今週の注目レース

ダイヤモンドステークス(GⅢ)

東京競馬場 3400メートル(芝)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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テーオーロイヤル

牡6歳

調教師:岡田稲男(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:メイショウオウヒ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

4歳時のダイヤモンドSを制し、続く天皇賞(春)で3着に好走。骨折で約11か月の長期離脱を余儀なくされた時期もあったが、前走のステイヤーズSで2着に入って復調をアピールした。今回は58.5キログラムのトップハンデを背負うが、主役の座は譲れない。

約11か月の休み明けとなった2走前のアルゼンチン共和国杯は、中団で折り合いに専念。ラスト1ハロンで脚色が鈍って10着に敗れたが、直線半ばまで上位争いを演じて勝ち馬から0秒6差なら、悲観するレース内容ではない。前走のステイヤーズSは、脚をためて中団を追走。アイアンバローズが途中で後続を大きく引き離すトリッキーな展開で、結果的に逃げ切りを許したが、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)の末脚で猛然と追い上げて2着に入った。これまでの実績から、能力の高さと長距離適性は証明済み。前走後は本レースに照準を合わせており、仕上げに抜かりはない。

サリエラ

牝5歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サロミナ
  • 母の父:Lomitas
ここに注目!

全姉サラキアは5歳時に本格化を遂げ、府中牝馬Sで重賞制覇を果たし、エリザベス女王杯と有馬記念でともに2着と好走した。本馬も潜在能力の高さは折り紙つきで、このレースで好成績を挙げて飛躍に繋げたい。

1番人気に支持された3走前の目黒記念は、脚をためて中団を追走。スローペースで上位2頭とは位置取りやコース取りの差が出たが、4コーナー11番手から直線で懸命に追い上げて勝ち馬から0秒1差の3着に入った。2走前の新潟記念は、猛暑の影響があったのか直線で伸びを欠いて7着に敗れたが、前走のエリザベス女王杯では、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒2(推定)の末脚で勝ち馬から0秒3差の6着まで追い上げ、あらためて能力の高さを示した。3400メートルは未経験だが、独オークス馬の母にディープインパクトを配した血統を思えば、距離の融通は利きそうだ。

ワープスピード

牡5歳

調教師:高木登(美浦)

  • 父:ドレフォン
  • 母:ディープラヴ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

キャリアを重ねるごとに地力をつけ、2走前の3勝クラス・古都S(京都・芝3000メートル)を勝ってオープンクラス入りを果たし、重賞初挑戦のステイヤーズSでは4着に健闘した。長距離適性は高く、ここでも目が離せない。

2走前の3勝クラス・古都Sは、中団で折り合いに専念。3コーナー過ぎから外を回って徐々に押し上げ、ラスト200メートル過ぎで先頭に躍り出ると、メイショウブレゲの追い上げを力強く振り切って快勝した。前走のステイヤーズSは離れた5番手を追走。アイアンバローズの大逃げにほんろうされてスローペースの不向きな展開だったが、直線ではインからしぶとく脚を伸ばして4着に食い込んだ。父ドレフォンはアメリカのダート1200メートルから1400メートルでG1を3勝した快速馬だが、本馬は豊富なスタミナがあり、持久力を生かせる展開なら前走以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。

ニシノレヴナント

せん4歳

調教師:上原博之(美浦)

  • 父:ネロ
  • 母:ニシノアモーレ
  • 母の父:コンデュイット
ここに注目!

父ネロは京阪杯連覇など1200メートル以下で全8勝を挙げた短距離馬。血統的にも3400メートルは未知数だが、直線で窮屈なシーンがあった昨年の青葉賞(9着)を除けば、東京コースで2勝、2着1回と抜群の安定感を誇る。重賞でも引けは取らない。

前走の3勝クラス・グレイトフルS(中山・芝2500メートル)は、プリマヴィータ(15着)が大逃げを打ち馬群が縦長になったが、1番人気のキングズパレス(2着)をマークするように中団後方を追走。3コーナー過ぎから徐々に押し上げ、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)の末脚で一完歩ごとに差を詰めると、ゴール寸前できっちり前を捕らえて4勝目を挙げた。騎乗した大野拓弥騎手は「直線で気難しいところを見せる馬ですが、今日は比較的真面目に走ってくれました」と精神面の成長を高く評価しており、勝った勢いに乗って重賞タイトル獲得を狙う。

ハーツイストワール

牡8歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:レツィーナ
  • 母の父:キャプテンスティーヴ
ここに注目!

