今週の注目レース

函館2歳ステークス(GⅢ)

函館競馬場 1200メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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サトノカルナバル

牡2歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:リアリサトリス
  • 母の父:Numerous
ここに注目!

2022年のノーザンファームミックスセールにおいて9240万円(消費税込み)で取引された良血馬で、全兄ジャスティンスカイは今春のオープン特別で6勝目を挙げるなど現役で活躍中。本馬は初戦が7馬身差の快勝で、先々まで注目したい逸材だ。

断然の1番人気に支持された6月22日のメイクデビュー東京(芝1400メートル)は、好スタートを決め、そこからスッと控えて5番手を追走。道中はピタリと折り合い、4コーナーでスムーズに外へ出すと、直線は軽く促した程度で後続を豪快に突き放す圧巻のパフォーマンスで初陣を飾った。騎乗したD.レーン騎手は「新馬戦でも返し馬からとても落ち着いていましたし、マナーの正しさがありました。レースセンスがあり、とても賢い馬です。強い勝ち方でしたし、ポテンシャルが高いと感じました」と走りを絶賛しており、ここでも主役の座は譲れない。

カルプスペルシュ

牝2歳

調教師:石坂公一(栗東)

  • 父:シュヴァルグラン
  • 母:パロネラ
  • 母の父:ロードカナロア
ここに注目!

祖母モシーンはオーストラリアのG1を4勝。伯母プリモシーンは重賞3勝、ヴィクトリアマイル2着の活躍馬で、母系は一級品。父シュヴァルグランは今年が2世代目になるが、産駒初のJRA重賞制覇を果たして父の評価を高めたい。

6月22日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は、ポンと好スタートを決めたが、外へ膨れてダッシュがつかず4番手のインを追走。スローペースとなり、4コーナーで1番手から3番手にいた馬がそのまま上位に残る展開のなか、ラスト100メートル付近で進路を確保すると、スパッと抜け出して初陣を勝利で飾った。騎乗した鮫島克駿騎手も「調教の時からセンスがあると思っていましたが、競馬でもその通りいいところを見せてくれました」と、初戦の内容に高評価を与えていた。操縦性の良さと非凡な瞬発力を秘めており、今後も目が離せない存在だ。

エンドレスサマー

牡2歳

調教師:上原佑紀(美浦)

  • 父:アルアイン
  • 母:コケレール
  • 母の父:Zamindar
ここに注目!

父アルアインはディープインパクト後継種牡馬の一頭で、初年度から皐月賞2着のコスモキュランダを送り出した。母コケレールはフランスのG1ウイナーと母系も筋が通っており、重賞でも素質は引けを取らない。

6月29日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)はポンと好スタートを決めてそのまま先手を奪うと、マイペースの逃げ。4コーナー付近からギアを上げ、直線ではムチを入れられることなく後続を突き放して5馬身差で快勝した。騎乗した横山武史騎手は「ゲートに課題があると聞いていましたが、我慢してくれました。想像以上にスタートが良かったので、自然とあの形が取れましたし、ステッキを使わなかったほどです。今後の成長が楽しみですね」と、素質の高さに太鼓判を押していた。緩急の利いた走りでレースセンスは高く、控える競馬にも柔軟に対応できそうだ。

ヤンキーバローズ

牡2歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:キャンディバローズ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

ディープインパクト産駒の母キャンディバローズは、現役時代にファンタジーSを優勝。父にエピファネイアを配した血統背景は上質だ。本馬は見映えのする好馬体の持ち主で、フットワークが柔らかく、現時点での完成度は高い。

断然の1番人気に支持された6月23日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は、出脚こそ今ひとつだったが、軽く促して3番手をキープ。4コーナー手前から徐々に押し上げて先頭へ並びかけると、直線は逃げ粘るティピティーナを力でねじ伏せて1馬身差で勝利した。5頭立ての少頭数ではあったが、騎乗した岩田康誠騎手は「確実に勝ててよかったです。抜け出して遊ぶようなところがありましたし、いろいろな面でこれから成長してくるでしょう」と、今後の活躍に期待を寄せている。今回は重賞で素質馬がそろったが、遜色のない競馬が可能だろう。

ヴーレヴー

牝2歳

調教師:武幸四郎(栗東)

