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波乱含みとみておきたい年始の名物ハンデキャップ重賞
単勝オッズ8.4倍(4番人気)のアルナシームが優勝を果たした2025年の中山金杯は、3連単の配当が9万3740円だった。過去10年の中山金杯における3連単の配当を振り返ってみると、2016年(1万1190円)、2017年(1万430円)、2018年(1万8170円)は堅めの決着だったが、2019年以降の過去7年は平均値が9万5409円、中央値が7万5640円となっている。高額配当が飛び出した年は少ないものの、ある程度は人気薄の台頭も警戒しておいた方がよさそうだ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
中位人気馬が健闘している
過去10年の単勝人気別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち11頭が6番人気から10番人気の馬だった。また、11番人気の馬も〔0・0・2・8〕と複数の好走例があるものの、12番人気以下の馬が3着以内に入った例はない。6番人気から11番人気くらいの伏兵もしっかりマークしておくべきだろう。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 4-0-2-4 | 40.0% | 40.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 3番人気 | 2-0-0-8 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
| 4番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
| 5番人気 | 1-2-0-7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
| 6〜10番人気 | 0-7-4-39 | 0% | 14.0% | 22.0% |
| 11番人気以下 | 0-0-2-60 | 0% | 0% | 3.2% |
6歳以下の馬が中心
過去10年の年齢別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち27頭を6歳以下の馬が占めている。比較的若い世代の馬を重視した方がよさそうだ。〔表2〕
| 年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 4歳 | 3-3-2-20 | 10.7% | 21.4% | 28.6% |
| 5歳 | 3-3-2-22 | 10.0% | 20.0% | 26.7% |
| 6歳 | 3-4-4-36 | 6.4% | 14.9% | 23.4% |
| 7歳 | 1-0-2-32 | 2.9% | 2.9% | 8.6% |
| 8歳以上 | 0-0-0-22 | 0% | 0% | 0% |
基本的に内枠優勢
過去10年の枠番別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち20頭を1枠から4枠の馬が占めている。どちらかといえば内枠優勢なレースと言ってよいだろう。〔表3〕
| 枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 1-2-3-12 | 5.6% | 16.7% | 33.3% |
| 2枠 | 2-2-1-13 | 11.1% | 22.2% | 27.8% |
| 3枠 | 2-0-1-16 | 10.5% | 10.5% | 15.8% |
| 4枠 | 3-3-0-14 | 15.0% | 30.0% | 30.0% |
| 5枠 | 1-1-0-18 | 5.0% | 10.0% | 10.0% |
| 6枠 | 1-0-2-16 | 5.3% | 5.3% | 15.8% |
| 7枠 | 0-0-0-21 | 0% | 0% | 0% |
| 8枠 | 0-2-3-22 | 0% | 7.4% | 18.5% |

- 勝ち馬を探せ! FOR THE WIN
前走の4コーナー通過順や枠順が明暗を分けそう
過去5年の優勝馬は、いずれも前走の4コーナー通過順が5番手以下だった。前走の4コーナーを前方で通過していた馬は勝利から遠ざかっている点に注意したい。また、この5頭は馬番が10番より内の馬番だった点も共通している。〔表3〕で挙げた傾向からもわかる通り、内寄りの枠に入った馬の方が勝つ可能性は高いとみるべきだろう。〔表4〕
(伊吹 雅也)
| 年 | 優勝馬 | 前走の4コーナー通過順 | 馬番 |
|---|---|---|---|
| 2021年 | ヒシイグアス | 5番手 | 9番 |
| 2022年 | レッドガラン | 5番手 | 8番 |
| 2023年 | ラーグルフ | 5番手 | 3番 |
| 2024年 | リカンカブール | 12番手 | 3番 |
| 2025年 | アルナシーム | 13番手 | 2番 |
