日経新春杯は70回を超える歴史を持ち、過去10年の優勝馬からはミッキーロケット、グローリーヴェイズ、ブローザホーンといった国内外のGⅠウイナーが誕生している。2021年から2023年に中京・芝2200メートルで争われたが、今年も同様に中京開催となる。京都・芝2400メートルで行われた年も含めた過去10年の結果を参考に、レースの特徴を探ってみたい。
過去10年の単勝人気別成績を調べると、3着以内馬30頭中21頭が5番人気以内だった。3着まで5番人気以内の馬で決まったケースも4回を数え、基本的には上位人気馬が中心とみてよさそうだ。ただし、中京で行われた3回のうち、2021年と2023年は10番人気以下の馬が2着に健闘。2022年は9番人気馬が3着に入っているので、今年は下位人気馬が好走する可能性も考えておいた方がいいかもしれない。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-2-0-4 | 40.0% | 60.0% | 60.0% |
2番人気 | 3-1-0-6 | 30.0% | 40.0% | 40.0% |
3番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
4番人気 | 0-2-4-4 | 0% | 20.0% | 60.0% |
5番人気 | 0-2-0-8 | 0% | 20.0% | 20.0% |
6〜9番人気 | 2-0-3-35 | 5.0% | 5.0% | 12.5% |
10番人気以下 | 0-3-1-52 | 0% | 5.4% | 7.1% |
過去10年の前走別成績では、前走GⅠ組が5勝を挙げているが、3勝クラス組が3勝を挙げるなど、条件クラスのレースから臨んだ馬も侮れない成績となっている。2勝クラス組の中で、前走で敗れていた馬は当レースでも4着以下となっているが、勝っていた馬は該当する2頭がともに3着以内に入っている。いわゆる格上挑戦馬はハンデが軽くなりやすいこともあり、実績馬が相手であっても十分勝負になるようだ。 〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 5-2-2-27 | 13.9% | 19.4% | 25.0% |
GⅡ | 2-1-3-24 | 6.7% | 10.0% | 20.0% |
GⅢ | 0-2-1-33 | 0% | 5.6% | 8.3% |
オープン特別 | 0-1-1-18 | 0% | 5.0% | 10.0% |
3勝クラス | 3-3-2-12 | 15.0% | 30.0% | 40.0% |
2勝クラス | 0-1-1-2 | 0% | 25.0% | 50.0% |
過去10年の年齢別成績を見ていくと、7歳以上の馬は延べ44頭が出走しながら3着以内がないので、馬券的には4歳から6歳の馬を中心にすべきだろう。特に活躍が目立つのが4歳馬で、単勝3番人気以内であれば〔5・3・1・5〕と過半数が連対している。一方、10番人気以下で馬券に絡んだ4頭はいずれも6歳馬だった。また、近年中京競馬場で行われた際には、5歳馬が2021年に7番人気で1着、2022年に9番人気で3着、6歳馬が2023年に10番人気で2着と好走している。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 6-4-2-19 | 19.4% | 32.3% | 38.7% |
5歳 | 2-2-4-21 | 6.9% | 13.8% | 27.6% |
6歳 | 2-4-4-32 | 4.8% | 14.3% | 23.8% |
7歳以上 | 0-0-0-44 | 0% | 0% | 0% |
〔表2〕と〔表3〕の通り、過去10年の優勝馬は前走がGⅠ・GⅡ・3勝クラスだった6歳以下の馬に限られている。また、3勝クラス組のうち2頭は前走で敗れていたように、前走で敗れていた格上挑戦馬であっても侮れない。ただし、勝ち馬に大きな差をつけられているとさすがに厳しいようで、前走のクラスや格に関係なく、前走が競走中止だった2024年ブローザホーン以外の優勝馬は前走で1着、もしくは負けていたとしても勝ち馬とのタイム差が0.7秒以内だった。〔表4〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 前走 | 前走の着順 |
---|---|---|---|
2015年 | アドマイヤデウス | 日本ダービー(GⅠ) | 7着(0.5秒差) |
2016年 | レーヴミストラル | 金鯱賞(GⅡ) | 8着(0.4秒差) |
2017年 | ミッキーロケット | 菊花賞(GⅠ) | 5着(0.7秒差) |
2018年 | パフォーマプロミス | グレイトフルS(3勝クラス) | 1着 |
2019年 | グローリーヴェイズ | 菊花賞(GⅠ) | 5着(0.5秒差) |
2020年 | モズベッロ | グレイトフルS(3勝クラス) | 4着(0.1秒差) |
2021年 | ショウリュウイクゾ | 関ケ原S(3勝クラス) | 8着(0.6秒差) |
2022年 | ヨーホーレイク | 日本ダービー(GⅠ) | 7着(0.6秒差) |
2023年 | ヴェルトライゼンデ | ジャパンカップ(GⅠ) | 3着(0.1秒差) |
2024年 | ブローザホーン | 京都大賞典(GⅡ) | 競走中止 |
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