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牝4歳
調教師:竹内正洋(美浦)
2022年阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入り、早くから頭角を現した素質馬。前走・中山牝馬S(3着)ではその時以来の3着以内に好走し、復調ムードが漂う。ここは中心的な存在となりそうだ。
6番人気だった前走の中山牝馬S。好位インをスムーズに追走すると、直線は内ラチ沿いから鋭く伸びた。マイペースで逃げ切ったコンクシェルには0秒1及ばず3着だったが、活気あふれる走りが目を引いた。騎乗した木幡初也騎手は「内枠からスムーズに運べて脚をためられました。直線はイメージ通りにインを突くことができました」と納得の表情で振り返った。2走前・日経新春杯(10着)からポジションを取る競馬に挑戦。その試みもうまくいっている印象だ。2022年阪神ジュベナイルフィリーズでは、のちの牝馬三冠馬リバティアイランドから0秒4差の2着に好走した素質馬。重賞を取る能力は十分に備えている。馬名の由来は「心力歌」。
牝5歳
調教師:小島茂之(美浦)
11番人気だった前走・中山牝馬Sで4着に善戦。3走前のターコイズS(2着)に続く重賞好走で、高い能力をあらためて証明した。中山コースで2勝、2着2回の成績を残していることから、同じ右回りの福島を苦にするイメージはない。
11番人気の低評価ながら4着に善戦した前走・中山牝馬S。8枠15番から脚を使って好位2番手をゲット。逃げ切ったコンクシェルの外を回り続ける形となったが、最終的なタイム差が0秒3なら上々だろう。騎乗した横山琉人騎手は「スタンド前の発走でイレ込んでいました。それでも最後まで頑張ってくれました」と相棒を称えた。2着に逃げ粘った3走前・ターコイズSでは、ミスニューヨーク(3着)、ライトクォンタム(5着)などの重賞勝ち馬たちに先着。福島競馬場は初参戦となるが、先行力を武器に戦う脚質はいかにも合っていそうだ。着実に力をたくわえ、ここで初タイトルを手にする。馬名の由来は「心を寄せる」。
牝6歳
調教師:武幸四郎(栗東)
近親には重賞3勝を挙げているカラテなどの活躍馬がいる。本馬は2021年オークスで勝ち馬ユーバーレーベンから0秒3差の4着に頑張り、2走前・愛知杯では2着に好走。確かな地力を備えており、ここも好勝負になりそうだ。
9番人気で6着だった前走・中山牝馬Sは、最内枠から後方インを追走。直線では狭いスペースをしぶとく伸びて、上がり3ハロンはメンバー中最速の35秒5(推定)をマーク。レースの前半1000メートル通過タイム1分01秒5というスローペースのなかをよく追い上げた。2走前の愛知杯も、上位を先行勢が占める流れのなか、メンバー中最速タイの上がり3ハロン35秒4(推定)で追い込んで2着に好走。どうしても展開に左右されやすい面はあるが、少しでも流れが向けば重賞を差し切れるだけの脚力を備えている。2勝馬でも重賞Vをイメージできる実力馬だ。馬名の由来は「冠名+情熱」。
牝5歳
調教師:杉山佳明(栗東)
本馬の他に6頭のきょうだいがJRAで勝ち上がっている堅実な母系の出身。重賞での3着以内が3回と、安定した走りを続けている。小倉での好走歴があることから、コース形態が似ている初の福島もクリア可能だろう。
3番人気で5着だった前走・中山牝馬S。中団外めでじっくり構えると、馬群の流れに身を任せて直線へ。脚は使っているものの、ラストは他の馬と脚色が同じになった。騎乗した西村淳也騎手は「大事に乗りすぎてしまったかもしれません。もっとアグレッシブに運んでもよかったです」と、敗戦に肩を落としていた。2023年阪神牝馬S(3着)、クイーンS(3着)、2024年愛知杯(3着)と、牝馬限定重賞では安定した内容。今回の1800メートルも6戦中3回で3着以内に入っており、不安はない。ここは一長一短なメンバー構成だけに、重賞での好走実績が強みとなりそうだ。馬名の由来は「美しい海岸(スペイン語)。父名より連想」。
