今週の注目レース

共同通信杯(GⅢ)

東京競馬場 1800メートル(芝)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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ジャンタルマンタル

牡3歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:Palace Malice
  • 母:インディアマントゥアナ
  • 母の父:Wilburn
ここに注目!

デビューから無傷の3連勝を飾り、前走の朝日杯フューチュリティSでビッグタイトルを獲得。父パレスマリスはダート2400メートルのベルモントS(G1・アメリカ)を優勝しており、本馬も距離延長は問題なさそう。クラシックに向け、主役の座は譲れない。

デビュー2戦目のデイリー杯2歳Sは、先行集団のインで折り合いに専念。稍重のタフなコンディションのなか、内ラチ沿いから狭いスペースを突いて抜け出し、最後は後続を力強く突き放して2馬身差で快勝した。1番人気に支持された前走の朝日杯フューチュリティSは、好スタートを決め、スッと控えて中団のインを追走。4コーナーからジワッと押し上げ、ラスト400メートル付近で先頭に躍り出ると、エコロヴァルツ以下の追い上げを危なげなく振り切ってGⅠ制覇を果たした。2023年度のJRA賞最優秀2歳牡馬も受賞しており、2歳王者としてここは負けられない一戦だ。

エコロヴァルツ

牡3歳

調教師:牧浦充徳(栗東)

  • 父:ブラックタイド
  • 母:プティプランセス
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

デビューから2連勝を飾り、馬体がひと回り成長した前走の朝日杯フューチュリティSでは、ジャンタルマンタルに猛然と迫って0秒1差の2着に好走した。ポテンシャルは高く、先々まで目が離せない存在だ。

デビュー2戦目のオープン特別・コスモス賞(札幌・芝1800メートル)を6馬身差で圧勝。約4か月の休み明けとなった前走の朝日杯フューチュリティSは、向正面で掛かった馬と接触してポジションを下げ、4コーナーでは最後方だったが、直線ラスト300メートルで大外へ持ち出し、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒1(推定)の末脚で懸命に追い上げて混戦の2着争いを制した。ジャンタルマンタルには先着を許したとはいえ、道中で窮屈になるシーンがあったことを踏まえれば、まだ勝負付けは済んでいないはずだ。本レースを制して、クラシック三冠の最有力候補に名乗りを上げたい。

ショーマンフリート

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:スカイフ
  • 母の父:Siyouni
ここに注目!

約3か月半の休み明けとなった前走のシンザン記念は、18キログラム増で馬体が成長し、勝ち馬から0秒6差の5着に入った。今年2戦目で状態面の上積みは十分。父スワーヴリチャードは2017年の本レース優勝馬で、父仔制覇を狙う。

9月18日のメイクデビュー中山(芝1600メートル)は、スッと前に取りついて3番手を追走。4コーナーで先頭に並びかけると、急坂のある中山コースでラスト1ハロン10秒9という出色のタイムをマークし、後続を2馬身1/2突き放して快勝した。2番人気に推された前走のシンザン記念は、好位集団の外めで折り合いに専念。4コーナーで手応えが悪くなり、直線半ばで上位争いから離されたが、最後は盛り返すようにしぶとく脚を伸ばして5着に入った。キャリア2戦目での重賞挑戦を踏まえれば、レース内容は悪くなかったはずだ。ジャパンカップを制した父スワーヴリチャードから、200メートルの距離延長は歓迎で、あらためて注目したい。

ミスタージーティー

牡3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:リッスン
  • 母の父:Sadler's Wells
ここに注目!

母は現役時代にイギリスのG1を制し、繁殖牝馬としてもタッチングスピーチ(ローズS1着)、サトノルークス(菊花賞2着)の活躍馬を産んでいる。本馬もきょうだいに勝るとも劣らない素質を秘めており、スケールは大きい。

11月5日のメイクデビュー京都(芝2000メートル)は、スタートが今ひとつで後方を追走。4コーナーではややモタついたが、残り300メートル付近でエンジンがかかると、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚できっちり先頭を捕らえて初陣を飾った。前走のホープフルSは、大外枠から外に膨れるようなスタートで後方待機策。直線は馬場の内めを突き、スムーズさを欠きながらも懸命に脚を伸ばして勝ち馬から0秒5差の5着に入り、能力の片りんを示した。まだ粗削りで成長の余地は残しているが、春のクラシックに駒を進めるためにも、ここで収得賞金加算をしたいところだ

ベラジオボンド

牡3歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ダンサーデスティネイション
  • 母の父:Dubai Destination
ここに注目!

