日本競馬史上初の三冠馬セントライトの名前を冠した菊花賞のトライアルレース。過去10年の出走馬のうち2022年2着のアスクビクターモア、2021年13着のタイトルホルダー、2015年1着のキタサンブラックが次走で菊花賞を制している。今回は新潟競馬場で行われた2014年を含む過去10年のデータを中心に傾向を調べてみた。
過去10年の前走別成績では、日本ダービー以来の休み明けだった馬の好走率が高い。特に日本ダービーで掲示板(5着以内)に載っていた馬が【2・3・1・4】という成績で、3着内率は60%に達している。それに次ぐ成績なのが前走ラジオNIKKEI賞組。それ以外のレースからの臨戦馬は好走率がやや落ちる。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
日本ダービー | 5-6-4-22 | 13.5% | 29.7% | 40.5% |
ラジオNIKKEI賞 | 2-1-1-11 | 13.3% | 20.0% | 26.7% |
それ以外の重賞 | 0-0-2-10 | 0% | 0% | 16.7% |
オープン特別 | 0-0-1-5 | 0% | 0% | 16.7% |
3勝クラス | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
2勝クラス | 1-3-0-23 | 3.7% | 14.8% | 14.8% |
1勝クラス | 2-0-2-42 | 4.3% | 4.3% | 8.7% |
地方競馬 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
JRAでの通算勝利数別に成績をまとめると、成績が優秀なのはJRAで4勝以上を挙げていた馬。過去10年で3頭しか該当しないが、連対率100%をマークしている。それに続くのが3勝馬で3着内率43.3%と安定感がある。2勝馬も3着以内に13頭が入っているが、出走数が抜けて多いだけに好走率が低く、ここから軸馬を選ぶのは難しそう。また、1勝以下だった馬は23頭が出走して、馬券圏内に入ったのは2021年1着のアサマノイタズラだけだ。〔表2〕
通算勝利数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4勝以上 | 1-2-0-0 | 33.3% | 100% | 100% |
3勝 | 5-6-2-17 | 16.7% | 36.7% | 43.3% |
2勝 | 3-2-8-78 | 3.3% | 5.5% | 14.3% |
1勝以下 | 1-0-0-22 | 4.3% | 4.3% | 4.3% |
中山競馬場で行われた過去9回の馬番別成績では、好走馬が多いのは内枠のほう。2021年1着のアサマノイタズラ(2番・9番人気)、2019年2着のサトノルークス(2番・8番人気)、2015年2着のミュゼエイリアン(4番・9番人気)、同3着のジュンツバサ(2番・10番人気)など下位人気馬の好走も少なくないので、内枠の馬は人気薄でも押さえておきたい。〔表3〕
馬番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1〜9番 | 8-6-8-59 | 9.9% | 17.3% | 27.2% |
10〜18番 | 1-3-1-43 | 2.1% | 8.3% | 10.4% |
過去10年の優勝馬のうち4頭は通算3着内率が100%で、デビューしてから一度も馬券圏内を外したことがなかった。他の6頭も軒並み通算3着内率が高い。勝ち馬予想で悩んだときは、3着内率を参考にしたい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 通算3着内率 |
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2013年 | ユールシンギング | 83.3% |
2014年 | イスラボニータ | 100% |
2015年 | キタサンブラック | 80.0% |
2016年 | ディーマジェスティ | 100% |
2017年 | ミッキースワロー | 60.0% |
2018年 | ジェネラーレウーノ | 83.3% |
2019年 | リオンリオン | 77.8% |
2020年 | バビット | 100% |
2021年 | アサマノイタズラ | 50.0% |
2022年 | ガイアフォース | 100% |
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