今週の注目レース

京王杯2歳ステークス(GⅡ)

東京競馬場 1400メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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牝2歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ルシェルドール
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

近親には2022年の香港ヴァーズ(G1・香港)を制したウインマリリンがいる。本馬は前走のオープン特別・ダリア賞(新潟・芝1400メートル)で2連勝を達成。そのスピードはここでも上位だ。

1番人気に支持された前走のオープン特別・ダリア賞。鮮やかに逃げ切った未勝利(東京・芝1600メートル)から一転、中団をリズム良く追走した。3、4コーナーは外を回りつつ、直線で鋭く伸びて勝利。上がり3ハロン34秒0(推定)のタイムはメンバー中最速で、目を見張る切れ味だった。騎乗した戸崎圭太騎手は「前回の勝ち方も良かったけど、今回のほうが条件は向いていました。差す形でいい競馬ができたのは大きいです」と収穫を口にした。本レースと条件の似た一戦を快勝しただけに、その舞台適性に期待がかかる。馬名の由来は「心(スペイン語)+鼓動。心の音」。

牡2歳

調教師:梅田智之(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ディープインアスク
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2018年の京王杯2歳Sを優勝した全兄ファンタジストなど、JRAでデビューしたきょうだい6頭中5頭が勝ち上がっている優秀な母系の出身だ。本馬は前走・小倉2歳Sを鮮やかに差し切り、200メートルの距離延長となるここでも楽しみは大きい。

5番人気で挑んだ前走・小倉2歳S。道中は後方を追走し、直線で外から進出。メンバー中最速の上がり3ハロン34秒4(推定)の末脚で強襲して、粘る先行勢を一気に差し切った。騎乗した岩田望来騎手は「今日は差しが決まっていたし、ゆっくりとリズム良く運びました。乗りやすくて自在性があります。距離は延びても大丈夫だと思います」と称えた。同じ梅田智之厩舎で管理された全兄ファンタジストの同時期と比較すれば、馬体、精神面の幼さは明らか。それだけに、2連勝での重賞初勝利はポテンシャルを感じさせた。今後の大きな飛躍が期待される。馬名の由来は「冠名+もう一度、再び」。

牡2歳

調教師:武英智(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ペルレンケッテ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母ペルレンケッテは全4勝を芝1400メートル戦でマーク。本馬はメイクデビュー阪神(1着)、小倉2歳S(2着)と芝1200メートルで結果を残しているが、血統的には今回の距離で期待度アップだ。

2番人気の前走・小倉2歳Sは、後方から末脚勝負。勝ち馬アスクワンタイムとともに伸び、ゴール前はわずかアタマ差で2着に敗れたが、それでも3着キャンシーエンゼルにはきっちり1馬身1/2差をつけた。騎乗した藤岡康太騎手は「2戦目でテンションが上がりそうだったけど、我慢が利いていました。馬のリズム重視で運べましたが、勝ち馬に目標にされてしまいました」と肩を落とした。それでも、血統的には距離が延びてよさそうなタイプ。2020年の小倉2歳Sで2着だったモントライゼは、次戦の京王杯2歳Sを勝利した。ここでの逆転は十分可能だろう。馬名の由来は「マイン川の真珠と言われるドイツの街。母名より連想」。

牡2歳

調教師:加用正(栗東)

  • 父:ヘニーヒューズ
  • 母:ロザリウム
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

伯父にジャパンカップ勝ちのローズキングダム、近親には昨年の秋華賞を制したスタニングローズがいる。本馬はダートの新馬戦を制し、重馬場の函館2歳Sも優勝。今回も力を要する馬場コンディションになれば、直線で力強く伸びてくる。

ダートの新馬戦を勝ち上がり、10番人気で挑んだ前走・函館2歳S。5番手をリズム良く進むと、残り100メートル付近で一気に加速し、前々から粘る馬たちを力強く差し切った。騎乗した浜中俊騎手は「返し馬の感じで芝の走りは良さそうと感じていました。雨が降った馬場状態(重)もプラスになると思いました。ゴール直前で手綱を緩めると耳を立てるほどで、強かったです」と相棒を称えた。まだ余力のありそうなレースぶりから、1400メートルへの距離延長もこなせそうだ。曽祖母がロゼカラーの“バラ一族”で、血統的なポテンシャルも十分。一回りたくましくなった姿に期待したい。馬名の由来は「不思議な(独)」。

牡2歳

調教師:黒岩陽一(美浦)

