今週の注目レース

ダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)

中山競馬場 1600メートル(芝・外)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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ディオ

牡5歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

2勝クラス、3勝クラス、リステッドと3連勝中。半兄のソウルラッシュ(父ルーラーシップ)は1勝クラスからの4連勝でマイラーズCを勝っている。弟の本馬も兄同様、4連勝での重賞タイトル獲得なるか、注目だ。

これまで18戦を走っているが、1度も掲示板(5着以内)を外したことがないという抜群の安定感。初勝利に4戦を要したものの、直後のスプリングSで5着。続くアーリントンCも5着と、3歳春の時点で出世の下地は見せていた。本格化を見せたのは昨年末からで、2勝クラス・甲東特別(阪神)、3勝クラス・斑鳩S(京都)、東風S(リステッド・中山)と芝1600メートル戦を3連勝。前走の東風Sはハイペースを楽に追走し、抜け出す際も追い出しを待つ余裕があったほどで、重賞勝ちを十分に意識できる快勝だった。今回も中山マイル戦。連勝で重賞初制覇を成し遂げ、GⅠを目指すための飛躍のレースにしたい。

セッション

牡4歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:シルバーステート
  • 母:ミスドバウィ
  • 母の父:Dubawi
ここに注目!

3歳春のアーリントンCでアタマ差の2着があり、早い時期から素質の一端を示していた。年明け初戦となった前走の京都金杯では、速い流れのなか正攻法の競馬で2着。重賞初制覇へ、今度こその気持ちだろう。

デビュー前から動きの良さが評判になっていた馬。反面、難しさもあったのだが、初めてのマイル戦だった昨年4月のアーリントンC(2着)で適条件を得た。以後、マイルで崩れたのはGⅠのNHKマイルC(13着)だけ。秋初戦であっさりオープンクラス入りを決めると、昇級初戦のキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)は4着、京都金杯は僅差の2着と、重賞制覇は目前に迫っている。その京都金杯は速い流れのなかで2番手から抜け出し、ゴール寸前まで先頭を守っての好走で、高く評価できるものだった。今回は約3か月ぶりとなるが、3月20日の調教では栗東CWコースで6ハロンの自己ベストタイムをマーク。パワーアップした姿が見られそうだ。

パラレルヴィジョン

牡5歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:アールブリュット
  • 母の父:Makfi
ここに注目!

3勝クラス優勝はダートだったが、芝に戻したニューイヤーS(リステッド・中山・芝1600メートル)が好時計での快勝。芝のマイル戦に自身の適性を見いだしたようだ。3歳秋以来の重賞挑戦だが、引き続き同舞台なら戴冠のチャンスは十分にある。

東京・芝2000メートルで2勝目を挙げたが、その際に1分58秒0という優に重賞級の時計で勝ったことから注目を集め、続く神戸新聞杯では2勝クラスの身ながら1番人気の支持を受けた。結果は7着だったが、ポテンシャルの高さは折り紙つきと言える。3勝クラス突破に多少手間取ったものの、オープンクラス初勝利となった前走のニューイヤーS(リステッド)では1分32秒3という再びの好タイムをマーク。マイル戦に高い適性があることを示した。この中間も熱心に乗り込まれて、1週前追い切りでは迫力満点の動きを披露。さらなる成長を遂げて、重賞タイトル獲得を目指す。

インダストリア

牡5歳

調教師:宮田敬介(美浦)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:インダクティ
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

昨年の本レースの勝ち馬。3歳時には同じ中山マイルのジュニアC(リステッド)でも強い勝ち方をしており、この条件がベストとみていいだろう。近況は苦戦だが、休養効果に加えて得意の舞台。連覇も視野に入る。

高い能力を感じさせたのが2勝目となったジュニアC(リステッド)。9頭立ての少頭数だったとはいえ、ほぼ直線だけの競馬で豪快な差し切り勝ちを決めた。末脚の非凡さもさることながら、中山マイルは1着、1着、1着、7着と最適の条件。7着だった昨年の京成杯オータムHは1分31秒台での決着で、本馬も1分32秒1で走って持ち時計を大きく更新したが、さすがに時計が速過ぎた。前走のスワンS(8着)は距離不足。適度に時計を要す今の中山で、実際に昨年勝っている本レースなら大きく変わっていいはずだ。じっくりと立て直し、帰厩後は熱心に乗り込みを消化。変わり身が見込めるだけの態勢が整っている。

アスクコンナモンダ

牡5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:アンナモンダ
  • 母の父:Monsun
ここに注目!

