海外競馬発売

フランス競馬のルール

フランス競馬のルール

JRAとフランスの主なルールの違い

競馬の実施にあたっては、各国・地域ごとにそれぞれ固有のルールが定められており、JRAのものとは異なる点があります。

JRAが海外競馬の勝馬投票券発売を行う際、払戻しは競走終了後に現地主催者のルールにより確定した着順に基づいて行います。なお、JRAの競走と同様、確定後に競走成績上の着順の変更があった場合でも、払戻しの変更はいたしません。

JRAとフランスにおける主なルールの違いを説明します。

馬番号とゲート番号

JRAでは、馬番号は抽選で決定し、ゲート番号は馬番号と同一となります(例:馬番号「5」の出走馬は5番ゲートから発走)。

フランスでは、馬番号は(1)負担重量が重い順、(2)馬主名(個人の場合は名字)のアルファベット順、(3)馬名のアルファベット順で1からふられ、その後、ゲート番号は抽選で決定します。したがって、ゲート番号と馬番号は異なります(例:馬番号「5」の出走馬が10番ゲートから発走など)。

JRAが発売する海外競馬の勝馬投票券は、馬番号での投票となりますのでご注意ください。

馬齢

フランスでも、JRA同様、生まれた年を0歳と数え、生まれた年の1月1日から年齢を起算します。

馬体重

フランスでは馬体重の計測、発表はありません。

馬場状態

フランスでは芝コースの馬場状態は、馬場硬度を測定するペネトロメーターの計測値に応じて、「TRES LEGER」、「LEGER」、「BON LEGER」、「BON」、「BON SOUPLE」、「SOUPLE」 、「TRES SOUPLE」、「COLLANT」、「LOURD」、「TRES LOURD」 に区分されます。JRAからは右表のとおりJRA基準(良、稍重、重、不良の4段階)に置き換えて発表します。

TRES LEGER
LEGER
BON LEGER
BON
BON SOUPLE 稍重
SOUPLE
TRES SOUPLE
COLLANT
LOURD
TRES LOURD
不良

出走取消(スクラッチ)

JRAでは、出馬投票締切り後の出走取消は、馬の事故又は疾病が判明した場合や病気等で騎乗できる騎手がいなくなった場合のみ認められます。

フランスでは、馬場状態等の理由により、当日まで関係者の意思による出走取消が認められています。

外気温による負担重量の加算

競馬開催日に主催者が記録した外気温が摂氏30度以上になった場合、全出走馬の負担重量が0.5キログラム加算されます。

負担重量超過

フランスでは、事前に申告があれば、騎手は所定の負担重量より重い重量(+2キログラム未満まで)で騎乗することが認められています。この場合、負担重量の変更は 0.5キログラム単位で事前に公表されます。

なお、前検量において、公表された負担重量より超過があった場合は、後刻、負担重量の変更が発表され、当該騎手は制裁の対象となります。

発走のやり直し

JRAでは、発走委員が「真正な発走でない」と認めたときは、発走のやり直しを行います(通称“カンパイ”)。具体的には、(1)フライング発走、(2)発馬機の故障および誤作動、(3)外的要因によるトラブルのいずれかが起きた際に行います。

フランスでは、発馬機の不具合、フライング発走、安全面の考慮等で真正な発走ができなかった場合、裁決委員の判断により発走のやり直しを行いますが、発走委員の誤った判断や発馬機の不具合により正常な競走が妨げられたと裁決委員が判断した場合は、当該競走を中止します。この場合、裁決委員は実施日、必要であれば競馬場、コース、距離を変えてレースを持ち越すことができますが、それが不可能な場合、当該競走は完全に中止となります。なお、一部の国で導入されているノンランナー(発走のやり直しを行わず、「真正な発走でなかった」当該馬のみを競走に参加していなかった馬とみなすことで、レース自体をそのまま継続し、成立させる)制度は採用されていません。

後検量失格

JRAでは、「前検量で計量した重量から後検量で計量した重量を差し引いた重量が、1キログラムを超えた場合」に当該馬を失格とします。

フランスでは、後検量で計量した重量が、公表された規定の負担重量を下回った場合に当該馬を失格とします。

走行妨害による降着・失格

JRA同様、フランスでは「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と判断した場合に、加害馬は被害馬の後ろに降着となります。

また、失格については、JRAでは「極めて悪質で他の騎手や馬に対する危険な行為によって、競走に重大な支障を生じさせた」と判断した場合、加害馬は失格となりますが、フランスでは、走行妨害により被害馬が競走を中止した場合などに、加害馬は失格となることがあります。

なお、同一馬主が同じ競走に複数頭出走させ、その馬のうちの一頭が、走行妨害した場合、当該馬主のすべての馬を降着処分又は失格処分とすることがあります。

鞭の使用回数制限超過による失格

騎手が同一レースにおいて、9回以上鞭を使用したと裁決委員が判断した場合、当該騎乗馬は失格となり、レースが確定します。

競走成績における着差

JRA同様、フランスの競走成績における着差欄には、一つ上の入線順位の馬との着差が記載されます。

降着・失格等の裁定に対する不服申立て

フランスにおいても裁決委員の降着・失格に関する判断について、レース確定後、出走馬関係者が不服申立てを行う制度があります。裁定の結果、後日、競走成績上の着順の変更があったとしても、JRAが発売する勝馬投票券の払戻しに関する勝馬の変更はありません。

(2024年8月現在)

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