートル)で初勝利をゲットした。先行集団の外々を通って、3、4コーナーも外を回り直線へ。鞍上のアクションに答えるようにジワジワと脚を伸ばすと、残り200メートル過ぎに先頭に立ち、そのまま押し切った。進路取りから距離のロスはあったが、息の長い末脚を見せており、スタミナを問われる流れになったほうがより持ち味が生きる印象を受けた。今回は初めての洋芝での競馬とはなるが、前走で見せた走りから、札幌も合っているコース形態と言えそうだ。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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