オークスは3歳牝馬の頂点を決める一戦。2018年優勝のアーモンドアイはJRA史上最多となる芝GⅠ9勝の金字塔を打ち立て、2019年優勝のラヴズオンリーユーは日本調教馬として初めてブリーダーズカップを制するなど、優勝馬はその後も目覚ましい活躍を見せている。果たして、第84代オークス馬に輝くのはどの馬か。過去10年の結果から傾向を探る。
過去10年の単勝人気別成績を見ていくと、1番人気が3着内率80.0%と優秀な成績を残している。ここ2年は1番人気が馬券圏外に敗れたものの勝ったのは3番人気馬で、2014年以降の優勝馬は3番人気以内の馬に限られている。ただし、2021年に16番人気のハギノピリナが3着に入るなど、ここ4年は10番人気以下の馬が3着以内に入り高配当を演出している。軸は3番人気以内の馬から選ぶのが無難なようだが、下位人気馬の台頭も想定しておいた方がよさそうだ。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 5-2-1-2 | 50.0% | 70.0% | 80.0% |
2番人気 | 1-2-3-4 | 10.0% | 30.0% | 60.0% |
3番人気 | 3-0-1-6 | 30.0% | 30.0% | 40.0% |
4番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
5番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
6〜9番人気 | 1-2-1-36 | 2.5% | 7.5% | 10.0% |
10番人気以下 | 0-2-2-83 | 0% | 2.3% | 4.6% |
オークスは牝馬クラシック第2戦ということで、過去10年の優勝馬10頭中7頭は第1戦の桜花賞から臨んでいた。3着以内馬の頭数で見ても、桜花賞組が過半数となる16頭を占めている。別路線組で注目したいのは前走が芝2000メートルだった馬。その中でも2021年優勝のユーバーレーベンをはじめ7頭が馬券に絡んでいるトライアルのフローラSと、2015年優勝のミッキークイーンと2019年優勝のラヴズオンリーユーが該当する忘れな賞組に注目したい。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
桜花賞 | 7-4-5-62 | 9.0% | 14.1% | 20.5% |
忘れな草賞 | 2-0-1-9 | 16.7% | 16.7% | 25.0% |
フローラS | 1-4-2-38 | 2.2% | 11.1% | 15.6% |
スイートピーS | 0-1-0-13 | 0% | 7.1% | 7.1% |
フラワーC | 0-1-0-8 | 0% | 11.1% | 11.1% |
皐月賞 | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
1勝クラス | 0-0-1-15 | 0% | 0% | 6.3% |
上記以外 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の通算出走回数別成績を調べると、3着以内馬30頭中11頭がキャリア5戦、10頭がキャリア4戦の馬で、これらに該当する馬は3着内率も比較的高い。キャリア6戦だった馬は3着内率こそ強調できないが、2021年ユーバーレーベン、2022年スターズオンアースと2連勝中だ。対して、キャリア2戦の馬は3着以内がなく、キャリア7戦以上の馬は2022年2着のスタニングローズしか馬券に絡めていない。キャリア3戦から6戦が理想といえそうだ。〔表3〕
通算出走回数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2戦 | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
3戦 | 2-0-1-15 | 11.1% | 11.1% | 16.7% |
4戦 | 3-4-3-25 | 8.6% | 20.0% | 28.6% |
5戦 | 2-5-4-28 | 5.1% | 17.9% | 28.2% |
6戦 | 3-0-2-33 | 7.9% | 7.9% | 13.2% |
7戦以上 | 0-1-0-40 | 0% | 2.4% | 2.4% |
過去10年のJRAでの通算勝利数別成績を調べてみると、3着以内馬30頭中19頭はJRAで3勝以上していた馬だった。そのなかでも通算出走回数が5戦以下だった馬は【5・6・4・8】(3着内率65.2%)と優秀な成績を収めている。2014年以降は毎年馬券に絡んでいるので、これに該当する馬が出走していれば、馬券の軸として最適だろう。なお、通算1勝で出走してきた馬は、3着内率5.0%と厳しい成績になっている。〔表4〕
勝利数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3勝以上 | 6-7-6-21 | 15.0% | 32.5% | 47.5% |
2勝 | 3-2-4-88 | 3.1% | 5.2% | 9.3% |
1勝 | 1-1-0-38 | 2.5% | 5.0% | 5.0% |
過去9年の優勝馬は、4着以下に敗れたことがあったとしても1回のみで、ここまで安定した成績を残してきた馬だった。さらに、この9頭は前走が3着以内だった点も共通している。この条件でふるいにかければ優勝候補は絞れてくるはずだが、さらに絞り込む際には単勝人気に注目したい。〔表1〕でも触れたように過去9年の優勝馬は3番人気以内に限られている。これらを総合して優勝する可能性の高そうな馬を見つけたい。〔表5〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 単勝人気 | 通算成績 | 前走の着順 |
---|---|---|---|---|
2014年 | ヌーヴォレコルト | 2番人気 | 2-1-1-1 | 3着 |
2015年 | ミッキークイーン | 3番人気 | 2-2-0-0 | 1着 |
2016年 | シンハライト | 1番人気 | 3-1-0-0 | 2着 |
2017年 | ソウルスターリング | 1番人気 | 4-0-1-0 | 3着 |
2018年 | アーモンドアイ | 1番人気 | 3-1-0-0 | 1着 |
2019年 | ラヴズオンリーユー | 1番人気 | 3-0-0-0 | 1着 |
2020年 | デアリングタクト | 1番人気 | 3-0-0-0 | 1着 |
2021年 | ユーバーレーベン | 3番人気 | 1-1-3-1 | 3着 |
2022年 | スターズオンアース | 3番人気 | 2-3-1-0 | 1着 |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。