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せん6歳
調教師:C.シャム(香港)
G1・7勝は全て中距離戦。1600メートルへの対応が鍵となるが、唯一のマイルG1経験である昨年1月のスチュワーズC(香港)ではゴールデンシックスティ(現在G1・10勝)には1馬身差をつけられたとはいえ、一昨年の香港マイル(G1)の覇者カリフォルニアスパングルには先着して2着。マイルでも高いパフォーマンスを見せている。
2022年3月に香港調教の4歳馬限定戦である香港ダービー(リステッド・芝2000メートル)を制すと、続くクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港・芝2000メートル)も連勝。G1初制覇を果たした。その後も香港を代表する中距離馬として活躍し、2022−2023年シーズンは香港カップ(芝2000メートル、4馬身半差の2着にダノンザキッド)、クイーンエリザベスⅡ世C(2馬身差の2着にプログノーシス)とG1を2勝。2023−2024年シーズンは、オーストラリアで迎えた初戦のターンブルS(G1・芝2000メートル)こそ4着に終わったが、以降は香港調教馬初の勝利を挙げた昨年10月のコックスプレート(オーストラリア・芝2040メートル)、連覇を果たした香港カップ、ヴォイッジバブルとの競り合いをクビ差でものにした香港ゴールドC(芝2000メートル)、そしてプログノーシスにクビ差をつけて史上初の3連覇を達成した今年4月の前走クイーンエリザベスGⅠ世Cと、G1・4連勝を記録している。
せん6歳
調教師:P.イウ(香港)
昨年12月の香港マイル(G1)では日本のトップクラスに先着して2着。今年1月のスチュワーズC(G1・香港)は盤石の走りで優勝。ここ2戦はパフォーマンスを落としたが、2走前は初の海外遠征、前走は海外帰りに加えて、少し渋った馬場状態(稍重)の影響もあったか。巻き返して不思議ない実力の持ち主だ。
昨年3月の香港ダービー(リステッド・芝2000メートル・香港調教の4歳馬限定戦)を最後方からまくっていく競馬で優勝。世代の頂点に立った。今シーズンは昨年12月の香港マイルでG1・10勝目を挙げたゴールデンシックスティには1馬身半差及ばなかったものの、ナミュールやソウルラッシュに先着する2着に好走すると、今年1月のスチュワーズC(香港・芝1600メートル)では3番手追走から直線でビューティーエターナルをかわしてG1初制覇を達成。さらに続く2月の香港ゴールドC(G1・芝2000メートル)でもロマンチックウォリアーからクビ差の2着に入って香港屈指の実力馬であることを示した。しかしその後は、初の海外遠征となった3月のドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)で直線伸びず13着に終わると、帰国初戦となった前走4月のチャンピオンズマイル(G1・香港・芝1600メートル)も先行してもうひと伸びを欠いて、勝ったビューティーエターナルから1馬身3/4差の3着に終わっている。
牡6歳
調教師:池江泰寿(栗東)
昨年はマイルチャンピオンシップでクビ差の2着、香港マイル(G1・芝1600メートル)では勝ち馬から0秒48差の4着と、GⅠを勝つだけの力は優に備える。安田記念は過去13着、9着だが、2度目のマイラーズC制覇を果たした今年はさらに進化を遂げた印象。GⅠ制覇なるか、注目だ。
一昨年のマイルチャンピオンシップで勝ち馬から0秒3差の4着があったとはいえ、昨年の秋はそれを上回る活躍。京成杯オータムHで2度目の重賞制覇を果たすと、マイルチャンピオンシップではナミュールとクビ差の2着、続く香港マイル(G1)では4着に入り、能力を再認識させる走りを見せた。今年初戦となったマイラーズCでは早め先頭から押し切る競馬で同レース2勝目をマーク。充実ぶりは本物だ。安田記念は過去13着、9着と結果が出ていないが、前者は直線で、後者はスタート後にスムーズさを欠くシーンがあった。どちらも力を出し切っての負けではないだろう。再上昇を示して改めて迎える安田記念。3度目の正直といきたい。
牡5歳
調教師:中内田充正(栗東)
一昨年のマイルチャンピオンシップの勝ち馬。ドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)5着から臨んだ昨年の安田記念はソングラインの2着だった。秋2戦はらしくない走りだったが、前走のマイラーズC2着で復調は十分にうかがえた。昨年の雪辱を期す。