2022年のアルゼンチン共和国杯で0秒2差の2着に好走するも、続くジャパンカップ(11着)後に脚部不安による約11か月の休養を余儀なくされた。復帰後のここ2戦はともに着外に敗れているが、8歳でも馬体は若々しく、今回は本領発揮を期待したい。

約11か月の休み明けとなった2走前のアルゼンチン共和国杯は、脚をためて後方待機策。スローペースで不向きな展開だったが、4コーナー12番手から外を回って追い上げ、直線半ばで1度は先頭に並びかけており、見せ場は十分だった。最後は勢いが鈍ったが、勝ち馬から0秒4差の6着に健闘した。前走の日経新春杯は9着に敗れたが、騎乗した田辺裕信騎手が「進んでいけませんでした。脚もたまっていないし、京都のコースと馬場が合わなかったようです」と語ったように、敗因は明白だ。中間は坂路主体からWコース主体の調教に替えて体調面も上向き。全5勝中3勝を挙げる東京コースであらためて注目したい。

ヒュミドール

せん8歳

調教師:小手川準(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:アヴェクトワ
  • 母の父:チチカステナンゴ
ここに注目!

昨年のダイヤモンドSでは、コースレコード決着のクビ差2着に好走。その後は3戦続けて着外に敗れているが、8歳馬でも年齢的な衰えはそれほど感じられない。重賞で3度の2着がある馬。ここで一変しても不思議はない。

天皇賞(春)10着後に軽度の骨折があり、約6か月の休み明けとなった2走前のアルゼンチン共和国杯は、スローペースの瞬発力勝負も不向きで14着に敗退。前走のステイヤーズSは直線の伸びを欠いて9着に敗れたが、手綱を取った津村明秀騎手は「位置取りは良かったと思います。いい手応えで直線に向けたのですが、追い出して思ったほど伸びなかったです。硬さがありましたし、いい頃にはもうひとつでした」と、敗因を挙げている。復帰後3戦目で徐々に状態面は上向いており、豊富なスタミナを生かせるような展開になれば、遜色のない競馬ができそうだ。

ワンダフルタウン

牡6歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:シーオブラブ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2020年京都2歳S、2021年青葉賞で重賞2勝を挙げている実績馬。勝ち星からは2年半以上遠ざかっているが、前走のオープン特別・万葉S(京都・芝3000メートル)で5着に入って復調ムードを示している。ここでも侮れない存在だ。

約4か月の休み明けとなった中日新聞杯14着から臨んだ前走のオープン特別・万葉Sは、脚をためて後方待機策。レースの上がり3ハロンタイムが37秒0という消耗戦で展開が向いた面はあったが、4コーナー9番手から直線でインを突き、じわじわ脚を伸ばして5着に健闘した。ハンデ52キログラムから54キログラムの馬が上位を占めたことを踏まえれば、57キログラムのトップハンデを背負って勝ち馬から0秒5差なら、レース内容は悪くないだろう。騎乗した藤岡康太騎手も「道中は前進気勢がありましたし、最後は脚を見せてくれました」と復調の手応えをつかんでおり、青葉賞を制した東京の舞台で、さらなる前進を期待したい。

トロピカルライト

牝4歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:トロピカルスイーツ
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

2勝クラスからの格上挑戦になるが、2019年の本レースではサンデームーティエが1000万下クラス(現2勝クラス)の身で2着好走を果たしている。豊富なスタミナを誇り、操縦性も高く、ステイヤーとしての資質は十分。49キログラムのハンデからも軽視はできない。

前走の1勝クラス・足立山特別(小倉・芝2600メートル)は、スタートでつまずき、レース序盤は後方を追走。逃げたパープルクラウドが2着に残る展開だったが、3コーナー過ぎから徐々に押し上げ、直線で鮮やかに差し切って2勝目をマークした。小倉から美浦トレーニング・センターへ帰厩した後もすこぶる順調。実績面では大きく見劣りするが、4歳を迎えて馬体がひと回り大きくなり、精神面でも成長して地力をつけていることは明らかだ。2400メートルを超える距離で掲示板(5着)を外したことは1度だけと長丁場への適性は高く、軽ハンデを生かして上位進出を目指す。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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