-
イベント・プロモーションイベント・プロモーション
一年の掉尾を飾るグランプリ
有馬記念にはファン投票で選ばれた馬をはじめ、その年のGⅠ戦線をリードしてきた馬が集結する。2017年はキタサンブラックが有終の美を飾り、2022年優勝のイクイノックス、2023年優勝のドウデュースは翌年も現役を続行し、JRA賞年度代表馬に輝いたことは記憶に新しい。数々のドラマが生まれてきたこの一戦について、過去10年の結果を参考にレースの特徴に迫っていく。
上位人気馬が中心
過去10年の単勝人気別成績を調べると、3着以内馬延べ30頭中17頭が3番人気以内だった。特に、優勝馬は10頭中8頭が3番人気以内と、上位人気馬の勝利が多い。ただし、2着には6番人気以下の馬が5頭入っており、馬連が万馬券となったことも2度あった。上位人気馬を軸馬にして、人気薄の馬まで手広く流す作戦がよさそうだ。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 5-1-0-4 | 50.0% | 60.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 2-1-3-4 | 20.0% | 30.0% | 60.0% |
| 3番人気 | 1-1-3-5 | 10.0% | 20.0% | 50.0% |
| 4番人気 | 0-0-2-8 | 0% | 0% | 20.0% |
| 5番人気 | 1-2-0-7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
| 6〜9番人気 | 1-3-2-34 | 2.5% | 10.0% | 15.0% |
| 10番人気以下 | 0-2-0-67 | 0% | 2.9% | 2.9% |
実績馬が断然
過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち29頭は、芝2000メートル以上のJRA・GⅠで3着以内に入った実績を持っていた。唯一この実績がなかった2018年の1着馬ブラストワンピースも前走の菊花賞で4着と、GⅠで掲示板に載ったことがあった。好メンバーがそろう一戦で好走するような馬には、既にそれなりのGⅠ実績があるものと考えるべきだろう。〔表2〕
| 実績の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| あり | 9-10-10-86 | 7.8% | 16.5% | 25.2% |
| なし | 1-0-0-43 | 2.3% | 2.3% | 2.3% |
6歳以上は割り引き
過去10年の年齢別成績では3歳の好走率が最も高く、年齢が上がるにつれて好走率が下がっていく。3着以内馬の頭数でいえば3歳が10頭、4歳と5歳がそれぞれ9頭とここまでは差がないが、6歳になると2頭に激減。7歳以上は3着以内なしとなっている。〔表3〕
| 年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 3歳 | 5-2-3-16 | 19.2% | 26.9% | 38.5% |
| 4歳 | 3-5-1-34 | 7.0% | 18.6% | 20.9% |
| 5歳 | 2-2-5-44 | 3.8% | 7.5% | 17.0% |
| 6歳 | 0-1-1-20 | 0% | 4.5% | 9.1% |
| 7歳以上 | 0-0-0-15 | 0% | 0% | 0% |
国内外のGⅠ組が活躍
過去10年の前走別成績を見ていくと、3着以内馬延べ30頭中29頭は前走が国内外のGⅠだった。なかでも天皇賞(秋)組が〔3・2・1・12〕、菊花賞組が〔2・1・3・10〕と、ともに3着内率30%超の好成績を残している。なお、GⅡ組は前走を勝っていたとしても〔1・0・0・12〕と分が悪いので、着順にかかわらず割り引いた方がよさそうだ。〔表4〕
| 前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| GⅠ | 8-8-9-88 | 7.1% | 14.2% | 22.1% |
| GⅡ | 1-0-0-22 | 4.3% | 4.3% | 4.3% |
| 海外G1 | 1-2-1-10 | 7.1% | 21.4% | 28.6% |
| 上記以外 | 0-0-0-9 | 0% | 0% | 0% |

- 勝ち馬を探せ! FOR THE WIN
前走の単勝人気と着順も要チェック
過去10年の優勝馬はいずれも前走で単勝3番人気以内に支持され、5着以内に入っていた。また、2015年のゴールドアクターを除く9頭は前走が国内外のGⅠだったことから、1着候補はこれらの傾向全てに該当する馬から選びたい。〔表5〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
| 年度 | 優勝馬 | 前走 | 前走の単勝人気 |
|---|---|---|---|
| 2015年 | ゴールドアクター | アルゼンチン共和国杯(GⅡ)1着 | 1番人気 |
| 2016年 | サトノダイヤモンド | 菊花賞(GⅠ)1着 | 1番人気 |
| 2017年 | キタサンブラック | ジャパンカップ(GⅠ)3着 | 1番人気 |
| 2018年 | ブラストワンピース | 菊花賞(GⅠ)4着 | 1番人気 |
| 2019年 | リスグラシュー | コックスプレート(G1)1着 | 1番人気 |
| 2020年 | クロノジェネシス | 天皇賞(秋)(GⅠ)3着 | 2番人気 |
| 2021年 | エフフォーリア | 天皇賞(秋)(GⅠ)1着 | 3番人気 |
| 2022年 | イクイノックス | 天皇賞(秋)(GⅠ)1着 | 1番人気 |
| 2023年 | ドウデュース | ジャパンカップ(GⅠ)4着 | 3番人気 |
| 2024年 | レガレイラ | エリザベス女王杯(GⅠ)5着 | 1番人気 |
- 注記:2019年リスグラシューの前走の単勝人気はJRAの海外競馬発売でのもの
