今週の注目レース

朝日杯セントライト記念(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:スキア
  • 母の父:Motivator
ここに注目!

半兄は2020年富士Sを優勝したヴァンドギャルド(父ディープインパクト)。本馬は重馬場の皐月賞を快勝し、日本ダービーでは僅差の2着に入った。世代屈指のポテンシャルは疑いようがなく、ここは不動の中心となる。

単勝オッズ1.8倍の1番人気に支持された前走・日本ダービー(2着)。道中はインの6番手を追走し、直線でグッと加速すると、先に抜け出したタスティエーラを猛追したが、クビ差だけ及ばなかった。騎乗した横山武史騎手は「思った以上にスローペースになり、少し手綱を引っ張った分、切れがそがれました」と敗因を説明した。それでも、ともにメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムマークして豪快に差し切った京成杯と皐月賞の実績がかすむような敗戦ではないだろう。ラスト一冠・菊花賞で待ち受けるタスティエーラとの再戦へ、まずは始動戦で格好をつけたいところだ。馬名の由来は「朝日(ラテン語)」。

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:クイーンズリング
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

母クイーンズリングは2016年エリザベス女王杯など重賞4勝に加え、引退レースの2017年有馬記念で2着に好走した。本馬は今春に皐月賞6着、日本ダービー9着と食い下がり、存在感を発揮した。ここで菊花賞への優先出走権を手にしたい。

重賞未勝利ながら5番人気に推された前走・日本ダービー。道中は中団後方を追走し、得意の直線勝負にかけた。最後までジリジリと脚を伸ばし、勝ち馬タスティエーラと0秒4差の9着。騎乗した岩田望来騎手は「思った以上に位置を取れて、スムーズに運ぶことができました。ただ、後ろからの馬でどうしても展開に左右されてしまいます。力がないわけではありません」と語った。今回の2200メートルは、3走前のすみれS(リステッド・阪神)で快勝した距離。血統的にも日本ダービーはやや距離が長かった印象で、200メートルの短縮はプラスとなりそうだ。馬名の由来は「人名より」。

牡3歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:マルケッサ
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

伯父に2016年の菊花賞と有馬記念を優勝したサトノダイヤモンドがいる良血。2022年ホープフルSでGⅠタイトルを手にした本馬の底力も本物だ。スタミナ色の濃い母系から、この秋が楽しみな素質馬と言える。

そうそうたるメンバーがそろった前走・宝塚記念は、大外枠から果敢に2番手を追走。直線は失速して10着も、まだ3歳の6月。ロンジンワールドベストレースホースランキング1位のイクイノックス(1着)、凱旋門賞挑戦を表明したスルーセブンシーズ(2着)などの強敵が相手でもあった。騎乗した幸英明騎手は「2番手でイメージ通りに運べましたが、ハミがかりが良すぎる面もありましたね」と振り返った。2走前・日本ダービーはスタート直後の落馬で競走中止となったが、優勝したホープフルS、2着に入ったUAEダービー(G2・ダート1900メートル)で見せた実力は確か。同世代のライバルたちと再び激突するここで意地を見せたい。馬名の由来は「父名より+最高の後継者(伊)」。

牡3歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:リアルスティール
  • 母:トウカイライフ
  • 母の父:トウカイテイオー
ここに注目!

母の父がトウカイテイオーというオールドファンにはたまらない血統の持ち主。1番人気に推された前走・ラジオNIKKEI賞は3着も、格好はつけたと言えるだろう。春は馬体の緩さが目立っただけに、ひと夏を越した成長にも期待したい。

単勝オッズ1.9倍の1番人気に支持された前走・ラジオNIKKEI賞は3着。中団追走からメンバー中最速の上がり3ハロン34秒4(推定)で追い上げたが、ラストは外へ斜行するシーンもあった。騎乗した戸崎圭太騎手は「結果から言えば位置を取りに行くべきでした。脚があったので動いていって他馬に迷惑をかけてしまい、申し訳なかったです」と肩を落とした。上位2頭が本馬より軽ハンデだったことも影響したかもしれない。ただ、キャリア5戦全てでメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムを計時した末脚は本物。本来は先行力があり、開幕2週目の中山の芝も合いそうだ。馬名の由来は「生き様(独)。父名、母名より連想。生き様で魅了する馬になるように」。

