今週の注目レース

JRA70周年記念 新潟大賞典(GⅢ)

新潟競馬場 2000メートル(芝・外)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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レーベンスティール

牡4歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:トウカイライフ
  • 母の父:トウカイテイオー
ここに注目!

昨年9月のセントライト記念では、皐月賞馬ソールオリエンスを退けて重賞タイトルを獲得。今回は約5か月の休み明けになるが、帰厩後の調教では休養前よりもパワーアップした姿を見せており、4歳を迎えた今年はさらなる飛躍が期待される。

2走前のセントライト記念は、好スタートからスッと控えて中団6番手のインで折り合いに専念。4コーナーから徐々に外へ持ち出すと、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)の末脚で弾けるように突き抜けて1馬身3/4差で快勝した。前走の香港ヴァーズ(G1・芝2400メートル)はしんがり負けの8着。騎乗したJ.モレイラ騎手は「能力をまったく出していません。前走時とまったく違う馬でした」と首をひねるが、初の海外遠征で環境の変化もあっただけに、度外視できる結果だろう。約5か月の休養で立て直しを図った今回は、今後の活躍を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。

ヨーホーレイク

牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:クロウキャニオン
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

3歳時は皐月賞(5着)、日本ダービー(7着)に出走し、翌2022年の日経新春杯で重賞タイトルを獲得。脚部不安で約2年2か月の長期離脱を余儀なくされたが、復帰戦の金鯱賞で3着に入り、地力健在を示している。

長期休養明けとなった前走の金鯱賞は速い流れだったが、スッと前に取りついて好位3番手のインを追走。直線の入り口で逃げ馬の外へ出し、先頭に並びかけて見せ場を作り、優勝馬プログノーシスには離されたものの、2着馬ドゥレッツァ(菊花賞優勝)とは0秒1差の3着に好走した。レース後は3月下旬には時計を出し始めたように、1度使った反動もなく、栗東の坂路とトラックを併用してじっくり乗り込み、状態面の上積みは十分。2歳時のホープフルSで3着に入り、将来を嘱望された素質馬。再びGⅠ路線に駒を進めるためにも、ここは負けられない一戦だ。

マイネルクリソーラ

牡5歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:マイネトゥインクル
  • 母の父:ムタファーウエク
ここに注目!

キャリアを積むごとに地力をつけて、5歳を迎えた今年は中山金杯で3着に入ると、前走の中山記念では5着に健闘した。今回は手塚貴久厩舎への転厩初戦になるが、本レースに照準を合わせて仕上げに抜かりはない。

2走前の中山金杯は、ジワッと前に取りついて好位集団を追走。スローペースで馬群が固まり、4コーナーで外を回る距離ロスはあったが、直線ではしぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒2差の3着に好走した。前走の中山記念は、スタートで後手を踏みそのまま後方待機策。開幕週で内を通った馬が1着から3着を占めるなかで、外を回って4コーナー14番手から直線で懸命に差を詰めて5着まで追い上げた。左回りの東京コースで勝ち鞍があるように、初の新潟コースにも不安はなく、実績馬とのハンデ差を生かせれば、あっさり勝っても不思議はない。

ヤマニンサルバム

牡5歳

調教師:中村直也(栗東)

  • 父:イスラボニータ
  • 母:ヤマニンエマイユ
  • 母の父:ホワイトマズル
ここに注目!

昨年の秋に本格化を遂げて、オクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)、中日新聞杯を連勝した。前走の金鯱賞は10着に敗れたが、左回り2000メートルはベストの舞台。今年2戦目で状態面の上積みも大きく、巻き返しが濃厚だ。

2走前の中日新聞杯は、他馬の出方をうかがいながら好位のインに収まり、道中はじっと脚を温存。4コーナーから仕掛けて、直線の入り口で2頭分ほど外へ出すと、残り200メートル付近で先頭に立ち、最後はハヤヤッコ以下の追い上げを振り切って重賞タイトルを獲得した。約3か月の休み明けとなった前走の金鯱賞は大敗(10着)を喫したが、1コーナーで外からエアサージュに来られて「1ハロンくらいを力んで走っていました」(三浦皇成騎手)とコメントしたように、敗因は明白。中間は栗東CWコースで自己ベストタイムをマークしたように、1度使って状態面が上向いているようだ。今回は本領発揮を期待したい。

