今週の注目レース

朝日杯セントライト記念(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)馬齢 3歳オープン

データ分析

波乱の少ない菊花賞トライアル

2023年のセントライト記念は、単勝オッズ3.8倍(2番人気)のレーベンスティールが1着、同1.6倍(1番人気)のソールオリエンスが2着、同10.7倍(3番人気)のシャザーンが3着となり、3連単の配当は4220円にとどまった。過去10年の3連単の配当を振り返ってみると、10万円を超えたのは2015年(61万8050円)と2021年(30万7170円)の2回だけで、残る8回はいずれも6万円未満、うち5回は1万円未満である。波乱の起きづらい一戦とみておいた方がよさそうだ。今回は、新潟・芝2200メートルで行われた2014年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

キャリア7戦以内の馬が中心

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、通算出走数が7戦以内だった。一方、8戦以上だった馬は3着内率5.7%と苦戦している。〔表1〕

〔表1〕通算出走数別成績(過去10年)
通算出走数 成績 勝率 連対率 3着内率
7戦以内 9-9-9-67 9.6% 19.1% 28.7%
8戦以上 1-1-1-50 1.9% 3.8% 5.7%

なお、通算出走数が8戦以上だったにもかかわらず3着以内に入った3頭は、いずれも同年のJRA重賞において1着となった経験がある馬だった。年明け以降に重賞を勝っている馬でない限り、キャリア8戦以上の馬は評価を下げるべきだろう。〔表2〕

〔表2〕通算出走数が8戦以上だった馬の、同年のJRA重賞において1着となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 1-1-1-4 14.3% 28.6% 42.9%
なし 0-0-0-46 0% 0% 0%

前走との間隔に注目

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、前走との間隔が中10週以上だった。一方、中9週以内だった馬は3着内率4.8%と苦戦している。今年で言うと、7月以降にレースを使われた馬は割り引きが必要だ。〔表3〕

〔表3〕前走との間隔別成績(過去10年)
前走との間隔 成績 勝率 連対率 3着内率
中9週以内 1-2-0-60 1.6% 4.8% 4.8%
中10週以上 9-8-10-57 10.7% 20.2% 32.1%

前走GⅠ組は堅実

過去10年の3着以内馬30頭中18頭は、前走がJRA・GⅠだった。前走GⅠ組は3着内率が40.0%と優秀な水準に達している。該当馬は上位に入る可能性が高いとみておきたい。〔表4〕

〔表4〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
JRA・GⅠ 5-7-6-26 11.4% 27.3% 40.9%
その他 5-3-4-91 4.9% 7.8% 11.7%

なお、前走がJRA・GⅠ以外だったにもかかわらず3着以内に入った12頭のうち8頭は、前走の着順が1着、かつ前走の距離が2200メートル未満だった。前走がGⅠでない限り、前走で2着以下に敗れていた馬や、前走の距離が2200メートル以上だった馬は、過信禁物とみるべきだろう。〔表5〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表5〕前走がJRA・GⅠ以外だった馬の、前走の着順ならびに距離別成績(過去10年)
前走の着順ならびに距離 成績 勝率 連対率 3着内率
着順が1着、かつ距離が2200m未満 2-3-3-25 6.1% 15.2% 24.2%
着順が2着以下、もしくは距離が2200m以上 3-0-1-66 4.3% 4.3% 5.7%

近年は外枠が劣勢

過去8年の3着以内馬24頭中21頭は、馬番が1番から10番だった。一方、11番から18番だった馬は3着内率8.8%と苦戦している。2015年以前は外寄りの馬番となった馬も好走していたが、近年の傾向を重くみるならば、11番から18番となった馬は疑ってかかった方がよさそうだ。〔表6〕

〔表6〕馬番別成績(過去8年)
馬番 成績 勝率 連対率 3着内率
1〜10番 8-5-8-59 10.0% 16.3% 26.3%
11〜18番 0-3-0-31 0% 8.8% 8.8%
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前走が少頭数だった馬は不振

過去6年の優勝馬6頭は、馬番が2番から9番だった。また、この6頭は全て前走の出走頭数が10頭以上だった。前走が9頭以下のレースだった馬は、勝つ可能性が低いとみておきたい。さらに、この6頭は前走との間隔が中10週以上だった点も共通している。〔表3〕や〔表6〕などで挙げた傾向も考慮するべきだろう。〔表7〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表7〕優勝馬の馬番、前走の出走頭数、前走との間隔(過去6年)
優勝馬 馬番 前走の出走頭数 前走との間隔
2018年 ジェネラーレウーノ 4番 18頭 中15週
2019年 リオンリオン 8番 18頭 中15週
2020年 バビット 6番 12頭 中10週
2021年 アサマノイタズラ 2番 16頭 中10週
2022年 ガイアフォース 9番 10頭 中10週
2023年 レーベンスティール 4番 16頭 中10週

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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