今週の注目レース

秋の2歳単勝馬連 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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牡2歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:Palace Malice
  • 母:インディアマントゥアナ
  • 母の父:Wilburn
ここに注目!

父の産駒としてJRAでは2頭目の勝ち上がり。Palace Malice自身も2013年のベルモントSなどアメリカのG1を2勝した活躍馬で、父の半弟には今年の天皇賞(春)を制したジャスティンパレスがいる。血統的にも注目の存在だ。

10月8日のメイクデビュー京都(芝1800メートル)は、馬群でしっかり折り合い、直線に入って仕掛けられると鋭く反応。残り200メートル付近で先頭に立つと、最後は鞍上が後ろを確認するほどの余裕を見せて2馬身1/2差で快勝した。勝ち時計の1分47秒4は、京都・芝1800メートルの2歳新馬戦で歴代最速のタイム。騎乗した鮫島克駿騎手は「直線の反応は素晴らしかったです。目いっぱい追うことなく、これだけのパフォーマンスをしてくれたので、今後が楽しみです」と能力を絶賛した。センスが光る走りから、200メートルの距離短縮にも対応できそうだ。

牡2歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:レキシールー
  • 母の父:Sligo Bay
ここに注目!

初戦はメンバー中最速の上がり3ハロン33秒2(推定)をマークして差し切りV。全兄ダノンスコーピオンはデビュー2連勝を飾り、翌年にはNHKマイルCを制した。その兄と比べても素質は引けを取らない。

7月29日のメイクデビュー新潟(芝1600メートル)は、好位追走から直線で軽く仕掛けた程度で差し切り、単勝オッズ1.2倍の断然人気に応えた。全兄に昨年のNHKマイルC覇者ダノンスコーピオンがいる良血馬。騎乗した川田将雅騎手は「ポテンシャルの高い馬ですが、まだ幼く、時間をかけて成長が伴えば楽しみな馬です」と期待を寄せた。管理する中内田充正厩舎は2歳重賞で24戦12勝。本レースも2021年にセリフォスで制した。また、新馬戦Vから2歳重賞に挑んだ馬は〔6・2・0・1〕の好成績を残している。本馬も連勝で重賞制覇を狙う。

牝2歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:リビアーモ
  • 母の父:アドマイヤベガ
ここに注目!

初戦は芝1800メートル戦で1分46秒4の2歳コースレコードV。レースの前半800メートル通過タイム46秒9のハイペースを2番手で運び、直線の激しい追い比べを制した。初戦の内容を見れば、マイルの速い流れにも対応可能だろう。

7月30日のメイクデビュー新潟(芝1800メートル)は、2番手から抜け出して1分46秒4の2歳コースレコードで快勝した。その2週間後に同舞台の未勝利を制した同厩舎所属のチェルヴィニアの勝ち時計より0秒5も速く、その僚馬は次走のアルテミスSで重賞制覇。初戦の勝ちっぷりから、本馬も重賞Vの能力は十分にあると言えるだろう。母リビアーモは芝路線で6勝を挙げ、オープンクラスで活躍。半兄マグナレガーロ(父キングカメハメハ)、半姉パルティアーモ(父ワークフォース)もオープンクラスでの連対実績があり、堅実に活躍している血筋も魅力だ。

牝2歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:カイカヨソウ
  • 母の父:ティンバーカントリー
ここに注目!

前走でマークした1分33秒3の走破タイムは、今回のメンバー中で持ち時計ナンバーワンだ。半姉カイカノキセキ(父キンシャサノキセキ)は2021年函館2歳Sの2着馬。早い時期から活躍できる血筋も魅力だ。

メイクデビュー新潟(芝1600メートル)は、スタートのタイミングが合わず後方からの競馬。直線は外から上がり3ハロン33秒0(推定)をマークして追い上げるも3着に敗れた。2戦目の未勝利(阪神・芝1600メートル)は道中で最後方まで下げ、大外から早めに進出すると、長く脚を使って差し切り勝ち。1分33秒3の好タイムで、初戦から3秒6も時計を縮めた。母カイカヨソウは2012年の東京2歳優駿牝馬(重賞)を勝つなど、2歳戦から地方競馬のトップクラスで活躍した。本馬も、ここを勝って大舞台へ羽ばたきたい。

牡2歳

調教師:上原博之(美浦)

  • 父:リアルインパクト
  • 母:シルヴァンソング
  • 母の父:Street Cry
ここに注目!