  • 父:ミュゼスルタン
  • 母:ミュゼリトルガール
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母ミュゼリトルガールは芝1400メートルの新馬戦を勝利。本馬は重馬場のメイクデビュー中山(芝1600メートル)で鮮やかな逃げ切り勝ちを収めた。ここでもマイペースで運ぶことができれば侮れない存在となる。

素質馬がそろったメイクデビュー中山(芝1600メートル)は3番人気の支持を集めた。すんなりハナを奪うと、1000メートル通過タイムは1分03秒0。重馬場で息を入れながら自分のペースに持ち込んだ。ラスト3ハロンはメンバー中2位の35秒1(推定)で、3馬身差のV。他馬につけいる隙はなく、ここでは力が違った。騎乗した永野猛蔵騎手は「楽に逃げられたし、追ってからしぶとかったです。まだ緩くて頭が高いので成長の余地もあると思います」とさらなる進化に期待した。昨年のオオバンブルマイに続く、新馬戦Vからの本レース勝利を目指す。馬名の由来は「虎+龍」。

牡2歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ロジャーバローズ
  • 母:エキナシア
  • 母の父:スニッツェル
ここに注目!

半姉は短距離のオープンクラスで活躍するジュニパーベリー(父ゴールドシップ)。本馬も1200メートルに距離を短縮して2連勝中。控える競馬で強かった前走のオープン特別・カンナS(中山・芝1200メートル)を見れば、200メートルの距離延長もこなせそうだ。

7番人気の低評価を覆した前走のオープン特別・カンナS。中団でじっと脚をためると、直線は鋭い伸びを披露し、オープン特別・ダリア賞3着のマスクオールウィン(2着)、小倉2歳S4着のビッグドリーム(3着)などの骨っぽいメンバーを退けた。騎乗した内田博幸騎手は「しっかりと脚をためていい形で抜け出すことができました。この先につながるいい競馬だったと思います」と納得の表情を浮かべた。マイルのデビュー2戦で敗れた後、1200メートルで2連勝。1400メートルは未知数だが、前走で控える競馬を経験できたことは大きい。確かなスピードを備えており、ここも好位で器用に立ち回れそうだ。馬名の由来は「バラの品種名」。

牡2歳

調教師:古賀慎明(美浦)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:ビービーバーレル
  • 母の父:パイロ
ここに注目!

母が2016年フェアリーSで優勝したビービーバーレルという良血馬。中距離で活躍するきょうだい2頭とは違い、本馬はやや短距離向きの感だ。同舞台で快勝した前走・未勝利(東京・芝1400メートル)からの連勝を目指す。

単勝オッズ1.9倍の1番人気に支持された前走・未勝利。中団をリズム良く追走すると、4コーナーでは大外を回る距離ロスがあったが、直線でも余力は十分。鞍上のゴーサインが出ると一気に弾け、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒8(推定)で力強く差し切った。新潟の2戦は勝ち切れなかったが、直線に坂のある東京で快勝。重馬場を苦にしなかったことに加え、中距離色の強い血統面からも、タフな条件で良さが出るタイプかもしれない。この中間、管理する古賀慎明調教師は「しっかりと疲れは取れ、引き続きいい状態でレースに向かえると思います」とコメント。期待十分の様子だ。馬名の由来は「冠名+父名より」。

牡2歳

調教師:高柳瑞樹(美浦)

  • 父:ニューイヤーズデイ
  • 母:ヴィータアレグリア
  • 母の父:ネオユニヴァース
ここに注目!

今回と同舞台の前走・未勝利(東京・芝1400メートル)が優秀。スローの展開を力強く差し切り、道中の運びにも進境が見られた。勝ちタイムの1分21秒7は、過去の京王杯2歳Sで十分に通用するレベルだ。

1番人気に推された前走の未勝利。ゆったりとした流れを中団で追走すると、直線で鋭く脚を伸ばし、逃げ粘るパストラーレをゴール寸前でクビ差かわし切った。2着から4着を3番手までで運んだ馬が占める展開で、強さが際立つ内容。勝ち時計の1分21秒7は、過去10年の京王杯2歳S(全て良馬場で開催)の勝ち時計と比較しても5番目の好タイムとなっており、前走だけ走れば十分に勝負になる算段だ。マイルのデビュー戦は3着に敗れたが、初戦から控える競馬を覚えさせたことが前走につながった印象。快速馬がそろったここでも、武器の末脚は生きるはずだ。馬名の由来は「歓喜(ポルトガル語)。母名より連想」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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