  • 父:サトノクラウン
  • 母:アルギュロス
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

叔父シルバーステートが種牡馬として成功を収めたように、優秀な母系の出身。本馬は2022年セレクトセールにおいて4290万円(消費税込み)で取引された。テンションの高さがあるので、当日の気配は注目したい。

6月15日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は二の脚を利かせて一気に先手を奪い、後続を2、3馬身ほど引き離しての逃げ。抜群の手応えで直線を向くと、最後までスピードが衰えず、2着以下を1馬身1/2突き放して1分09秒2の好タイムで優勝した。7頭立てだったが、2着馬チギリが次走で勝ち上がったようにレースレベルは上質。騎乗した浜中俊騎手も「調教でスピードがあるのは分かっていましたし、期待通りの走りでしたね」と、内容に称賛を送っていた。実戦を1度使って状態面はさらに上向いており、初戦以上のパフォーマンスが期待できそうだ。

ニシノラヴァンダ

牝2歳

調教師:奥平雅士(美浦)

  • 父:サトノアラジン
  • 母:プルージャ
  • 母の父:Sidney's Candy
ここに注目!

半兄エルゲルージ(父ドゥラメンテ)は今春に4勝目を挙げ、オープンクラス入りを果たした活躍馬。本馬はロケットスタートから後続を4馬身突き放したデビュー戦の逃走劇が印象的で、重賞でもスピードは互角以上だろう。

1番人気に推された6月16日のメイクデビュー函館(芝1200メートル)は、ポンと好スタートを決めて先手を主張。ワイルドブッター(4着)にピタリと来られて速い流れとなったが、道中の手応えは十分。直線もスピードは衰えず、後続を突き放す一方の独走で4馬身差の快勝劇を演じた。2歳コースレコードに0秒6差に迫る1分09秒3の走破時計も優秀。騎乗した永野猛蔵騎手も「スピードがありますし、調教でも反応が良かったです。まだ成長の余地があり、今後が楽しみです」と好評価を与えていた。重賞挑戦の今回は、今後の活躍を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。

リリーフィールド

牝2歳

調教師:小崎憲(栗東)

  • 父:モズアスコット
  • 母:ハイリリー
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

父モズアスコットは本年度期待の新種牡馬で、芝とダートの両方でGⅠ勝ちを飾った二刀流。本馬はデビュー戦のダートで6馬身差の圧勝劇を演じており、芝でも同様のパフォーマンスを発揮できれば、上位争いが可能だ。

6月15日のメイクデビュー函館(ダート1000メートル)は、スタート、ダッシュともに速く、他馬を制してハナを奪取。抜群の手応えで直線を向くと、メンバー中最速となる上がり35秒7でまとめ、2歳コースレコード(58秒5・不良)に0秒5差に迫る59秒0(良)の好タイムで快勝した。6馬身離した2着馬オカメノコイが次走の未勝利を勝ち上がったように、レースレベルも上質だった。初めての芝で試金石の一戦になるが、父モズアスコットは安田記念を制し、母ハイリリーはJRAの芝で3勝を挙げた活躍馬。本馬自身の素軽いフットワークからも、条件は問題なさそうだ。

ヒデノブルースカイ

牡2歳

調教師:梅田智之(栗東)

  • 父:ナダル
  • 母:ブロンシェダーム
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

新種牡馬ナダルの産駒は本馬を含めた3頭が勝ち上がって(7月7日終了時点)おり、完成度の高さをアピールしている。本馬は祖母スリープレスナイト(スプリンターズS優勝)にさかのぼる母系から卓越したスピードを受け継ぎ、重賞でも侮れない。

函館開幕週に行われた6月8日のメイクデビュー函館(芝1000メートル)は、スタートして200メートル過ぎで先頭に並びかけ、ワイルドゴーアと併走の先手争い。3番手以下を離して直線もそのままマッチレースが続いたが、ラスト200メートル付近で競り落とすと最後は2馬身突き放し、57秒6の好タイムで快勝した。騎乗した高杉吏麒騎手は「まだ幼いですが、これから良くなってきそうですし、いいスピードを持っています。距離はもう少し延びても大丈夫だと思います」と、振り返った。重賞のメンバーに入っても能力は見劣りせず、200メートルの距離延長も問題なさそう。中4週のローテーションで熱心に乗り込み、仕上げに抜かりはない。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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