北九州記念はサマースプリントシリーズの第4戦で、シリーズが全6戦になった2012年以降、当レースでポイントを重ねた馬が延べ7頭もシリーズチャンピオンに輝いている。この見逃せない一戦の傾向を、過去10年の結果を中心に探ってみた。
過去10年の優勝馬が前走で使われていたのは表にある5つのレース。その中でもアイビスサマーダッシュ組とCBC賞組は共に3着以内が8回あり、2014年以降どちらかが毎回連対を果たしている。軸馬はこの両レースを使われていた馬から探すのがよさそう。特に、そこで1着だった馬の成績は【2・3・0・2】で、3着内率は70%を超えている。もしも該当馬が出走してきた場合は信頼したい。〔表1〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
アイビスSD | 3-3-2-25 | 9.1% | 18.2% | 24.2% |
CBC賞 | 3-2-3-36 | 6.8% | 11.4% | 18.2% |
バーデンバーデンC | 2-0-2-19 | 8.7% | 8.7% | 17.4% |
佐世保S | 1-1-1-5 | 12.5% | 25.0% | 37.5% |
福島テレビオープン | 1-0-0-8 | 11.1% | 11.1% | 11.1% |
その他のレース | 0-4-2-47 | 0% | 7.5% | 11.3% |
当レースでは、2008年を最後に1番人気の勝利がない。昨年は単勝164.3倍で16番人気のボンボヤージが優勝し、2014年と2017年には3連単100万馬券が飛び出すなど波乱の多いレースだ。単勝人気別成績でも、6番人気以下の馬が3着以内に13頭入っている。高配当の使者になるのは、アイビスサマーダッシュ、CBC賞、バーデンバーデンCから人気を落としていた馬。この3レースから臨み当レースで6番人気以下ながら3着以内に入った11頭は、いずれも前走から単勝の人気順が下がっていた。さらに、そのうち9頭は騎手が乗り替わっていた。穴馬を狙う時のパターンとして覚えておきたい。〔表2〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 0-3-1-6 | 0% | 30.0% | 40.0% |
2番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
3番人気 | 1-2-1-6 | 10.0% | 30.0% | 40.0% |
4番人気 | 0-2-1-7 | 0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
6番人気以下 | 7-2-4-107 | 5.8% | 7.5% | 10.8% |
過去10年の性別成績は牡馬4勝に対して牝馬6勝。“夏場は牝馬”という格言があるように、牝馬の成績が好調だ。特に小倉芝1200メートルを得意とする牝馬は、2022年1着ボンボヤージ(小倉芝1200メートル2勝)、2021年1着ヨカヨカ(同2勝)、2020年2着モズスーパーフレア(同2勝)など、活躍が目立っている。小倉巧者の牝馬には要注目だ。〔表3〕
性 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
牡・せん | 4-5-3-83 | 4.2% | 9.5% | 12.6% |
牝 | 6-5-7-57 | 8.0% | 14.7% | 24.0% |
過去10年の前走の着順別成績では、前走で1着だった馬の3着内率が40.0%と、安定感のある数字になっている。3着以内馬の前走は重賞だけでなく、3勝クラスや2勝クラスだった馬もいるので、レースにかかわらず前走1着馬はマークしておこう。〔表4〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 3-8-3-21 | 8.6% | 31.4% | 40.0% |
2着以下 | 7-2-7-119 | 5.2% | 6.7% | 11.9% |
北九州記念は馬場状態にもよるが1分6秒台の決着も珍しくない高速レース。直近5年の優勝馬には、芝1200メートルで1分7秒3以下の持ち時計があった。できれば1分6秒台、遅くとも1分7秒台前半の持ち時計のある馬が有力と考えたい。〔表5〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 持ち時計(記録レース) |
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2018年 | アレスバローズ | 1分7秒0(2018年CBC賞1着) |
2019年 | ダイメイプリンセス | 1分6秒8(2018年北九州記念2着) |
2020年 | レッドアンシェル | 1分7秒3(2019年彦根S1着) |
2021年 | ヨカヨカ | 1分6秒4(2021年CBC賞5着) |
2022年 | ボンボヤージ | 1分6秒9(2021年マレーシアC1着) |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。