ノッキングポイント

牡4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:チェッキーノ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

昨年は日本ダービーで勝ち馬から0秒2差の5着に入り、今回と同じ舞台の新潟記念で重賞初制覇を達成。ここ2戦は二桁着順に敗れているが、父モーリスは古馬になってから頭角を現しており、もうひと皮むけてもよさそうだ。

昨年の新潟記念は、好スタートから5、6番手のインに控えて折り合いに専念。直線も内から抜け出し、ラスト300メートル付近で先頭に躍り出ると、ユーキャンスマイル以下の追い上げを振り切って1馬身差で快勝した。2走前の菊花賞は、4コーナーでスムーズさを欠くシーンもあり15着に敗退。約4か月半の休み明けだった前走の金鯱賞は12着で、騎乗した戸崎圭太騎手は「前半はいい走りでしたが、直線では手応えがなくフラフラしていました」と肩を落とすが、これまでの実績を踏まえれば力負けではないはずだ。2か月ほど間隔を空けて立て直しを図ったここで、あらためて注目したい。

デビットバローズ

牡5歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:フレンチビキニ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

ヴゼットジョリー(父ローエングリン、新潟2歳S優勝)の半弟で、父にロードカナロアを配した良血馬。前走の大阪城S(リステッド・阪神・芝1800メートル)は惜敗の2着で、今の充実ぶりなら重賞でも引けを取らない。

2走前の3勝クラス・寿S(京都・芝2000メートル)は、2番手追走からラスト200メートルで先頭に立ち、後続の追い上げをしぶとく振り切ってオープンクラス入りを決めた。前走の大阪城S(リステッド)は、好スタートから速い流れを好位4番手で正攻法の立ち回り。直線はステラヴェローチェとの追い比べでわずかに競り負けてアタマ差の2着に敗れたが、3着以下は2馬身引き離しており、“負けてなお強し”を印象づけた。5歳馬でもまだキャリア10戦で成長の余地を残しており、重賞初挑戦でどこまで通用するのか、注目の一戦になりそうだ。

セルバーグ

牡5歳

調教師:鈴木孝志(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:エナチャン
  • 母の父:キンシャサノキセキ
ここに注目!

昨年の中京記念はハイペースで厳しい展開だったが、鮮やかに逃げ切って重賞タイトルを獲得した。初の2000メートルは未知数だが、前走の小倉大賞典3着で復調を示しており、展開の鍵を握る本馬の動向から目が離せない。

5歳初戦となった京都金杯は他馬が速く好位に控えたが、もまれる競馬がこたえて13着に敗れた。200メートルの距離延長となった前走の小倉大賞典では、同型を制してハナを主張。ハイペースで飛ばして後続を引き離す大逃げを打ち、ラスト約50メートルまで先頭を死守してアワヤのシーン。ゴール寸前で2頭に捕まったが、厳しい展開だったことを踏まえれば、3着に粘ったレース内容は高く評価できる。テンションの高さがあって当日の気配は鍵になるが、前走からさらに距離を200メートル延ばすことで、マイペースで運べそうだ。自分の競馬に持ち込んで、重賞2勝目を目指す。

カラテ

牡8歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:トゥザグローリー
  • 母:レディーノパンチ
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

昨年の新潟大賞典は59キログラムのトップハンデを背負い、セイウンハーデスを競り落として重賞3勝目をマーク。ここ3戦は二桁着順に敗れているが、8歳馬でも衰えは感じられず、好成績を挙げる新潟コースなら軽視は禁物だ。

8歳初戦となった2走前のアメリカジョッキークラブCは直線で伸びを欠いて10着。騎乗した菅原明良騎手は「3コーナーでもう手応えがなかったです。休み明けの分かもしれません」と敗因を挙げていた。前走のフェブラリーSは15着に敗れたが、2018年11月以来のダート戦に戸惑ったもので、度外視できる結果だろう。約2か月半の休養を挟み、帰厩後は本レースに照準を合わせて順調な乗り込みを消化。8歳馬で往時の能力には及ばないかもしれないが、2021年の東京新聞杯を皮切りに重賞3勝を挙げている実績馬。これまで培った豊富な経験を生かして上位進出を狙う。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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