オープンクラス入り直後の京成杯オータムHこそ9着と崩れたが、その後はキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)3着、東京新聞杯4着と連続好走。特に東京新聞杯は勝ち馬から0秒2差で、重賞でも通用するだけの力をつけている。

昨年は夏までに1着、2着、1着、1着と急激に力をつけ、勇躍、京成杯オータムHへ臨んだが、9着と苦杯をなめる結果になった。一気の相手強化に加えて暑さの影響もあったようで、いずれにしてもあの結果は実力ではなく、それはキャピタルS(リステッド、3着)と東京新聞杯(4着)での連続好走で証明されている。とりわけ東京新聞杯は、直線で内を突いて勝ち馬から0秒2差。重賞を勝てるだけの地力と末脚は十分に示した。以前ほどではないが、少し発馬に難のあるタイプ。互角のスタートを決めて流れに乗った競馬ができれば、ここ2戦以上に走れていい。中間の入念な調整も強調材料になる。

アルナシーム

牡5歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジュベルアリ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

カシオペアS(リステッド・京都)を筆頭に全5勝中4勝が芝1800メートルだが、芝1600メートルの朝日杯フューチュリティSでも4着に入っている。ひと伸びを欠いた前走・小倉大賞典(4着)での走りから、初めての中山マイルが奏功する可能性もある。

これまでは1400メートルから2000メートルまでの距離を使われ、1800メートルで4勝、1600メートルで1勝という戦績を残している。速い流れでは脚がたまらないようで、京都金杯(11着)はまさにそれが顕著に出た格好の敗戦。枠順(7枠14番)も厳しく、これは参考外でいいのではないか。一転、ハイペースでも比較的余裕を持って追走することができた前走の小倉大賞典(4着)で着順を上げたように、要は手ごろなポジションで我慢できるかが好走の鍵と言える。その点で、中盤のラップが緩みやすい中山マイルは合っていそう。以前よりテンションの心配をしなくてもよくなった点は推せるところだ。

クルゼイロドスル

牡4歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ファインニードル
  • 母:スタリア
  • 母の父:アルカセット
ここに注目!

昨年のジュニアC(リステッド・中山・芝1600メートル)は逃げて4馬身差の快勝。当舞台の適性を示していることに加え、前走の3勝クラス・節分S(東京・芝1600メートル、1着)では直線で驚きの末脚を発揮した。あのパフォーマンスなら、重賞でも通用可能だろう。

後続を突き放す一方だった昨年1月のジュニアC(リステッド)を思えばオープンクラス復帰が遅かったくらいだが、そのオープンクラス入りを決めた3勝クラス・節分Sが圧巻。直線は残り400メートル手前まで持ったままで追走し、追い出されると抜群の伸びを見せ、着差の印象以上の完勝だった。あらためて能力の高さを示すとともに、折り合い面でも進境を示す1勝。競馬が上達しつつある状況でも前半が速くなりやすい中山マイルは適条件と言え、まだ9戦というキャリアから成長の余地も大きいはず。久々の重賞挑戦でも即通用するだけの素地を秘めている。丹念に乗り込まれている調教内容も好材料だ。

レイベリング

牡4歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:Frankel
  • 母:Noyelles
  • 母の父:Docksider
ここに注目!

故障や気性的な難しさがありオープンクラス入りが遅れたが、2歳時に新馬勝ち直後の朝日杯フューチュリティSで勝ち馬から0秒1差の3着に入った逸材。一気の相手強化でも、素質面での見劣りはしないはずだ。初めての中山マイル克服が鍵になる。

4コーナー11番手から突き抜けて2着馬に3馬身1/2差をつけた新馬戦が好パフォーマンス。騎乗していたM.ギュイヨン騎手からも高い評価を得ていた。デビュー2戦目で果敢に挑戦した朝日杯フューチュリティSでは、終始外を回りながら勝ち馬からクビ+クビ差の3着と好走した。翌年は共同通信杯(9着)後に股関節の不安を発症し休養を余儀なくされたが、復帰して即連勝。3勝クラス突破には4戦を要したが、ここにきて折り合いの難しさは解消してきたようだ。今ならマイル戦でも問題なくこなせそう。軌道に乗れば優に重賞でも通用することは前記朝日杯フューチュリティSが示す通り。軽視はできない。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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