馬場情報ダートコースのクッション砂について

クッション砂について

JRAの全ての競馬場にてベースの砂として青森県産の砂を使用しています。
JRAで使用するクッション砂は全て以下の基準を満たすものとなります。

JRAのクッション砂の基準
1 JIS A1204に定める土の粒度試験により、最大粒径は2ミリメートルとし、シルト・粘土(注記)の含有量は1%以下。
2 粒子形状は丸く、材質は硬いこと。
3 石・貝殻などの雑物の混入が一切入ってないこと。
  • 注記:シルト・粘土とは最大粒径0.075ミリメートル以下の泥分のことで、この細かい粒子が多いと埃の原因になってしまいます。
  • 参考:シルト(0.075から0.005ミリメートル)・粘土(0.005ミリメートル以下)
クッション砂
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砂洗浄作業について

クッション砂は競走馬の走行やレース間のハロー掛けにより潰れ細粒化してしまいます。

細粒化した砂が多くなってしまうと、乾いているときは埃が立ちやすくなる・雨天時は騎手のゴーグルへ付着しやすくなり視認性が悪化する等の影響があるため、各競馬場で1年に1回洗浄プラントにより砂洗浄作業を実施し、細粒分を除去し適正な状態を保つようにしています。

1 砂洗浄プラント全景
2 網で篩をかけながら洗いゴミを除去
3 水槽の中でスクリューにより撹拌しながら洗浄
4 汚れた水を脱水し洗浄完了
洗浄前
洗浄後

補充砂について

砂洗浄作業により数%の細粒化した砂が除去されるため、補充用としてJRAの基準を満たす砂(補充砂)を各競馬場にて洗浄後の砂にブレンドしています。

各競馬場で使用している補充砂は、潰れて減ってしまった粒度の砂を補うように競馬場ごとに決定しています。また、砂の産出量や立地条件により競馬場により産地が異なります。この補充砂を洗浄後の砂とブレンドすることにより一定の品質を保つようにしています。

ブレンドする砂が異なることにより、競馬場ごとにクッション砂の色味は変わりますが、クッション性に違いはありません。

参考までに、現在各競馬場で使用しているクッション砂の大まかな割合について紹介します。

  • 札幌競馬場

    青森県産85%
    新潟県産15%
  • 函館競馬場

    青森県産85%
    宮城県産10%
    福島県産5%
  • 福島競馬場

    青森県産65%
    福島県産20%
    宮城県産15%
  • 新潟競馬場

    青森県産60%
    新潟県産40%
  • 中山競馬場

    青森県産100%
  • 東京競馬場

    青森県産75%
    愛知県産20%
    新潟県産5%
  • 中京競馬場

    青森県産45%
    愛知県産45%
    新潟県産10%
  • 京都競馬場

    青森県産80%
    愛知県産15%
    オーストラリア
    アルバニー産5%
  • 阪神競馬場

    青森県産55%
    オーストラリア
    アルバニー産40%
    宮崎県産5%
  • 小倉競馬場

    青森県産65%
    オーストラリア
    アルバニー産30%
    宮崎県産5%

注記:2025年1月現在

各競馬場で使用している砂の産地の代表的な特徴は以下の通りです。

青森県産:黒い粒が多く、粒の大きさは粗目から中間が多い。
新潟県産:黒い粒が多く、粒の大きさは粗目が多い。
宮城県産:黒みが少なく灰色。粒の大きさは中間が少なく粗目と細目が多い。
福島県産:やや茶色みがかった白色。粒の大きさは粗目から中間が多い。
愛知県産:灰色みがかった白色。粒の大きさは中間が少なく粗目と細目が多い。
オーストラリア・アルバニー産:白色。粒の大きさは中間が多い。
宮崎県産:黒い粒が多く、粒の大きさは細目がやや多い。

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