3戦3勝で迎えた朝日杯フューチュリティSはドウデュースの2着、翌年のNHKマイルCと安田記念では小差の4着。早くから素質の高さを示しながらもビッグタイトルには手が届いていなかったが、秋は富士Sとマイルチャンピオンシップを連勝し、一気にマイル王へと駆け上がった。その後は勝利こそないものの、昨年はドバイターフ(G1・UAE)で5着、安田記念では2着。前走のマイラーズCではメンバー中1頭だけ重い58キログラムの斤量を背負って2着と、随所に能力の高さを示している。1週前追い切りでは栗東CWコースで7ハロン95秒1の好時計を出すなど、状態も上向いている様子。2度目のGⅠ制覇へ期待がかかる。
牝5歳
調教師:高野友和(栗東)
昨年のマイルチャンピオンシップで待望のGⅠ初優勝。今年初戦のドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)では大接戦の末2着と、脚力が世界レベルであることを証明した。前走は出遅れが響いたのか末脚不発。巻き返しを狙う。
おおいに強調できるのが昨年秋からの活躍。富士Sとマイルチャンピオンシップを連勝して、香港マイル(G1・芝1600メートル)では日本馬最先着の3着。さらに今年はドバイターフ(G1・UAE)で接戦の2着と、日本を代表するマイラーへと成長した。それだけに前走のヴィクトリアマイル(8着)が物足りないが、出遅れに加えてかなりのハイペースになり、いつものリズムで走れず脚がたまらなかった印象。ドバイワールドカップデー開催が例年のJRA開催との比較で1週遅く、詰まった間隔での遠征帰りではまだ本調子になかった可能性もあるだろう。いずれにせよ、あれが実力でないことは明白だ。昨年の本レースは直線で進路がなくなり不完全燃焼。諸々のうっぷんを晴らす一戦になる。
牡5歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
昨年の安田記念は勝ち馬から0秒2差の4着。天皇賞(秋)では5着に入り、今年はダートのフェブラリーSでも2着に好走。勝利こそ挙げられていないが、オールラウンダーな活躍を続けている。軽度の骨折明けとなる今回も、当然の上位候補だ。
1勝クラスを勝った時がコースレコード、続くセントライト記念を完勝して重賞勝ち馬となった。その時の2着馬が次走で菊花賞を勝つアスクビクターモアなら、本馬の素質の高さは折り紙つきだ。昨年はマイルにも挑み、マイラーズCはシュネルマイスターとクビ差の2着。安田記念は中団から鋭く伸びて、勝ったソングラインと0秒2差の4着に入っており、この路線でも一線級の走りを見せている。今年はフェブラリーSを初戦に選択し、0秒2差の2着。芝・ダートを問わず、東京マイルの適性の高さは疑いようがない。久々の勝利がGⅠという可能性も十分にありそうだ。
牡4歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
昨年の春から秋にかけて重賞連勝を含む4連勝をマーク。とりわけ毎日王冠ではヴィクトリアマイル、安田記念を連勝したソングラインを撃破し、一躍耳目を集めた。今年2戦がひと息だが、どちらも初コース。実績のある東京で見直したい。
昨年は未勝利、1勝クラス、ラジオNIKKEI賞、毎日王冠と4連勝。特に驚かされたのが毎日王冠だ。斤量の差があったとはいえ、ヴィクトリアマイルと安田記念を連勝して臨んでいたソングラインをハナ差抑えての優勝。加えて3着馬がマイル路線の強豪馬シュネルマイスター。この一戦だけでもGⅠを勝つだけの地力は優に示しており、実際マイルチャンピオンシップでも差のない4着に健闘した。今年は中山記念7着、チャンピオンズマイル(G1・香港・芝1600メートル)8着とひと息の競馬が続いているが、3戦目のここでそろそろ変化がありそう。輸送のない東京競馬場での調整もプラスに出そうだ。
牡5歳
調教師:国枝栄(美浦)
ニューイヤーS(リステッド・中山・芝1600メートル)、ダービー卿チャレンジTを連勝。マイルで才能が開花した。東京芝マイルを走るのは初めてだが、東京の芝コース自体は3戦して1着、1着、3着。走破タイムも優秀だ。3連勝でのGⅠ制覇があっても驚けない。
デビュー時から評判になっていた素質馬で、その評判に違わず初戦を突破すると、2戦目は東京・芝2000メートルを1分58秒0というオープン級の時計で快勝。一躍注目を集め、3戦目となった神戸新聞杯(7着)では2勝クラス在籍の身で1番人気に支持された。3勝クラスで足踏みがあり、4勝目はダートだったが、芝に戻した前々走のニューイヤーS(リステッド)を好時計で勝つと、同舞台のダービー卿チャレンジTも連勝。適条件を見いだした印象だ。東京・芝マイルは初めてだが、対応できるだけの優秀な持ちタイムと東京実績の持ち主。むしろベストコースという可能性もある。
(外国馬=秋山 響(TPC)、日本馬=山下 健)
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