今週の注目レース

マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡5歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:Kingman
  • 母:Serienholde
  • 母の父:Soldier Hollow
ここに注目!

マイルGⅠにおいては、7戦して1勝ながら2着2回、3着2回と、毎回のように上位争いを続けている。国内に限れば、すべて掲示板(5着以内)を確保。この距離の大舞台なら、安定して力を発揮できる。

前走の毎日王冠では、直線で進路がなかなか見つからず一度は最後方にポジションを下げ、馬群の大外に出してからスパートを開始。抜群の加速力で前を行く馬たちに迫ると、3着まで押し上げた。敗れはしたものの、大きなロスがありながら勝ち馬エルトンバローズとタイム差なしまで詰め寄った末脚は、さすがGⅠ馬と言えるものだっただろう。今春のマイラーズCでは、今回と同じ京都・芝1600メートルで約1年半ぶりの勝ち星を挙げた。本レースで一昨年のNHKマイルC以来となるGⅠ勝利を挙げ、現役最強マイラーの称号を手に入れる。

牡4歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:シーフロント
  • 母の父:Le Havre
ここに注目!

昨年の本レースで、3歳馬ながらGⅠ初制覇を果たした。連覇を狙う今年は、6月の安田記念(2着)以来となる点が鍵になりそうだが、レース間隔が空いても能力を発揮できるタイプではある。

前走の安田記念は、先行集団からレースを運び、直線では一度は前が詰まる場面がありながらも、しぶとく脚を伸ばして2着に好走した。前々走では初めての海外遠征(ドバイターフ5着・G1・UAE・芝1800メートル)も経験。4歳秋でもまだまだ伸びしろは十分にあるだろう。厩舎スタッフは安田記念を振り返って「2歳のころに比べると普段からの落ち着きが増したことで、レースに行っても集中して走れるようになっていました」とコメント。デビュー以来、芝1600メートルのレースでは9戦して5勝、2着2回と抜群の好相性を誇る。3着以内を外した2回もともに4着と、この距離なら安定して力を発揮できる。

牡3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:ショウナンカラット
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

4連勝中と勢いに乗っており、特に、近2走で重賞を連勝しての参戦。他世代が相手のGⅠとはいえ侮れない存在となるだろう。驚異的な成長力で、一気にマイル界の頂点に立つ可能性は小さくないはずだ。

他世代との初対戦となった前走の毎日王冠は、先行策から抜け出し、直線ではGⅠ馬のソングライン、シュネルマイスターの追撃を振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。強敵を撃破しての重賞2勝目は大きな価値があったと言えるだろう。前走後、管理する杉山晴紀調教師は「正直、左回りでは内にモタれる面があるので、強い相手に勝ち切るとは。予想をいい意味で裏切られました。確実に左回りより右回りのほうがいい馬ですからね。今の充実ぶりならここでも楽しみは大きいです」と期待を寄せている。初めてのGⅠ挑戦と条件は簡単ではないが、乗り越えられるだけの成長力を秘めていそうだ。

牝4歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:サンブルエミューズ
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

早くからその才能を期待されてきた一頭が、前走の富士Sで重賞2勝目を挙げ、再びGⅠタイトル取りに挑む。オークス3着、秋華賞2着と悔しさを味わった牝馬三冠戦線での無念を、このレースで晴らす。

今回のメンバーではただ1頭の牝馬。ただ、前走の富士Sでは、メンバー中2位の上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして鮮やかに差し切り、2着レッドモンレーヴに1馬身1/4差をつけて快勝した。4歳となって初めての白星でもあり、復活を印象付ける走りだった。母系からは、豊かな成長力を発揮して息の長い活躍を見せた馬が複数誕生しており、本馬もこれからのパフォーマンスアップが十分に見込めるだろう。強烈な決め手は、牡馬相手のここでも通用するはず。その武器が生きる展開になってほしいところ。念願のGⅠタイトルをつかめるだけの能力は持っているはずだ。