牝4歳
調教師:大竹正博(美浦)
3歳時のクイーンCで5着に善戦し、紫苑S(10着)では1番人気に支持された素質馬。前走の3勝クラス・初富士S(中山・芝2000メートル)で約9か月半ぶりの勝利を挙げ、グッと馬が本格化した印象だ。
3番人気で勝利した前走の3勝クラス・初富士Sが好内容。道中は好位2番手をリズム良く進み、直線入口で早々と先頭へ。他の先行勢が失速するなか、迫る追い込み馬たちをきっちり退けてゴールした。勝ち時計の1分59秒2も優秀。騎乗した横山武史騎手も「完璧に乗れました。(大竹正博)先生とは“スムーズに運んで機嫌を損ねないように”と話していたのですが、この馬の力を発揮できました」と喜んだ。昨年の初富士S勝ち馬スルーセブンシーズはその後に中山牝馬Sを制し、宝塚記念では2着と大きく出世した。本馬の勝ちっぷりも鮮やかだっただけに、期待は高まる。馬名の由来は「偉大な、高貴な(仏)+母名の一部」。
牝4歳
調教師:和田正一郎(美浦)
鋭い末脚を武器に、2023年フラワーCを優勝。牡馬を相手に戦った前走・中山金杯では、鼻出血の影響もあって17着と大敗を喫した。中間は間隔を空けてリフレッシュ。牝馬限定戦に戻るここで見直したい。
最下位17着に敗れた前走・中山金杯。大外枠、レース中の鼻出血、2022年以来となる牡馬相手の一戦と、敗因と思える要素が多かった。2走前の秋華賞は7着。ここも大外枠からの発走となりポジション取りに苦しんだが、最後は脚を使って勝ち馬リバティアイランドから0秒7差と、存在感を示した。当時、騎乗したM.デムーロ騎手は「ゲートが速くなかったのでいつもの競馬になりました。3、4コーナーもいい手応えで、直線はよく頑張ってくれました」と振り返っていた。近4戦の馬番が15番、15番、18番、17番と枠順にも泣いている印象。少しの運が向けば巻き返せる能力はあるはずだ。馬名の由来は「感動した(仏)」。
牝5歳
調教師:国枝栄(美浦)
伯父が2010年、2011年の高松宮記念を連覇したキンシャサノキセキという良血馬。本馬は2022年フローラSで重賞勝利をマークしており、秘める能力は確かだ。そこから約2年勝ち星から遠ざかっているが、ここを復活の足掛かりとしたい。
10番人気10着だった前走・愛知杯。道中は後方からの運びとなった。各馬がペースを上げた4コーナーでスペースが狭くなり、ややバランスを欠くシーン。その後もノビノビと走ることができず、上位争いには加われなかった。近9戦連続で4着以下に敗れているが、今回と同じ芝1800メートル戦では、4走前のオープン特別・メイS(東京)で5着、2走前のディセンバーS(リステッド・中山)で4着と善戦。近走はブリンカーを着用するなど、陣営は復活へのきっかけを模索している。2020年のセレクトセール1歳セリで1億8700万円(消費税込み)の高値で取引された期待馬。何か一つで変わりそうな雰囲気がある。馬名の由来は「冠名+命(伊)」。
牝5歳
調教師:矢作芳人(栗東)
半兄は2018年京都新聞杯を制すなど、国内外の重賞で長く活躍したステイフーリッシュ(父ステイゴールド)。本馬は2022年ローズS(4着)以来の重賞挑戦となるが、そのスピードは侮れない。
単勝オッズ51.2倍の12番人気で勝利した前走の3勝クラス・豊橋S(中京・芝1600メートル)。鮮やかにハナに立つと締まったペースを演出し、息切れすることなく最後まで走り切って後続を1馬身振り切った。同レースは2022年ディヴィーナ(府中牝馬Sを勝利)、2023年アヴェラーレ(関屋記念を勝利)と、2年連続でのちの重賞馬が勝利中。その出世レースを1分33秒1の好時計で勝ち切ったのだから、ここでも胸を張って戦える。振り返れば、2022年クイーンC(4着)で実力馬スターズオンアース(2着)から0秒3差に頑張った実績もある。前走同様、自分のペースで運ぶことができれば、連勝も十分にあり得る。馬名の由来は「小道(仏)」。
(高木 翔平)
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