デビューから2戦連続で上がり3ハロン33秒台(推定)をマーク。重賞の前走でも3着に食い込んだ。関東馬は昨年、オールパルフェが57回目で本レース初制覇。今年も、遠征してくる美浦所属馬に注目したい。

メイクデビュー新潟(芝1600メートル)は8番人気(単勝オッズ48.0倍)の低評価ながら、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして差し切った。中2週のレース間隔で挑んだ前走の新潟2歳Sも中団から鋭く伸び、勝ち馬と0秒3差の3着に浮上。決め手は重賞でも通用することを証明した。過去10年の本レースで、前走・新潟2歳S3着以内から参戦した馬は〔1・0・2・1〕の成績。3着以内を外した1頭も4着と大崩れはしていない。キャリアの浅い2歳馬同士の戦いにおいて、重賞でもまれた経験は大きなアドバンテージになるはずだ。

牡2歳

調教師:森田直行(栗東)

  • 父:エイシンヒカリ
  • 母:タイキアプローズ
  • 母の父:Devil's Bag
ここに注目!

初戦は2番手から抜け出し5馬身差でV。前走の新潟2歳S(7着)は、徐々にポジションが下がり流れに乗れなかった。全兄カジュフェイスは2歳時に連勝でオープン特別・もみじSを快勝。早くから活躍できる血統と言える。

父エイシンヒカリは2015年香港カップ(G1)を逃げ切るなど、国内外の芝で10勝を挙げた。本馬も父から非凡なスピードをしっかり受け継いでいる。7月のメイクデビュー中京(芝1600メートル)は2番手につけ、直線で抜け出すと5馬身差の快勝。騎乗した菱田裕二騎手は「行儀が良く、いい内容でした。折り合いの心配がないので、距離の融通は利きそうです」と評価した。前走の新潟2歳S(7着)はスタートして2番手につけるも、外からライバルたちに来られて戸惑ったのか、ポジションを下げる場面があった。スムーズに流れに乗って力を発揮できれば巻き返せるはずだ。

牡2歳

調教師:長谷川浩大(栗東)

  • 父:リアルスティール
  • 母:ナムラアン
  • 母の父:エンパイアメーカー
ここに注目!

デビュー3戦はいずれも阪神の芝マイル戦に出走。3か月ぶりだった前走は3馬身1/2差の快勝で、成長した走りを見せた。昨年の本レースを制したオールパルフェに続くリアルスティール産駒の連覇なるか、注目だ。

メイクデビュー阪神(芝1600メートル)は、勝ち馬の背後からしぶとく伸びて2着。同じ舞台の2戦目は単勝オッズ1.8倍の断然人気に支持されるも、テンションの高さもあってか力を発揮できず、4着に敗れた。夏場は休養してリフレッシュ。立て直された前走の未勝利(阪神・芝1600メートル)は馬体重が16キログラム増え、502キログラムのパワフルな姿で登場。レースは3、4コーナーで外から早めに進出すると、直線で突き放して3馬身1/2差で快勝し、休養明けで成長をアピールした。前走の勝ち方から、重賞でもチャンスは十分にありそうだ。

牡2歳

調教師:鈴木孝志(栗東)

  • 父:アドミラブル
  • 母:メイショウハバネラ
  • 母の父:アイルハヴアナザー
ここに注目!

芝1400メートルのデビュー戦は好スタートから逃げ切り、3馬身差の快勝。ラスト2ハロンのラップを11秒3、11秒4でまとめた。今回は200メートルの距離延長になるが、前走内容から克服可能だろう。

9月9日のメイクデビュー阪神(芝1400メートル)は、非凡なスピードを生かして3馬身差の快勝。騎乗した和田竜二騎手は「開幕週なので、スタートが決まれば勝負になると思っていました。最後まで余裕がありましたし、操縦性も高いので距離が延びても上手に走れると思います」と評価した。本レースがマイル戦になった1997年以降、前走・1400メートル戦組(ダートを含む)は4頭がV、本馬が勝てば2016年ジューヌエコール以来となる。新種牡馬の父アドミラブルは3連勝で2017年の青葉賞を勝ち、続く日本ダービーでも3着に入った。血統的にも距離延長は歓迎だろう。

(寺下 厚司)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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