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

昨年の本レースでは、外々を回る形ながら勝ち馬セリフォスから0秒3差の4着に健闘した。今年は、前走の京成杯オータムHで重賞2勝目をマークした勢いに乗っての参戦。昨年以上の結果も望めそうだ。

前走の京成杯オータムHでは、トップハンデの59キログラムを背負って、前々から押し切る王道の競馬で重賞2勝目をマーク。長くマイルの重賞戦線でしのぎを削ってきた地力の高さをあらためて証明した。8日に栗東CWコースで6ハロン81秒1(ラスト1ハロン11秒0)の好タイムを一杯に追われて計時。併せ馬を大きく離して先着し、充実ぶりが光る調教内容を見せている。管理する池江泰寿調教師は「1週前なので強めにやって、動きは良かったです。順調にきています」と納得の調整過程を強調していた。ここは約2か月半ぶりの実戦となるが、待望のGⅠ制覇へ出走態勢は整いつつあるとみていいだろう。

牡5歳

調教師:大竹正博(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ソーマジック
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

初めての1600メートル戦となった前走の富士Sで3着に好走し、この距離への高い適性を示した。今度はGⅠとなり、相手もさらに強力になるが、未知の魅力が十分な存在と言えるだろう。

3歳時は、未勝利勝ち直後に挑んだ弥生賞ディープインパクト記念で4着に健闘。上位3頭はタイトルホルダー、シュネルマイスター、ダノンザキッドと、GⅠ勝ち馬、もしくはのちのGⅠホースという強敵ぞろいだった。クラシックには縁がなかったが、セントライト記念2着、チャレンジC1着と、中身の濃い3歳シーズンを過ごした。半兄ソーグリッタリング(父ステイゴールド)は計7勝をマークし、半姉マジックキャッスル(父ディープインパクト)は秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着などGⅠでも活躍。本馬は今回が初めてのGⅠ挑戦となるが、大舞台が似合う血統背景と言えるはずだ。

牡5歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:カジノブギ
  • 母の父:ワークフォース
ここに注目!

毎レース、メンバー中上位の推定上がり3ハロンをマークしているように、末脚の爆発力は相当なものがある。昨年の本レース(6着)でもゴール前の伸びは際立っていた。展開に左右されやすい脚質ではあるが、今回も直線で伸び脚を見せられるはずだ。

前走の毎日王冠は7着だったが、メンバー中2位の上がり3ハロン33秒2(推定)をマークして勝ち馬エルトンバローズから0秒5差なら、決して悲観する内容ではなかったはずだ。前々走のエプソムCでオープンクラス入り後の初勝利を挙げ、ようやく重賞ウイナーの仲間入りを果たした。今回は全5勝中4勝をマークする1600メートルに距離短縮となり、条件は合うはずだ。10日には栗東坂路で4ハロン50秒6(ラスト1ハロン12秒3)を馬なりでマーク。この中間も順調に乗り込みを重ねており、調整は万全と言ってよさそうだ。レースを1度使った上積みも見込めるだろう。

牡4歳

調教師:蛯名正義(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラストグルーヴ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

祖母エアグルーヴはオークス、天皇賞(秋)とGⅠを2勝。近親にもGⅠ勝ち馬や重賞勝ち馬の名がずらりと並ぶ名牝系の出身だ。GⅠのメンバーに入っても、素質は上位の存在と言えるだろう。

今年1月の3勝クラス・節分S(東京・芝1600メートル)を勝ってオープンクラス入りを決めると、5月の京王杯スプリングCで重賞初制覇を達成。メンバー中2位の上がり3ハロン32秒6(推定)をマークして2着馬に1/2馬身差をつけており、快勝と言える内容だった。続く安田記念は初めてのGⅠ挑戦で、勝ったソングラインから0秒6差の6着に敗れたが、大舞台でも通用する能力を証明したと言っていいだろう。秋初戦となった前走の富士Sでも、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークして2着に好走。4歳秋を迎えて安定感も増してきており、今が充実期と言えそうだ。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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