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:タッチングスピーチ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母は2015年ローズSを優勝し、同年エリザベス女王杯で3着に好走したタッチングスピーチ。本馬は2022年ホープフルSで3着に入って早くから頭角を現した。秘めるスタミナはメンバー中上位で、ここも楽しみな一戦となる。

他世代と初対戦となった前走の2勝クラス・町田特別(東京・芝2400メートル)。好位からメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚を繰り出し、単勝オッズ1.3倍の1番人気に応えた。それまでの勝利は2000メートルが最長距離だったが、2400メートルでさらに良さが出た印象だ。管理する手塚貴久調教師はこの中間について、「2勝クラスを勝った時より出来はいいです。体形や走りは3000メートルに向きそうなので、菊花賞に出したいですね」と前向きなコメント。陣営からは僚馬ソールオリエンスに引けを取らない期待が伝わってくる。春は熱発の影響もありクラシックに出走できなかったが、ここから逆襲の秋が始まる。馬名の由来は「王政」。

牡3歳

調教師:新開幸一(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:シンメイミヤビ
  • 母の父:Langfuhr
ここに注目!

前走のラジオNIKKEI賞(2着)で重賞初連対をマーク。武器のレースセンスが際立っていた。父スクリーンヒーローもラジオNIKKEI賞2着馬で、秋初戦のセントライト記念では3着に好走した。遅れてきた素質馬の走りに期待したい。

好位2番手を追走した前走・ラジオNIKKEI賞。直線はしぶとい粘りを発揮し、勝ち馬エルトンバローズには1/2馬身差されたが、猛追したレーベンスティールはハナ差振り切って2着を死守した。騎乗した大野拓弥騎手は「スタートが決まってレースが組み立てやすくなりました。リズム良く行けたし、反応も良かったです。これからが楽しみですね」と今後に期待を寄せた。東京スポーツ杯2歳S8着、スプリングS9着と、重賞では結果を残せていなかっただけに、成長を示す銀メダル獲得。重なるのは、ラジオNIKKEI賞とセントライト記念をともに14番人気で好走した父スクリーンヒーローだ。晩成型の素質馬が、たくまくしなった姿で秋を迎える。馬名の由来は「スイスにある山名」。

牡3歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:フラワーバレイ
  • 母の父:Discreet Cat
ここに注目!

逃げの戦法を確立してから3連勝中。コース(京都、中京、小倉)や馬場状態など、異なる条件でも崩れていないところに能力の高さがうかがえる。父は中長距離で無類のスタミナを発揮したサトノダイヤモンド。自分のペースを刻めれば、4連勝も見えてくる。

逃げ切って3連勝を飾った、前走の2勝クラス・西部日刊スポーツ杯(小倉・芝2000メートル)。前半1000メートル通過タイムを1分01秒6のスローペースに持ち込むと、上がり3ハロンはメンバー中2位タイの34秒0をマーク。後続に厳しいペースを作り、2着セブンマジシャンなどの骨っぽい相手を封じ込めた。過去5年のセントライト記念は「4コーナー4番手以内の馬」が4勝しており、2020年に逃げ切ったバビットなど、開催序盤の絶好の芝コンディションのもとで先行馬の好走も見られる。本馬の二の脚のスピードはここでも上位。自分のスタイルを押し通せれば、重賞初挑戦でも楽しみは大きい。馬名の由来は「あなたの夢とともに」。

牡3歳

調教師:相沢郁(美浦)

  • 父:ラブリーデイ
  • 母:レディーダービー
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

半兄は2013年オールカマー、2014年アメリカジョッキークラブCを制したヴェルデグリーン(父ジャングルポケット)。本馬は昨年の京都2歳Sを勝利した後は好結果を出せていないが、反撃は十分にあるだろう。

前走・日本ダービー(15着)は、中団後方でじっと待機して直線勝負にかけたが、直線だけで追い上げるのは厳しかった。皐月賞は先行したがペースが厳しく11着と、春二冠はどこかチグハグな内容だった。日本ダービーに騎乗した石川裕紀人騎手は「前回(皐月賞)は行きすぎたので、今回は出たなりでの競馬を考えていましたが、結果的に今日のペースなら前に行くべきでした。2400メートルも少し長いかもしれません」と敗因を口にした。半兄ヴェルデグリーンは今回と同じ芝2200メートルの重賞で2勝を挙げ、半姉ファータグリーン(父タニノギムレット)は本舞台での勝利がある。本馬には初挑戦の2200メートルでも、楽しみは大きい。馬名の由来は「緑(独)+冠名」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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