母はイタリアの重賞勝ち馬で、父にロードカナロアを配した良血馬。2023年の千葉サラブレッドセールにおいて1億1000万円(消費税込み)で取引された。期待に違わぬ走りでデビュー戦を勝ち上がり、今回は真価が問われる一戦になりそうだ。

12月28日のメイクデビュー阪神(芝1800メートル)は、スタートを決めて好位集団を追走。4コーナーでスムーズに進路を確保すると、ラスト300メートル付近で先頭に立ち、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)の末脚で後続を3馬身突き放して快勝した。騎乗した岩田望来騎手は「スタートをしっかりと切って、いい形で直線を向けました。追ってからもしっかり反応してくれましたし、初戦としてはいい内容で終えることができたと思います」と高評価を与えている。1度使ったことで調教の動きが一段と良くなり、状態面の上積みは十分。重賞でも素質は引けを取らない。

ジャスティンミラノ

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:マーゴットディド
  • 母の父:Exceed And Excel
ここに注目!

母はイギリスのG1ウイナー。半姉マジックアティテュード(父Galileo)はアメリカのG1を制しており、血統背景は一級品。本馬は見映えのする好馬体の持ち主で、柔軟性に富んだフットワークからも将来性は高い。重賞でどこまで通用するのか、注目だ。

11月18日のメイクデビュー東京(芝2000メートル)は、好スタートを決め、スローペースのなかでもピタリと折り合って2番手を追走。直線半ばで先頭に躍り出ると、上がり3ハロン33秒4(推定)でまとめて後続に1馬身3/4差をつけて完勝した。騎乗したT.マーカンド騎手は「強かったですね。ペースは遅かったですが、段々とリズムが良くなりましたし、最後の2ハロン半はいい走りでした。成長力がありそうです」と素材の良さに太鼓判を押していた。中間の調教で好時計をマークしたように、実戦を経験した上積みは大きく、ここでも遜色のない競馬ができそうだ。

エンヤラヴフェイス

牡3歳

調教師:森田直行(栗東)

  • 父:エイシンヒカリ
  • 母:タイキアプローズ
  • 母の父:Devil's Bag
ここに注目!

もまれ弱さがあって成績は安定しないが、2走前のデイリー杯2歳Sでは2着に好走。200メートルの距離延長は問題なく、17頭立てだった前走の朝日杯フューチュリティS(13着)から頭数が減るのはプラスに働きそうだ。

新潟2歳S(7着)以来、約2か月半の休み明けとなった2走前のデイリー杯2歳Sは、好スタートからスッと控えて中団を追走。優勝馬ジャンタルマンタルには離されたが、直線で馬場の中ほどからしぶとく脚を伸ばして2着に好走した。前走の朝日杯フューチュリティSは13着に敗れたが、騎乗した幸英明騎手は「もまれ弱いところがあり、外めでロスの多いレースになりました。外から他馬が来ると気にしていましたし、そのあたりが今後の課題と言えます」と敗因を挙げていた。今回も好メンバーがそろったが、能力を発揮できれば、上位に食い込むシーンもありそうだ。

パワーホール

牡3歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ストロベリーズ
  • 母の父:コマンズ
ここに注目!

前走の京都2歳Sはよもやの大敗(12着)を喫したが、2走前の札幌2歳Sで2着に好走して、能力の高さは証明済み。約2か月半の休養で立て直しを図り、帰厩後は熱心な乗り込みを消化。ここは巻き返しが期待される。

メイクデビュー札幌(芝1800メートル)で、キャプテンシー(のちにジュニアCを優勝)を4馬身突き放して快勝すると、2走前の札幌2歳Sでは、二の脚を利かせて2番手を追走。稍重のタフなコンディションで、逃げたセットアップに直線で突き放されたが、最後までしぶとく粘って2着に入り、3着以下に3馬身1/2差ならレース内容は高く評価できる。前走の京都2歳Sは直線の伸びを欠いて12着に敗れたが、騎乗した横山和生騎手が「直線でバランスを崩してしまったので、無理をしませんでした」と振り返ったように、度外視できる結果だろう。時計勝負への対応は鍵になるが、侮れない存在だ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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